海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

上海ネット通販は、超激戦区

2012-07-11 | 写真日記

 

 昨年から上海でネット通販を使う事が多くなった。安い商品を何度か買ってテストし、ハズレがほとんど無かったからだ。ハズレたのは室内の照明器具のみだが、これは自分の責任。

 どんなネットショップがあるかと言うと「海宝」が今でもトップだが、最近は「京東商城」が勢力を拡大し「一号店」も他店より価格を下げているので客が増えているようだ。(何処が安いかは口コミで即広がる)

こちらのネットショップは、日本のそれとちょっとシステムが違う。日本のネットショップは、購入アイコンをクリックしてから支払いまで他人が関わる事は無いが、こちらでは購入前に担当者とチャットで値引き交渉(送料の値切りも含め)や在庫確認をしなければならないのが、外国人にはとても厄介だ。なので、私は中国人の友人にお願いして利用している。

ただ、このネット販売で物を買っているのは、ほとんど20歳代から40歳過ぎまでで、40歳後半から50歳代以上(文革世代)はあまり利用してないようだ。これらの人達は、やっぱり店舗に行き実際に物を見て値切り買い物をする人が多い。今の若い人達の買い物のやり方は、街の店舗に行き欲しい物を実際に確認してから、家や会社(ほとんどの中国人は勤務時間中に会社のパソコンを利用して買い物をする人が多い)に戻りネットで安い店をさがし購入する人が多い。

今後、ネット通販はさらに拡大する事は間違いないが、心配なのは店舗販売の店だ。私がよく利用する星光撮影器材城は、土日以外は閑古鳥が鳴いているし、土日の客足も鈍り気味だ。今のデジタルカメラは、ほとんど日本のブランドなので偽物は無いし、買ったら壊れていたなんて事はまず無い。なので、店舗で品定めをしてより安く売っているサイトで探し購入する人がとても多い。一方店舗を構えている店は、店舗家賃と最低賃金が毎年値上がりしている現状を見ると、5年後どうなっているのか予測がつくようでつかない。

今年の春に、この国から日本の楽天とヤフーがネット販売で撤退したが、商習慣の違いが一番大きいのかもしれない。それと、中国人が欲しがる日本の物は、こちらでも売っているが、同じ物が日本の方が安いという商品に限られている(当たり前の話だが) ただ、送料や税金などを支払うと、こちらで買ってもあまり変わらない気がするのだが…。 また、今現在、どうしても日本のあの商品が欲しいという商品がどのくらいあるのか私にはわからない。つまり、この国の人達の頭の第一キーワードは「安いか高いか」に尽きる。

 

 上の画像はCanon 5Dmarkのボディの値段。左上が中国のAmazonで、その下が日本のAmazon。右が中国の京東商城と一号店。本国アメリカのAmazonは、ネット規制されている為表示できないが、調べてみるとUS$3499(277000円)中国のAmazonが一番安く19999元(250000円) そして、日本のAmazonが一番高く332200円。このカメラが発売になった時に、多くの中国人から日本では値段がどのくらいなのか聞かれたが、当時は日本より少し高い値段だったと思う。これを見ると、このカメラに限って言えば、海外の値段の方がむしろ適正価格なのかもしれない。製造国である日本が今でも一番高いというのは、どういう事なのか不思議だ。

 トップの画像は、1996年に撮影。写っている子達は小学生だったので、今は確実に二十歳を過ぎている80后とか90后と言われている問題の多い世代だ。今後は、この子達を相手に仕事も商売もやっていかなければならない時代に入ってきている。この国の人達の物の価値や好みや習慣などすべてが変わるスピードは日本の比ではない。日本の会社で、こちらに支社があるなら、マーケティング会社に金を払うより、今の流れをちゃんと読める人材を一人入れて、遊ばせながら時代の流れを見る方が、よっぽど正しい情報がとれる気がする。アッ、言っとくけどそういう人材を選ぶ時、私MBAを取ってますといタイプの人では無理ですよ。学問としての知識とプライドが、時として邪魔をするのと遊び慣れてないからダメです。

ノブレックス135U  

コメント
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