三寒四温に嵐も来たりて・・・やがて本格的な春!
いろいろあって釣には行けてませんがね。
まあ、焦ってもどうしょうもないのでボチボチと。
ブログ更新も釣りに行けないと頻度落ち・・・
ただ、読書だけはいつでもどこでもできるのが良いところ。
欲求不満は積読本の高さと共に増すばかりですがね。(笑)
地元の駅前に昔からお世話になっている古書店があるんですが、最近そこでまたまた気になる釣本を拾ってきました。
機会があったら今度それについて書きたいと思っています。
2015年1月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2230ページ
ナイス数:46ナイス
釣魚歳時記 (文春文庫)の感想
2015年はこの本から。釣人には雑誌「つり丸」初代編集長として著名なるモリさん。西の魚食文化を語らせれば当代一でした。私とモリさんとの出会いは東京12チャンネル系の朝の帯番組「おはようスタジオ」から。注:昔のね。志賀ちゃんと竹谷さんが司会。土曜日の盛川名人の釣りコーナーが楽しみでした。視聴者参加の釣り教室が地元鶴見の「隠居屋」で行われたり。隠居屋に陳列してあったのがモリさん本との出会い。昭和がまだまだ続くと思っていた頃の話。あれから何冊モリさん本を読んだろう。俳号「釣遊子」で素敵な句を沢山詠まれています。
読了日:1月6日 著者:盛川宏
姫さま初恋剣法―おすねと狂介 (コスミック・時代文庫)の感想
心の折れかけた繁忙期には、山手樹一郎もの。と、おもったら・・・。元は春陽堂書店から刊行されていた「おすねと狂介」という作品をコスミック・時代文庫というところが「姫さま初恋剣法」と改題して出版。ハッピーエンドを期待していたのに、破滅へのロード。字が大きくて読み易い本でしたが、残念。(もちろん、大筋面白かったですよ。)大衆時代小説・講談物で山手樹一郎の存在感は不動のものではありますが、このタイトルは内容と齟齬あり。誰がつけたんだろ?
読了日:1月13日 著者:山手樹一郎
舌の記憶 (新潮文庫)の感想
良い。とても良い。食エッセイに於いては天下一品の向田邦子を差し置いて、私のナンバーワン。平松洋子や向田邦子がまっすぐ前を向いたものを書くとしたら、筒井さんは斜め四十五度。主に成城学園初等科に通っていた時代の記憶が多いが、非常に屈折していらっしゃる。家庭環境によるところが大きいと思われるものの、四歳児が鳥屋さんのショーケースを覗いて「心臓と砂肝お願いします」と言うかね。私より少し上の世代と思われる著者ですが、裸電球のともるマーケットの描写などは完全に既視感を受けました。解説は平松洋子!
読了日:1月16日 著者:筒井ともみ
うるさい日本の私 (新潮文庫)の感想
中島先生の論は大筋正しい(と、思う)。しかし、それを声高にし、強要する姿勢はいかがなものか。「優しさ」という名の暴力がありうる、というのは卓見である。日本古来の「察する美学」から「語る美学」への転換の必要性を説くが、外見大人・中身子供の人口比率が非常に高い(と、思われる)現代日本ではどだい無理な話。緩やかに良い方向にもっていくのがベスト。時代は孤高のマイノリティーだった中島先生の側に一歩歩み寄りつつあるとは思うが、私としては先生に言い寄られるバス会社の人や海水浴場の係のオジサンについ感情移入しました。
読了日:1月21日 著者:中島義道
カボチャの冒険 (バンブー・コミックス)の感想
五十嵐さん自身と飼い猫のカボチャが主人公。猫の表情、姿態のとらえ方が抜群だと思います。自分自身は今まで犬派だと思ってたが、(飼えないけど)飼うなら猫も魅力的だと思い直しました。内在する野生と本能・・・
読了日:1月22日 著者:五十嵐大介
冠婚葬祭心得 (新潮選書)の感想
中島義道「うるさい日本の私」読了後、対をなすであろうこちら。日本古来の「察する美学」を礎に、ハレの日、儀式の日、節目の日にどのような考えの下、如何に身を処するか。「オトナ」の模範例を知ることができる。以前であれば「常識」といわれたことも、核家族化が進んだ今では年寄りから教わる機会も稀。良き習慣も、商売至上主義に浸食され青息吐息。日本はいつの頃から元日に馬鹿騒ぎするような国になったのか。考えてみれば、やはりバブル期の頃からだ、と思う。察することを忘れて、自分のことばかり語る人の何と多くなったことか。
読了日:1月23日 著者:谷沢永一
ウルトラマンがいた時代 (ベスト新書)の感想
1971年の4月から翌3月まで放映された「帰ってきウルトラマン」を中心に時代の空気を語った本。マニアックな薀蓄を期待して読んだ人にははずれかも知れません。しかし、私は丁度物心ついた時期でしたから、身の回りに起こったことが少なからずオーバーラップしており楽しく読めました。「この回を放映された日に何をやって過ごしていた」とか、近所のスーパーの様子がどうだった、とか、著者と同様に思い出されました。雑誌の付録の「MAT隊員手帳」の「しめい」欄に「地球を守る」と書いてました←使命じゃなくて氏名だよオイオイ。
読了日:1月26日 著者:小谷野敦
文士の魂・文士の生魑魅 (新潮文庫)の感想
良い。紙幅が足りないので掻い摘んで。司馬遼文学の臭みを看破。(山本周五郎・松本清張の、諦めの世界の中に一筋の光を見出そうとする人々の文学との対比)恐怖小説、川端康成のエロ&シュールな「片腕」。エロ小説の白眉、芥川龍之介作(と、言われている)「赤い帽子の女」。等々。若くして注目を浴び、文壇雀たちに「いずれ中上・車谷時代が来るだろう」と言われた昭和40年代。文学は良きものと思うていた時代。その後、文学は「悪しきもの」との確信に至るまでに、身をやつした関西タコ部屋放浪時代。「怨」の字を彷彿させるエピソード色々。
読了日:1月30日 著者:車谷長吉
読書メーター
あ・・・中島先生が母校の先輩だったとは知らなかったぁ。吃驚!
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いつも楽しく見てます
私も最近はちょっとした事情と多忙でしばらくは釣りに行けず、こちらを思い出してコメントしました。
私は歴史小説がほとんどですが面白そうな本を紹介して頂き、ありがとうございます(^-^)/
これからも宜しくお願いしてます
コメントありがとうございます。
小物大好きさんからコメントいただいたのは初めて!?
失礼ながら、みのくんのところ等のコメ欄でよく拝見させていただいてたので全くそんな感じがしません(笑)
私もじっくり腰を据えて取り組める時期のために吉村明や津本陽等いろいろ積んでるんですが、つい手が出るのは人情もの・・・
釣もそろそろ再開したいですね。
こちらこそよろしくお願いいたします。
誤: 吉村 明
正: 吉村 昭。