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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

■コラム■ 心のネガティブフィルターを勝手に通していないか

2022-06-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
 
◆ 勝手な思い込みはないだろうか
やろうとしていることのほとんどが思惑とはズレている。小さいズレもあれば、大きなズレもある。思惑どおり完全一致していることはほとんどない。まったく想定していなかったことも起きてくる。その中で対応せざるを得ない。ということは、ズレにどう対処していくかが問われる。
ズレは、事実と思い込みで対処は違う。問題なのは、思い込みのズレ。勝手な思い込みはないだろうか。

◆ 想像を事実として錯覚している
考えている以上に想像を事実として錯覚していることが多い。理由の一つ、人はネガティブに考えるようにできているそうだ。ついマイナスの方向で思考を巡らせ、それを膨らませてしまう。例えば、メールやLine を送ってすぐ返事が来ると思っていたのに、なかなか来ない。思惑が外れたわけだ。そこで、どうして?と想像を働かせる。
“わかってもらなかったのかも”“送った内容がダメだったんだ”これならまだいいが、“無視された。私は嫌われている”まだそう時間が経っているわけでもないし、否定的な内容の返事が来たわけでもないのに、自己解釈でネガティブなイメージを膨らませてしまう。心のネガティブフィルターを勝手に通している。

◆ 「それはホント?」
その勝手な想像で機嫌が悪くなったり、落ち込んだりしていれば。自分もしんどくなるし、相手にとっては迷惑なこと。ただ、想像を働かすことを否定しているわけではない。想像することは、人にとってとても大切。夢を実現させたり、危険を回避したりできる。しかし、先ほども書いたように勝手マイナスが膨らみ過ぎるのは問題。

では、どの程度ならばよいか。私もどちらかといえばネガティブ思考に陥りがちなタイプなので、気をつけているのは、同じ想像をネガティブに3回考えるようなことがあれば、そこで線を引くようにしている。3回目になれば立ち止まって、次のことを問うている。「それはホント?」相手から注意指導されると、自分の全てを否定された。そう考えてショックを受ける人は意外と多い。時間が経って冷静になって考えてみれば、不適切な言動を改善するように言われただけで、あれもこれもダメ、すべてダメと言われたわけではないことがわかる。それなのに注意を受けたときは、瞬時に100 点か0点かで考えてしまい、結果0点だと自己否定してしまう。
「それはホント?」


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■コラム■「イヤ」のグラデーション

2022-05-16 07:39:00 | 人事マネジメントの視点
 
「イヤ」と言えない人が「イヤ」と言われると
「イヤ」と言えない、断れない、相手のことを思ってこれぐらいは何とかできるかもとOKする。しかし、それが重荷になり、引き受けたことを後悔する。でも、また同じように頼まれれば断れずに引き受けてしまう。後悔を繰り返し、次第に自分に対して腹を立てる。ストレスになり、身体的にも精神的にも自分を追い込んでしまう。
そのタイプの人が部下や同僚、家族へお願いしたときに、相手から「イヤ」と言われてイラッとなる。引き受けてくれるだろうと思っていたのに拒否された。自分は「イヤ」でも引き受けるのにいとも簡単に「イヤ」と言われることに納得できない。「イヤ」というべきではない。
言葉にしたり表面に出したりしなくても内に怒りを溜め込むこともある。イライラオーラを出して、相手に不快な思いをさせてしまったりすることも。期待を大きくもっていればいるほど、苛立ちは大きくなる。

全部否定の「イヤ」ではない かも
しかし、相手にも事情がある。こちらの想い通りにはいかないことは少なくない。想定外を見込んでおく。そして、ただ断られたことだけを取り上げるのではなく、なぜ「イヤ」と言ったのだろうか想像してみる。
断りは全部否定の「イヤ」ではないことも多い。それを「イヤ」の一言で、何から何まですべて「イヤ」と言われたと考えていないだろうか。100点か0点かの0点、白か黒かの真っ黒としていないか。ほとんどはその中間の点数であったり、(グラデーションのある)グレーであったりする。
そこを冷静に理解することができれば、「イヤ」な箇所をつかむことができるし、代替案を示すなど頼み方の工夫もできる。

