海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

GFX50Sの1x1と65x24フォーマットの標準レンズは何ミリか

2018-03-23 | GFX+オールドレンズ

 

GFX50S+Summilux-R 50mm f1.4  33mmx33mm

 

私のGFX50Sは1x1と65x24のフォーマットをメインに、そして4x3も撮れるんだよ的な使い方がスタンダード。最初に言っておくがGFX専用レンズは持ってなくて、使っているレンズのほとんどは前世紀に製造されたオールドレンズのみ。GFX50Sのセンサーサイズは44mmx33mmなので、スクエアサイズで使う場合は33mmx33mmだ。この33mmx33mmを使う場合の標準レンズは何ミリなのかという質問をもらったので、私なりの解釈で説明。

フィルム時代に各フォーマットの標準レンズの焦点距離を決める際の計算式があるのだが、それはフォーマットの対角線の長さを基準に考えられている。例えば、35mmフルサイズの場合は24mmx36mmなので、その対角線の長さは43mmだ。この計算式だと、この43mmが35mmフルサイズの標準レンズになるのだがろうが、最初に35mmフィルムのフォーマットを決めたライカ社は、仕上がった画像の見え方が人間の目で見えるパースに近い50mmを標準レンズとしたので、35mmカメラの標準レンズは50mmと決まった。つまり、43mmx1.15≒50mmが計算式。このフォーマットの対角線の長さx1.15の式を、フジのGFX50Sのフォーマットの44x33に当てはめてみると、このフォーマットの対角線の長さは55mmで、これにx1.15だと63.25mmとぴったり。同じセンサーサイズのペンタックスの645デジタルが標準レンズと定めた焦点距離は55mmだ。これはセンサーサイズの対角線55mmをそのまま使っている事になるのだが、ペンタックスのカメラはフィールドカメラという位置づけなので、ややワイドな55mmを標準レンズとしたようだ。

では、私が常用しているGFX50Sを1x1で使う場合の標準レンズはというと、33mmx33mmの対角線46.6mmx1.15=53.59mm。つまり、GFX50Sで1x1フォーマットで撮影する場合の目安標準レンズは、35mmフルサイズの焦点距離50mm~55mmを標準レンズと考えて問題ない事になる。そして、GFX50Sのパノラマサイズ65x24の比率をセンサーサイズに換算すると16.2mmx44mm=46.8x1.15=53.8mmと、これも50~55mmを目安標準レンズとして決めて良い事になる。という事で、GFX50Sの1x1と65x24フォーマットは、35mmフルサイズの焦点距離をそのまま応用して問題なし。

 

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九州の道端で

2018-03-22 | GFX+オールドレンズ

 

 

 

九州の道端で撮影した画像なのだが、ここは墓の入口だ。座布団が敷いてある椅子があるので、もしかしたらたまに人が座っているのかもしれない。人形も数が多いと、ちょっと不気味。しかも、墓の入口だと特にね。

GFX50S+Auto TOPCOR58mm f1.4 このレンズの描写はとても好きなのだが逆光には相当弱いので、太陽を画面に入れるのはちょっときついね。

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039ブランドの機材は軽く小さくコンパクトにが信条

2018-03-21 | 039ブランドの撮影用機材

 

Sh50Pro-V+シルバーリフレクター

 

Sh50Pro用リフレクター各種

 

最近日本に帰国し写真や動画を見ていると、フィルム時代と比べて明らかにライティングが変わったと感じる。それは、デジタルカメラの高感度性能が飛躍的に良くなり、地明りを活かしながら足りない部分を他の照明機材でさりげなく補うような光の使い方をしている映像をよく見るようになったからだ。また、画面のシャドウ部の活かし方も飛躍的によくなったと思っているが、これもデジタルカメラの高感度性能がとても良くなったからだと思っている。

後数年もすると、さらにセンサーの性能と画像処理エンジンも含めたソフトウェアの性能がさらによくなることは間違いない。そんな時に必要とされる照明機材はなんだろうと考えると、小型LEDと小型ストロボが照明でのメイン機材になると思っている。もちろん、撮影スタジオなどでは大型ストロボも必然だろうが、今までのような大光量は必要なくなる時が必ず来ると思っている。(すでに始まっているよね)

二枚の画像は、今年のCP+でも展示したが、4月までに販売予定のSh50Pro-VとSに使える専用リフレクターとバーンドアだ。撮影関係者であれば必ず満足してもらえるアクセサリーだと私は確信している。特に物撮影ではストロボより扱いやすいとの評判もいただいている。撮影用LED電球Sh50Proは、CRI95オーバーで、LEDが苦手だった特殊演色評価数のR9とR12もトップクラスなので、撮影用途意外の分野でも注目されている。

「039」の名前の由来は、地球を宇宙から見た時の1年の平均反射率で英語表記は「albedo」だ。まぁ、これは毎年変わるので永遠に0.39では無い。ブランド名には、コンマは省略。という事で、私のブランド「039」の照明機材は、軽く小さくコンパクトな撮影機材開発が信条。

ただねぇ、大陸での製造はまだ安いとはいえ金型代金も相当かかるし、工場は撮影現場で機材がどのように使われているかをまったく知らない。それと、他国のレベルの高い機材を知らなさ過ぎるのと、それを使った事がない人達を説得するのはある程度限界があるので、思うようには事が運ばないのは悩みの種。製造はすべて中国各地の地方工場で、物事の進め方も日本と相当違うので紆余曲折があるが、いったん事が決まると日本より相当スピード感があるのが今の大陸。

☆ショップは、Amazonの039Shopやヨドバシカメラで。

 

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デジカメ時代に古いレンズを使う理由

2018-03-19 | GFX+オールドレンズ

尾道の宿の茶室で

 

昨年の暮に尾道に泊まった際、宿の茶室を撮りモノクロに変換。GFX50Sと前世紀の古いレンズAuto Topcor58mm f1.4の組み合わせで撮影した写真だが、このレンズ特有のトーンの描写やエッジの軟らかさが日本の茶室にとても良く合う。北側の窓から入る優しい光は、この古いレンズで撮るとハイライトにフレアーがかかりやや滲んでいる。これを最新のデジタル用レンズで撮るとフレアーも滲みもなくすっきりとした画像に仕上るのだがろうが、私にはこの古いレンズの見え方の方が好きだし、和にオールドレンズはよく似合う。それと、私の両目は近視と乱視が入り混じり遠視も少し入っているので、裸眼で見るといつも輪郭がはっきりせずやや滲んで見えるので、自分の視覚に近いのだ。

前世紀の事だが、ケニア人の留学生は視力が5.0以上あり、数メートル先の蟻が動いているのが見えると言っていた。ただ、何でも見えすぎると日常生活で結構ストレスが溜まるらしい。ネットや雑誌でレンズの評価テストを見ていると、PCで100%に拡大してビルの外壁の目地がどのくらいシャープに写っているとか何とかでレンズ評価をしている記事が多いが、あれほどつまらない記事はない。実は上海でも同じで、それら記事の言葉を借りてオウム返しのように話しかけてくるプロの写真家やアマチュアに遭遇するが、私は結構無視して返答しない事にしている。

☆動きのある被写体は富士のXシリーズにお任せし、それ以外はGFX50Sとオールドレンズの組み合わせはとても良い。

 

 

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世代ギャップ 上海

2018-03-17 | 写真日記

中国風盛付け 画像と本文は関係ない

 

先日は上海人の料理人に呼ばれて4人で食事。今回2人は初めてお会いした人達だが、全員日本のバブル時期に日本で働いた経験がある人達。日本のバブル時期に日本で働いた中国人は、働くことが楽しくて仕方がないと思いながら昼夜を問わず働き狂った人達で、相当金を稼いだ人達なのだ。当時の中国人は、東京で一日働くと上海で一ヶ月の給料と同額を稼げたという夢のような時代だった。その彼らも今では50歳後半から60歳を過ぎていて、そこそこの会社経営や仕事で儲けて裕福な暮らしをしているのだが、何か物足らないと悶々として生きている人も結構多い。金はあるのだが、心が満たされないのだ。つまり、金で買えないものがある事を数年前から自覚し始めている人達だ。それらは個々人によって悩みの種は違うのだが、その一例に親と子供との世代ギャップや親の子離れと子の親離れ問題がある。この日の私は聞き手に徹していたが、甘やかされて育った坊やと母親との間の世代ギャップは、埋めるに埋められないほどの深い溝があり、この日は相当深刻な話に。

それと、数年前から日本と大陸で感じる事は、決定権を持っている会社の上役や社長が時代の流れに乗れなくなっていて、部下や外部の人間から厄介者扱いにされている人をよく見る。まぁ、これも会社の中での世代ギャップの一つなんだろうね。日本を代表するような会社が傾いた話は最近よくあるが、これも世代ギャップの差が大きく時代に追随出来ない人達が決定権を持っているので失敗した例なのだと思うな。

老害という言葉があるが、そろそろ自分も気をつけなければなぁ、なんて思う今日此の頃の私。

コメント (2)
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