海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

鳳凰単叢の茶畑へ 1

2016-05-16 | 写真日記

茶摘みは天気が勝負だが、山の天気は気まぐれなのでまったく読めない。私が関わっている茶の会社は鳳凰山の山頂にあるので、一年に一度しか収穫出来ない。なので4月から5月中旬までの45日間が勝負で、一年で一番忙しい時期。この期間は昼夜を問わず作業は終わらない。しかも天気が悪いと茶摘みが出来ないので、この45日間の茶摘み期間は必然的に天気との戦いとなる。もしこの収穫時期が過ぎてしまうと、茶の葉が育ちすぎて本来の品質が保てないのだ。

 

ゲートで車をチェック 

標高300mまでは道路は舗装されていて誰でも通る事が出来るが、この先は車のナンバーを登録した車しか通行出来ない。これは車の排気ガスで茶の樹を守るためでもある。このゲートを抜けてしばらくすると途中から未舗装なので、4WD車でなければ山頂までは行くことは無理。私達が潮州に着いた前の日までは市内の道が冠水したほど大雨だったのと、鳳凰山に登る前日も雨だったので一部崖崩れも発生していたため別ルートで標高1392mを目指した。

 

山頂一歩手前から下界を この鳳凰山は休火山だ

 

 

久しぶりに大陸で見る美しい夕暮れはモンゴルの砂漠以来の事。ここはPM2.5とは無縁の楽園だ。 

潮州市内から約2時間ほどかけてやっと茶畑に到着。到着後すぐに茶摘み現場に直行しロケハンも含めた撮影。その後、この会社の社長と会い数種類の茶の試飲をしながら打ち合わせ。ここの会社の茶は完全有機栽培でEUの検査にもトップで通過した折り紙つきの茶葉を製造している会社だ。昨年の2015年は300年ぶりの大雪で茶の収穫は大変だったそうだが、その中でも3kgしか収穫出来なかった樹齢数百年の樹から採れた鳳凰単叢の王様「通天香」をいただく。老木から採れたこの通天香は、クセがなく穏やかで口の中にも香りが漂い残る。名前の由来は、天にも届くほどの香りという意味。

この数日間に潮洲の茶の本社も含め試飲した烏龍茶は他に、八仙香・水仙香・蜜蘭香・杏仁香・鴨尿香など。この鴨尿香という茶は、直訳すると鴨のウンコ。外から来た人に教えたくない為にあえて鴨のウンコと命名したのが由来。鳳凰単叢は他の烏龍茶と違い、花やフルーツの香りがするので烏龍茶の中でも人気が高いのだが、日本では意外に知られてない。

明日は早朝から茶摘み。

X-T1 X-Pro1 XFレンズ 

☆これらの画像の無断転載禁止 権利は私とこの茶の製造会社にあります☆

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする