干し柿

交差点の信号待ちをしているとめずらしい光景が目に入った。
５０～６０ｍ先で、１階の屋根にのぼったひとりのおばちゃん
が皮をむいたばかりの白っぽい渋柿５０個ほどを２階の屋根の
軒先に干していた。「えっ、危なくない？」。
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日本の屋根は色々なタイプの屋根材があり、最たるものは見た
目も美しい高額な石州瓦だろうか。一番安価な屋根材といえば
一時期はやった瓦棒屋根がある。瓦棒屋根は夏暑く、定期的に
塗装が必用だがゆるい勾配でも葺けるメリットがある。
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おばちゃんが登っている１階は瓦棒屋根で、２階の屋根は石州
瓦になっている。「えっ、おばちゃんははしごをかけて登った
の」と言われそうだが、２階部屋の中連窓からよじ登って１階
の瓦棒屋根にあがったものと思われる。
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１階瓦棒屋根はゆるい勾配になっているので、２階部屋の中連
窓も上下大きく取れるのでおばちゃんでもなんなく１階の屋根
に登れるのだ。毎日あの交差点は行き来するので、干し柿の甘
さを見ることができる。
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日当たりは抜群なので渋柿が甘くなるのも早くなりそうだな。
それにしてもあそこに干し柿をつるすとは、あのおばちゃんの
適応力は素晴らしいものがあるのだろう・・・







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