「イヤ」でも一部協力
偏った思考のクセが強く出ていないか落ち着いて考えてみる。どこがダメなのか。
依頼した内容なのか、急にというタイミングなのか、「なぜ、私ばかりに」と相手に思わせているのか。漠然とした伝え方で相手に不安にさせるなどきちんと伝わっていないかもしれない。
こう考えて対応していくと、相手にとって苦手なことも、一部協力が得られるかもしれない。引き受けてくれることがほんのわずかの場合もあるかもしれないが、関係性を保ちながらお願いすることができる。相手の立場を理解しながら、こちらの思いもきちんと伝えていく方法としてみては。
 
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■コラム■ 独り立ちした社員への教育指導の意識を高める

2022-04-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
 
定着後はどうか
企業側の採用に対する意識は高い。新入社員を定着させようとする意識も同じく高い。人材確保が難しくなってきていることの証拠といえる。
だが、それ以後の意識はどうか? ルーチンを覚え、一定業務を任せられるようになるとこれまでのように手厚く関わる必要がなくなるため、意識は薄くなっていく。上司や先輩は、他にもやらなければいけいないことがヤマのようにあるため、そちらに時間と労力を傾ける。ここに落とし穴がある。
できるようになったと思っているのは上司先輩だけかもしれない。独り立ちした後輩はもっとスムーズにやれるようになりたい。もう少し新しいこと、レベルの高いことにチャレンジしてみたい。顧客により満足してもらえるように…と、もっとできるようになりたい思いが強くなってくる。この時期に放ったらかされると、成長は遅れる、止まる。まだ自分自身でキャリアアップの道筋を切り開くことができないからだ。次なる課題を与え、サポートすることが必要。
 
甘えに対してはどうか
一方、慣れてくると「まあ、いいか」という甘えが出てしまうことがある。業務の流れや影響の度合いもわかっているため、「この程度なら問題ないだろう」という不適切な行動だ。この甘えが次の甘えを呼ぶ。場合によっては、この甘えが大問題に発展してしまうこともある。
不適切な行動が見られたらすぐに注意することが重要。わかっていると思うが、最近注意できない上司先輩が増えている。コミュニケーションが減ってきていることが影響しているし、また、パワハラだと言われることを恐れてだとも指摘されている。もちろん、パワハラになるような注意指導は認められないが、不適切な行為や問題のある言動が放置されている職場では規律が保てず、秩序が維持できない。優秀な社員は、特にそのような職場で働きたいと思わなくなる。
 
継続した関わり
教育にしろ注意指導にしろ。独り立ちした後輩にも継続した関わりが必要。顧客サービスや製造に直接携わっている最前線で働く中堅社員のレベルが、その会社のレベルを決めるのだ。緊急度は高くはないが、重要度は非常に高い。緊急度の低さを理由に取り組んでいなければ、後で“シマッタ”となりかねない。人材育成には時間がかかる。いま一度中堅社員に対する教育指導を振り返ってみてはどうだろうか。
 
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■コラム■不便を楽しむ訓練

2022-02-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
◆普段利用しているものが使えない
昨年末、インターネット環境で不便なことがあった。普段仕事で利用していたインターネット回線が一時的だが使えなくなったのだ。低速度であれば使えるのだが、Zoom などリモートで仕事をするには不安定で心もとない。
別の場所を確保し、高速回線で利用することはできるのだが、そこには机や椅子がないなど別の不便がつきまとった。これをとればあれが足りない。あれをとればこれがない。時間もなく限られた条件の中で何を優先するか。いろいろ検討を繰り返したが、結局、高速ネット回線をとった。机や椅子がないことに対しては、簡易な踏み台を利用し、仮設のデスク周りを整えて、一時を凌いだ。
仕事に問題なかったかとうかは疑問がある。普段と違うため余裕がない状態で仕事を続けたせいであろうか、その日はドッと疲れが出て、後の記憶がないほどだった。仕事の質はレベルダウンしていた可能性は大きいが、大きなトラブルになることなく凌げた。
普段の環境がいつも必ず整っているとは限らない。想定外のことは起きうる。そのときに備えて、不便さをあえて体験しておくのもよい。今回のことがよいケーススタディになった。
 
