これは20年ほど前に私が体験したお話です。
文章と合うような写真は載せられないので、過去に撮った信州の風景や花を中心に載せていきたいと思います。
今日は戸隠神社に行った時の杉の木の写真です。
私には年の離れた姉がいますが、姉は小さい時に遠い親戚の家に養女に行ったので私たち家族とは離れて暮らしていました。
その姉が腎臓を悪くして透析に通い始め、肺炎になったりすると命の危険もあるということを知ったのが20年ほど前でした。
腎臓移植をすれば良くなるかもしれないとのことで、姉の子供(娘)がドナーになってもいいと言っていましたが、
姪はまだ若く未婚だったため、様々なことを考えたあげく、妹である私がドナーになることを決めました。
姉は東京に住んでいて、某大学病院で手術をすることが決まると、
その病院からドナーになるために必要な検査を「そちらの病院でやってきてほしい」と言われました。
比較的大きな病院ならどこでもやってくれるとのことだったので、まず県内の大学病院に電話をしてみました。
そこは移植手術関連のニュースでも時々取り上げられている病院だったので大丈夫かと思ったのですが、
電話のたらい回しをされたあげく「ウチではできません」と言われてしまいました(+_+)
次に国立病院ならやってくれるかも。。と期待して電話をしてみましたが、やはり電話はたらい回しで、
腎臓担当の医師につながったところで「では一度、外来に来てください」と言われました。
やっと一歩進んだと喜んで国立病院へと行きました。
けれど診察室に入った途端、医者に言われたのは「ウチではできませんね」の一言でした。
「え?電話で事情を話して、今日来るように言われたので来たのですが。。」と言うと、
「どんなに粘られてもできないものはできないんですよ」と、その人は言い放ちました。
どんなに粘られても、って。。まだ一言しかしゃべってないし、
電話でも検査をしてもらえるか尋ねただけで、無理やりやって欲しいと言った覚えもありません。
絶句している私に、更に
「移植手術なんて、やった病院にはお金が入るけど検査した病院には一円も入らないんですよ。
そんなお金にならないような仕事はしません」と、しゃらっと言いました。
医者に対して持っていた私のイメージはこの時、大きく崩れました。
勝手に思っていただけと言われればそうですが。。
医療に携わる人たちは皆、命を救うことに真摯に向き合っていると思っていましたから。。
「お金にならないことはしない」の一言は、かなりショックでした。
だったら最初に電話した大学病院のように電話で断ってくれたら良かったのに。
わざわざ一日休みをとって、友人に案内までしてもらって行ったのに。
しかも「できません」の一言を聞いただけなのに、受診料はしっかり取られました。
細かい金額は覚えていませんが、まだ初診料なんてなかった時代でしたが2,000円以上は請求されたと思います。
このように医者に対する不信からスタートした腎臓移植手術でしたが、
この後、私と姉はとっても不思議で奇跡のような体験をすることになるのでした。
(2)へ続きます。
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戸隠神社の杉の写真を選んだのは、ここへ行った時に「神様がいる」と感じたからです。