案内状が封書からハガキへ
前回の続き
今年の上海カメラ機材ショーは、過去15年見てきた機材ショーの中では一番盛り上がらなかった展示会だった。 中国の会社限定で話をすると、今回の展示会に出展した会社、あえて出展しなかった会社、出展したかったが出展を取りやめた会社と三種類に分ける事ができる。
あえて出展しなかった会社のほとんどは、海外の展示会には出展していているので、すでに先進国相手に取引している会社。そして、出展出来なかった会社は、コピーのコピーを作る規模の小さな会社がほとんどで、すでに青息吐息の会社だ。おそらくそれら会社は、数年以内に消滅が予想される。
昨年頃から一部の会社では、「もうコピーは辞めよぜ」という機運が高まりつつあったが、いざオリジナルの商品を作るにあたって、何をどう作って良いか分からず迷走している会社が多かったのは事実だ。 そして、今年は今まで自分達に何が足りなかったかを反省し、専門性の高い開発スタッフの強化が大事だという事がやっとわかったようだ。(私が関わっている一部の会社の話ね)つまり、量から質への転換期を迎えている会社が増えてきているのが今の中国。
私の専門分野でもある、カメラの周辺機器に限っての話だが、「この量から質へ」の動きが中国で活発になると、カメラは日本製で、その他の周辺機器は欧米製かレベルの高い中国製だけになる可能性は相当高い。こちらの会社は、物事が決まると即実行する会社が多いので、高額な報酬を払いレベルの高いエンジニアを雇い入れる事が出来る会社は数年で様変わりする事が出来る。そして、海外に留学させていた息子が今の文革世代の社長と交代する時期も重なっているので、今後は相当面白くなりそうだ。