◆ 不便への耐性が低下している
便利さを享受し、それをフル活用することはよいことだが、便利さが普段通りに得られないときの対応には備えが弱いことがわかった。あなたの周りにもあると思う。
典型的なのは、スマホがない、利用できなくなったとき。現代人にとっては、特に欠かせないアイテムだろう。その他にも、パソコンがない、起動しない。電車が遅延する。新型コロナの関係では、友人と会話すらできない、食事にも行け
ない。
落ち着いて考えてみれば、少し工夫すると何とか耐え凌げるのだが、その想定や準備が出来ているかどうかだ。出来ていなければ、イライラ状態になる。眉間に皺がより不機嫌になっている。場合によっては、周囲へ当たり散らす。周囲にそのような人はいないだろうか。また、あなた自身はどうだろうか。
便利さの裏に、不便なことへの耐性が低くなってきている。対応力をつけておくには、あえて不便さを楽しむ。そんな機会をもってみてはどうだろうか。職場でも不便な状況を仮想して、どんな対応ができるか、朝礼などで話し合ってみるとよい。思いのほか、グッドアイデアが出てきて、楽しめるかもしれない。
 
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■コラム■定着条件~気軽に相談できる相手がいる

2022-01-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
◆ 相談相手がいる
「相談ができる相手がいる職場の定着率はよい」という調査結果がある。あなたはどうだろう、相談相手はいるだろうか? 確かに相談する相手がいなければ一人で抱え込んでしまうことになる。解決できなければ、悪い方向で考えてしまい抜け出せない事態にも陥ってしまうかもしれない。相談相手がいて話ができれば、それだけでもストレスが軽くなる。
または、解決のヒントが得られたり、サポートしてくれる人がいると思うだけで前向きになれたりする。調査結果はうなずける。

◆ 相談相手として選ばれる
一方、相談を受けて、簡単に返答できるものならよいが、複雑でいろいろなことに気を遣った方がよいものや、そもそも知らないことへの相談に対してはすぐに答えられない。調べたり、考えたりするのに時間を要してしまい、大変だと感じることもある。しかし、相談相手として私を選んでもらったことはうれしい。どのような内容であっても頼りにされていると感じる。ただし、待っていれば相談が来るかといえば、来ない。相手として選ばれるからには、相談される前、すなわち普段からの関係性が問われる。
相談する側は、ある意味勇気がいる。こんな内容のことを相談してバカにされないだろうか、無知や無能と思われないだろうか。忙しいのにと嫌がられないだろうかと考える。そのハードルを下げるには、普段からコミュニケーションがとれており、相談しても大丈夫だと思ってもらえていることが大事。挨拶を交わし、雑談などの会話を重ねて相談相手として安心してもらえているということが前提になる。

◆ 「相談が来るのが遅い」は思い違い
上司だから相談相手として当然だとだけ考えている人のところには来ない。行けないのだ。近寄って来るなオーラ、しゃべりかけるなオーラを出していれば当然近づけないし、話すらできない。このような上司が「相談が来るのが遅い」と言っていないだろうか。その原因を作っているのは、上司のあなただということを理解していない。職制だけで相談を待ったり、受けたりするのではなく、普段のコミュニケーションをこちらからしかけていくことが今の時代は必要。
人材確保が難しくなってきている。獲得した人材を流失させないために「気軽に相談できる相手がいる」今職場で求められている。
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■コラム■応援してもらう

2021-12-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
◆ 謙遜の言葉
「私は、それほど立派な人間ではございません」
他人から褒めてもらったときに、つい口に出る言葉。謙虚が美徳とされている日本人の習慣から出てくるものでしょう。しかし、相手からすればせっかく素敵だなと思って伝えたにもかかわらず、違う言われると少し複雑な気持ちになる。そんな気持ちにさせない方がよいだろう。上から目線で横柄な態度で出続けられるのも嫌だが、素直に「ありがとうございます」「そう言ってもらって嬉しいです」と言ってもらうと気持ちがよい。
 
◆ 人前で話をするときも
人前で話をしなければならないときにも「参考にならないかもしれませんが」と前置きをする人がいる。実は私もそうだったが、今はその言葉は使わないようにしている。その言葉で下手な話でも許してくださいと、逃げているように思うからだ。
話に対して、最終的に参考になる・ならないの評価をするのは相手。全員に100 点満点の参考になる話はできない。研修後に評価の低いアンケートが出てくれば、それが特に気になって、やっぱりダメだったかと思ってしまう。他のアンケートがどれだけよくても、低い評価に引っ張られてしまう。人のもっている性分なのかもしれないが、冷静になってみる。全員が低い評価をしている訳ではない。30 点の低い点をつけている者もいれば、75 点をつけている者もいる。75 点をつけた者は、参考となるものがいくつかあったであろう。
話をする機会をもらえているということに感謝し、出来得る限りの努力をすることが、相手への誠実な態度。「とても緊張していますが、精一杯話をさせてもらいます」「せっかくいただいたチャンスですので、なにかお役に立てていただければと思います」冒頭にそう話をすることに決めて、準備に取りかかればプラスαのものが出せる。そう思う。
 
