海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

新しいライティングテクニック

2023-02-13 | 使える中国製カメラ機材

直径15cmLEDとFlashQ Q20IIを併用する事もある

 

右上は039ブランドの電球タイプLED Sh50Pro-Vと小型LEDライト2つ 右下はFlashQ X20(100均のディフューザーを取り付け) 下はLEDランタン

 

スタジオ以外での撮影で、軽くコンパクトに持ち歩ける照明機材をずっと考えていた。一つは、アンブレラやソフトボックスを使った画一的なライティングがイヤになったという理由もある。前世紀はストロボを筆頭にタングステンライトやHMIなどがメインで、ポジフィルムを基準に様々なライティング方法があった。当時プロの現場では広告も雑誌も印刷原稿に使うために、ほとんどの場合感度の低いポジフィルム(ISO64やISO100)を使っていた時代が長かったのと、4x5や8x10など大きなサイズのフィルムを使っていたので、大光量のストロボが必然だったのだ。そして、デジタルに変わって感度を上げて撮影してもまったく問題ない時代になったので、小光量のストロボやLEDライトで普段の撮影は問題なく使える時代に変わってしまった。また、室内で現場の雰囲気を壊すようなストロボライティングより、現場の室内照明の雰囲気を残しながら足りない部分をLEDや小型ストロボで補うようなライティングの方が出来上がった画像を見ていて臨場感が数段上がる。これが理解できると、シャドウ部を補うレフ板も必要ないので、大きくて重い機材を持ち歩かなくて良くフットワークが軽くなるのが良い。

LED電球Sh50Pro-Vは光量が50Wもあり光量調整も出来E27ソケット対応なのでメインライトとして十分使えるし、FlashQ Q20IIを併用しながら小型LEDやをうまく使いこなせれば面光源のような画一的な光のソフトボックスを使わず、まったく新しいライティングが出来る。また、自然光と併用しながらLEDをうまく使いこなす事が出来れば、表現の幅も広がる。ツボは、今の現状の照明の雰囲気をいかに殺さず、後でRAW現像時に調整をやりやすいデータを作れるかどうかという事かな。臨場感のあるライティングをしたければ、欧米の映画を観てライティングを学んだ方が良いかもね。ソフトボックスやアンブレラを否定するつもりはまったくないが、カメラがデジタルに変わりセンサーサイズも35フルサイズがメインの今、ライティング方法も考え直した方が良いという事ね。またスタジオ撮影の物撮りは、ストロボより定常光のLED光源の方が圧倒的に光をコントロールしやすいので、今後はストロボを使う人よりLEDを積極的に使う人が増えると予想している。(大型ストロボメーカーの廃業は8年以上前から始まっている)

私の場合は人を撮影する場合、トップの画像の15cm径のLEDライト(色温度可変)と室内光を併用して使う事があるが、これはメインライトというより光量を落としキャッチライトとして使う場合も多い。意外と知られてないが、目に写るキャッチライトの位置で人の表情はびっくりするほど変わるのだ。これは、漫画家から学んだ事。

☆私のライティング方法はLEDがメインだが、最近FlashQ X20とQ20IIの2台が仲間に。ただ、この小型ストロボの光量を1/8以下に落として使う場合がほとんどで、直接被写体に当てる事はまず無い。それと、この小さなストロボを買った理由は、カメラから離して使えるラジオスレーブが組み込んであるのが最大の理由で、これが無いと買う意味はない。

☆今後、印刷しなけらばならないような撮影は今よりさらに激減すると思っていて、それは世界的に同じ傾向にある。また、デジカメは35mmフルサイズセンサーではなく、コンパクトなAPS-Cサイズの方がレンズもコンパクトで、同じf値でも深度も深いので仕事でも使いやすいカメラだと思っている。APS-Cセンサーを基準に考えるとGFXなどの中判センサーは、堂々と中判と名乗って良いのではないかな。

 

コメント
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