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ファースト・マン

2019年02月12日 | 映画

ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督&ライアン・ゴズリングのタッグで、人類で初めて月面に足跡を残した宇宙飛行士ニール・アームストロングの半生を描いた伝記映画。クレア・フォイ、ジェイソン・クラーク、カイル・チャンドラーが共演しています。

ファースト・マン (First Man)

久しぶりに家族で見に行った本作ですが、私には少々退屈だったかな...。意外にも、月面着陸やアームストロングを題材にした映画はこれまでなかったそうですが、有名な史実ということもあり、大きなサプライズがなかったからかもしれません。

宇宙映像の美しさや、宇宙飛行の緊張感は、これまでフィクションも含め、さまざまな作品で見ていますし、宇宙飛行士の訓練の過酷さや、彼らを支える家族の苦労については「ライトスタッフ」という名作があるので、あまり新鮮さを感じなかった、ということもあります。

本作を見て知ったのは、アームストロングというのは非常に寡黙で、自分の感情をあまり表に出さない人だったのだということ。同時に自分を律するほんとうの強さを持った人だったのだとも思います。

家族や宇宙飛行士の仲間たちの不幸な死を経験し、自らも危険な任務について死を身近に感じながら、自制心を失わないアームストロングは、どのような場面に遭遇しても常にベストの決断ができる、宇宙飛行士としての資質を備えていた人だったのでしょう。

一番感動したのは、月面着陸して扉を開いた瞬間の完璧なまでの無音の世界。月に足跡がついたということは、着陸した場所は岩ではなく、砂地だったということですね。

アポロ11号には、アームストロング、オルドリン、コリンズの3名が搭乗しましたが、最初に誰が第一歩を踏み出すかでもめなかったのかな?とふと思いました。でも当然といえば当然ですが、念入りな検討のもと上層部から事前に決められていたのですね。(Wikipedia)

しかも、当初はオルドリンの予定だったのが、諸事情によりアームストロングに変更されたのだそうですから、オルドリンがファースト・マンになる可能性もあったのですよね。

それにしても気の毒なのがコリンズです。だって同じように過酷な訓練を受けて、命がけの宇宙飛行をして月まで到着していたのに、アポロの中で待機していなければならないなんてつらすぎます。むしろコリンズを主人公にした方が、おもしろいドラマになったかも?なんて不謹慎なことを考えました。^^;

宇宙開発においてソ連に遅れをとっていたアメリカは、何がなんでも世界に先駆けて月面着陸を実現する必要がありました。そのために貴重な命が失われ、多くの国家予算が投入されたのです。もちろんそれによって宇宙開発技術が大きく前進したという面もあるでしょうが…。ファースト・マンという言葉の重みをかみしめました。

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