◆ 機会に感謝
褒められたときや人前で話をする例をあげたが、仕事でも同じ。「出来ないかもしれませんが、やります」ではなく、「せっかくいただいたチャンスですので、積極的に取り組んでみます。ぜひ、サポートをお願いします」この言い方で、指示
を出す方も気持ちがよくなるし、応援してやろうと思う。自分の価値をあえて引き下げるような言葉は控えて、感謝やプ
ラスαにつながる言葉を使っていってはどうだろうか。
 
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厚労省が示す研修・教育訓練等に関する労働時間の考え方~ (2021年12月)これだけは押さえておきたい!人事労務の最新情報~人事コンサルタント鷹取

2021-12-01 07:39:01 | 人事マネジメントの視点
 
■「新型コロナワクチンQ&A」/厚労省
https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=1&n=155

■令和4年1月以降の雇用調整助成金の特例措置等について/厚労省
https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=4&n=155

■来年1月施行の傷病手当金の支給期間等に関するQ&Aが公開/厚労省
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T211115S0010.pdf

■産後パパ育休取得中に就業した場合の育児休業給付金の取扱い/厚労省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

■年次有給休暇の平均取得率56.6%で過去最高/厚労省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/21/index.html

■厚労省が示す研修・教育訓練等に関する労働時間の考え方/厚労省
https://www.mhlw.go.jp/content/000556972.pdf

■2022年度の賃上げ、税制優遇がなくとも約5割の企業が賃上げ実施予定/帝国データバンク
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p211103.html

■「無期転換ルールに対応するための取組支援ワークブック」/厚労省
https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=25&n=155

■「人材確保・定着成功企業の 「見える化」事例集」/近畿経済産業局
https://hatarakunarakinki.go.jp/mieruka_casestudies/

■現在、行っている部下の指導方法は、「部下に役割を与える」がトップ/マンパワーグループ
https://www.manpowergroup.jp/client/jinji/surveydata/20211115.html

■コミュニケーションが取れることで感じる効果は「働きやすさ」がトップ/エン・ジャパン
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2021/27689.html

■「学び直し」をした回答者9割近くが、仕事に良い影響があったと回答/アデコ
https://www.adeccogroup.jp/pressroom/2021/1101_02

■副業・兼業促進 働き方改革フェーズ2とエンゲージメント向上を目指して/経団連
https://www.keidanren.or.jp/policy/2021/090.html

■転職後の勤め先への満足度D.I.は、満足が不満足を大幅に上回る/厚労省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/6-18c-r02.html

■コロナ禍における就職支援の課題は「学生の就活状況の把握が困難」/ディスコ
https://www.disc.co.jp/press_release/8767/

■来年3月高校新卒者の就職内定率は62%/厚労省
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000184815_00029.html

■2022年度新卒の採用活動の「オンライン化」、大企業9割、中小企業5割/東京商工会議所
https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1028081

■84.3%が「テレワークの促進」に効果を感じている/パーソルグループ
https://www.persol-pt.co.jp/news/2021/11/04/5525/

■テレワーク強力支援 サポート事業を全国展開/厚労省・総務省
https://www.mlit.go.jp/common/001427004.pdf

■職場における腰痛予防サイト/厚労省
https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=13&n=153

※発信者によりリンク先を変更している場合はお許しください。

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■コラム■関係構築のカギ~相手の小さな反応から

2021-11-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
◆ “ジョハリの窓”私には苦しい
部下と関係を深めるためにコミュニケーションは必要。それはそうでだと思う。そこで、部下があまり話に乗ってこないときは、自分のことから話しかけるとよい。そのときに、相手が知らない内容を話すとよいと啓発本には書いてある。“ジョハリの窓”という考え方だ。自分をさらけ出してみると、相手もそれに応じて話をしてくれるようになるとある。確かに、そういう面があることも確かだろう。しかし、いつもそれで上手くいくか?
さらけ出すものはそう多くないし、さらけ出したくない、秘密にしておきたいと思うものまで話さないといけないのかと思うと気が重い。そんな気が重い状態で話をされても、相手は楽しくないだろう。そもそも、さらけ出したら、相手もさらけ出して話してくれるのか?
つい同調を求めたくなるが、期待が裏切られることは少なくない。そこではなく、相手は何に反応するかを感じることが大事なのではないか。いろいろな話をしてみる。関心を向けてくれないことも少なくないが、一言返してくれると嬉しい。
 
◆ 軽い軽い雑談
いろいろな話をするには、題材を多くもつことが必要になる。そして、その話はあまり意味のない雑談がよい。タイムリミットが来たり、呼び出されたりしたらすぐに中断できて、後を引きずらないような軽い軽いもの。
準備しておくのは大変と思われるかもしれないが、見えるもの、聞こえるもの、触れるものに少し意識をもって感じておく。
「あの棚の本、並びが悪いねえ。オレ気になるんだよね」「昨日、満月だったらしいけど、最近夜空見上げたことないなあ。10 年ぐらいは見てないかも」「さっき、最高にいいアイデア浮かんだと思って立ち上がったとたんに、忘れてしまったんだよ。なんという神様のいたずら」
どうでもいい話。思いつきで話をしていると、自分でも気づいてないことに新鮮な感覚を感じることがある。それを楽しんでみると表情が緩む。相手も緊張が緩むだろう。
大事なのは、話に少しひっかかって言葉を返してくれたり、ニコッとしてくれたとき。そこから話を広げていく。次第に、興味のあることがわかってくる。その話題を繰り返し、キャッチボールができるようになれば、相手にあった話を自然に振れるようになり、一歩前進。関係という糸を意図して少し太くできた。
 
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■コラム■このアイデアは何点?

2021-08-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
 
■ ほとんどのアイデアは実現しない
意見を含めてアイデアは多くの人の頭の中で浮かんでいる。しかし、そのアイデアは日の目をみないことがほとんど。なぜ、アイデアは日の目をみないか。発言しなかったり、実行しなかったりする。発言したり、実行したりすれば、実現の可能性は高まるがやらない。それは、心の中でブレーキをかけてしまうから。こんな程度のこと言ってムダな時間を使わせては相手に悪い、一蹴されるかもしれない、バカにされるんじゃないか、叱責されるのが嫌だなど、遠慮や怖さを感じて、ブレーキをかけてしまう。遠慮もそもそも危険を回避する恐怖心から起きていると考えられる。
その恐怖心をなくすこと、なくさせることで、アイデアが実現する可能性がある。そうなって欲しい。ところで、あなたも経験したことがないだろうか。「なんだ、そんな単純なことで上手くいくのか」「それって私の中では当然だと思っていたけど、相手は知らなかったのか」
このように当たり前や当然と思っていたことであっても相手はわかっておらず、意見をいい、アイデアとして出すことによって、進展することはたくさんある。
 
■ アイデアに点数づけ
恐怖心から自分を守りたいという気持ちは、意識・無意識を問わず必ずある。そこで、恐怖心を感じさせないような環境にするにはどうするか。アイデアをバカにしない、否定しない、叱責しないこと。そして、どんな内容でもアイデアを出すこと自体を評価し、受け止める、そういう環境づくりが大事である。相手のアイデアだけではなく、自分のものも。
そういう考え方や対応をするための簡単な方法がある。出てきたアイデアに点数をつけるのだ。アイデアが100点満点のものはまずない。一方、0点のものもない。例えば60点だとすれば、60点もいいところがある。40点はまだ足りない。そして、65点、70点にするにはどうすればよいか。それをいろいろな人の工夫や知恵を重ねることで、よりよいものにブラッシュアップしていけばよい。
ただ、いろいろなアイデアがたくさんでるようになれば、出始めのときは、時間が結構かかってしまう。慣れてくれば要領をつかんで、時間短縮できるのだが、それまでは一定期間覚悟をしなければならない。しかし、それでも心の中でブレーキをかけて、よいアイデアを封印し、停滞状態や非効率的なことをし続けるよりはましではないだろうか。
 
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■コラム■気持ちだけでは伝わらない

2021-07-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点

■ 聴くという表現
最近、コミュニケーションに関する書籍やセミナー・講座がたくさん出てきている。今、必要なテーマということだろう。しかし、読んだり受講したりしたとしても確実に身についているだろうか?日本人は、Input は得意だが、Output は苦手といわれている。さて、あなたは?
相手への気持ちをたくさん持っていても、表現しなければ、相手には伝わらない。だが、言葉によって伝わるのは、2~3割といわれている。逆にいえば7~8割は言葉以外のもの。言葉以外のものとは、表情や目線、視線、姿勢、距離、座り方。また、声の大きさやトーン、話す速度、声の印象、抑揚、間のとり方なども重要な要素である。
コミュニケーションの中でも、特に大事だといわれているのが、話すではなく、聴く(傾聴)。上手く聴く表現の方法を身につけることは、意思疎通を図る基本である。
 
■ 聴いてもらえているかは一瞬
聴くは言葉以外のものが大半を占めるコミュニケーションテクニックだが、ただ、例えいくら相手の話を一言一句逃さず熱心に聞いていたとしても、じっと耳を傾けているだけでは、相手は聴いてもらっているとは感じにくい。
そこで、聴くときの“うなずき”“あいづち”を取りあげてみる。“うなずき”は首を縦に振るしぐさ、“あいづち”は「うん」など短い言葉での反応であるが、注意すべきことがある。
“うなずき”が多過ぎると、単にうなずく癖をもっている人なんだと思われてしまう。相手の話の重要なところや語尾でうなずくと、聴いてもらえていると感じやすくなる。また、納得、同意しない箇所については、うなずかずに首を傾げるなどの動作がよい。
“あいづち”の言葉にはプラスのものとマイナスのものがある。相手の話に同意や肯定的な“あいづち”として「そう思います」や「そうですね」 相手の話を受け止めたことの“あいづち”「そうですか」「なるほど」 これらは話しやすい人だと相手に思ってもらいやすくなる。一方、素っ気ない“あいづち”「あっそう」「ふーん」や「はいはいはい」は、話し手の気持ちを削いでしまう。
さらに、注意したいのは“ながら聞き”。パソコンを打ちながら、新聞や雑誌を読みながら、別のことを考えながら聞くと反応が薄くなったり、無反応になったりする。相手は真剣に聴いてもらえていないと感じてしまうが、感じるのは一瞬。数秒もいらない。特に、会話の最初が肝心だ。
お読みいただいてわかるとおり、高度なスキルなど必要ない。ただ、これらをやれるかどうかだ。今できなかったとしても身につけようとしているか。そして、研修などで他人にチェックしてもらうのもよいだろう。
 
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■コラム■言葉のキャッチボール

2021-06-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点

■ 価値観の多様化の時代というが
「価値観の多様化の時代、多様性を受け入れて組織を活性化させましょう」 聞こえはいいが、そう容易いことではない。価値観の多様化は、ざまざまな考えをもっている人がたくさんいるということで、見方を変えれば簡単にはわかりあえないということ。
それなのに私たちは言えばわかるでしょうばとつい簡単に考えしまっていないか。
言うだけでわかりあえるのなら、苦労はしない。言ってもわからないことがあるから悩むし、困る。ついイラっとしてしまい不用意な発言をしたり行動をとったりする。わかりあうためには、単に言うだけではない、向き合い方が必要になる。すなわち、コミュニケーションの心構えとスキル。
 
■ コミュニケーションはキャッチボール
コミュニケーションはキャッチボールで例えられることがある。言うだけは、投げて終わりと一緒。それも相手が取れていようが、取れてなかろうが、私は投げたから後は全て相手のせい。これではキャッチボールとは言えない。
相手が受け取りやすいところに投げて、相手からも返してもらわなければいけない。受け取れない剛速球や相手がまだ想定できない変化球では受け取れない。
相手が別の方向を向いているときに投げてぶつける。または、ボール自体が泥だらけだと相手は嫌がるし、ボールにトゲがあってケガをさせてしまうようならその後は、キャッチボール相手にはなってくれない。
逆に、相手が投げてくるボールをまったく取ろうともいない、無視する。
キャッチボールの成立しない例をあげてみたが、コミュニケーションで、似たようなことはないだろうか。
見た目と違い相手は自分と同じ程度の理解度や能力のもち主ではないかもしれない。小さな子どももいれば、遠投ができなくなってきている高齢者もいる。サッカーの経験あるが、そもそも野球の経験がない者、言葉自体があまり理解できない者等々、一人ひとり違う。体調によって普段と違うときもある。
 
■ 声のかけを少し変えてみるところから
すぐにはできなかったり、違ったりするからこそ、最初は優しいボールから投げて、お互いの力加減がわかってくれば、少しずつボールを強く投げたり、変化させたりする。相手の投げるクセやボールの強さ、変化、タイミングなどを確認する。
現場のコミュニケーションでも同じようにしてみては。 そのために一歩踏み出してみよう。あまり話をしない人に声をかけてみる。リアクションを大きめにとってみる。ふーんといつもなら流していた話になんとか質問や感想を返してみる。
 
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■コラム■「相手のもので自分のものではない」

2021-05-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
 
■ 相手の正論は
正論を押し通してくる相手に否定、非難、批判をすると、さらに強く反論をされて収まりがつかなくなることがあります。相手の正論に自分の正論を対峙させているだけで接点がなければ、どこまで行っても交わることがなく、着地点を見出すことができません。
または、違うと思いながらもそれを言えずに内側に溜め込む人もいます。あの人を相手にすると厄介なことになるので無難な対応をしておこう、と。しかし、気持ちが晴れたわけでも問題が解消されたわけでもありませんので、悶々としたものが鬱積し、脳内はイライラ、ムカムカをずっと引きずった状態のまま。それが続くと強いストレスとなり、ミスを起こしたり、体調を壊したりすることになりかねません。
2つの例をあげましたが、そう思い行動してしまうのは、なんで私の言うことをわかってくれないのか、私の方が正しいのに!と自分視点ばかりを優先してしまっているからかもしれません。
相手の正論を自分の正論のあり方に変えようとしても無理です。相手には相手の事情があり、正論を形づくっている過去があるからで、それを無しにして、私の正論を正しく思え、私に従えと言ってもできないでしょう。自分が反対の立場でそう言われたときに、「はい、そうします」とならないのと同じです。
相手の正論は相手のもので、自分のものではありません。
 
■ 相手の感情も
相手が感情的になることがあります。その感情に嫌な思いを感じることがあるかもしれません。しかし、これも相手の感情であって、直接的にその感情を変えさせることはできません。
なぜ、怒っているのか? その裏にあるものを探っていくと、辛い、苦しい、嫌だ、又は体調が悪いという怒りの元になる感情や状態が見つけられると思います。その元になる感情や状態に寄り添うことで、相手の怒りは収まってくることがあります。
 
■ 「できること」と「できないこと」
相手を直接的に変えようとするのではなく、自分の考え方やコミュニケーションのとり方を変えることで、接点を見つけられたり、感情に振り回されたりすることなく対応できるようになることでしょう。
もう少し言えば、できることとできないことがあります。その区別をして、できないことは状況を受け入れて、その状況の中で工夫が可能なことだけに集中する。できることは、自分を主体において、積極的に行動していく。
人との関わりにおいては、満足・不満足の感覚は常についてまわりますが、それは0点か100点かではなく、その中間の点数にあると考えてください。相手だけを責めるのではなく、自分にも非があるのではないか、そう思えば、一歩進んだ関係やあり方にもちこめると思います。このようなトレーニングを重ねましょう。
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■コラム■「べき」のすり合わせと使い方の研修

2021-04-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
 
■ わかったけど、実際は
法律で義務化されたパワハラ対策で取り組むべき課題、やってはいけないことは具体的に示され、わかった。しかし、イラっとすることは解消できていない。どうすればよいのか?
「そもそも部下が俺を怒らせるんだ」「アイツがやるべきことをやっていないからムカつくんだ」「俺の指導は若い頃に上司から受けてきて、それで成果を上げ、いまこうして部長職に就いている。そのやり方のどこが悪い」
時代の流れによって価値観は変わってきている。多様化しているのは間違いない。目的は間違ってなくても、以前の手段・方法がすべてではないが、いまの時代では通じなくなってきている。
 
■ 「べき」のズレ
自分の価値観、特に「(~す)べき」を見直してみて欲しい。イラっとする怒りを引き起こしてしまう原因である。ただし、あなたの価値観を否定している訳ではない。「べき」は人が行動したり判断したりするときに必要な基準、辞書のようなもので必要。だが、それはあなたの「べき」であって、相手には相手の「べき」がある。それを理解してもらいたい。
「こうあるべき」と考えているのに、その通りにいかない。例えば、会議で新提案をしようと思っているのに、指示していた会議資料が期限と考えていた時期になっても部下から出てこない。ムカッとして部下を怒鳴りちらした。上司は会議の前日まで資料を出すべき、それが当たり前と考えていたのに、部下は会議の直前でも、日経新聞から最新情報を入れて提出すべきと思っていた。「べき」がズレていた。上司の「べき」が伝わっていなかったのなら、上司にも反省すべきところがある。いずれにしても「べき」のすり合わせが必要。
昭和の時代では「べき」の幅は小さかった。すり合わせは必要なかったが、いまは大きく拡がり、昔とは違ってきている。時間はかかるが、そのように考え、対応しなければいけない。

■ 「当たり前」は要注意
「べき」と同じような「当たり前、常識、普通は」こういう言葉を使っているのなら要注意。“あっ危ないかも”と気づいて欲しい。しかし、普段無意識に使っている。
研修で部下に注意指導をするロールプレイを実施し、どのような言葉を使っているのか言葉を拾い上げてみると、「当たり前、常識、普通は」を多用していると指摘することがある。コミュニケーションの改善、そして、イラっとを解消する一つの機会にしてもらえればと思う。
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■コラム■一般社員向けのハラスメント対策研修も

2021-03-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
  
■ 抱え込ませない、被害を拡大させない
ハラスメント対策研修の対象といえば、まず管理職を考える。それは外せないのだが、一般社員にも一般社員向けの研修が必要だ。
一般社員は、ハラスメント被害者となる割合が多い。某広告代理店の1年目の社員がパワハラもあり過労自殺した事件はご存じの方も多いだろう。若手社員は、経験不足から自分の限界がわからず、無理なことも抱え込んで自ら心身ともに追い込んでしまい、その結果、メンタルヘルス不調にいたることもある。職場でも自分の気持ちを表現したり、相談したりすることが大事だと教える。その行動を起こさせるためにも、そもそもハラスメントとは何か、どういう状態かをきちんと理解させる。相談窓口があることも周知する。もちろん、窓口設置だけではなく、上司や会社側が面談の機会をもち、引き出す工夫も実施して欲しい。
被害者ではなくても、被害を受けている場面を見たり、相談を受けたりした場合も、防止対策に協力する必要がある。ハラスメントが見過ごされれば、第2、第3と被害が広がっていく。一般社員一人ひとりの協力が欠かせない。労働施策総合推進法にも、従業員の責務として対策への協力が規定されている。

■ 思い違いをさせない
その一方、最近、なんでもかんでも「それパワハラですよ」と主張する者がいるという話をよく聞く。きちんと理解せず、誤ったパワハラ主張を続ければ、指示命令違反や逆パワハラになりかねない。思い違いをさせてはいけない。
組織の中で働くというのは、指示命令を受けながら業務に携わり、生産性をあげ、企業を発展させる、その義務がある。苦手なこと、プラスαのことや新しいことも担わなければならないことがあるので、多少の負荷はかかる。あたり前のことだが、この社会人・組織人教育という観点も含めて教えていかなければならないのが現代だ。
また、同僚間でもハラスメントは起きることも理解させなければいけない。無視や仲間外れなどで働きにくい職場を生み出しているのであれば、ハラスメントとして認定される可能性がある。
社員も人間なので好き嫌いの感情はある。しかし、嫌いという感情の赴くままに、例えば無視などの精神的な攻撃行為は、職場では許されない。職場は働く場であって、嫌いに対するストレスを発散する場ではない。したがって、嫌いと感じる相手にもどのようにコミュニケーションをとればよいかを身につけさせる必要がある。
さらに、一般社員でもハラスメントと認定されれば、懲戒処分を受け、信頼を損ねるなどのダメージを受けてしまいかねない。この点も理解させておかなければならない。
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■コラム■求められるハラスメント対策

2021-02-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
 
■ ハラスメント対策の義務・強化
労働施策総合推進法等が改正され、職場におけるパワーハラスメント防止対策が新たに事業主に義務付けられた。 併せて、セクシュアルハラスメント(男女雇用機会均等法)、 妊娠・出産・育児休業等ハラスメント〔マタニティハラスメント〕(男女雇用機会均等法及び育児介護休業法)の防止対策も強化された。
介護報酬の令和3年度の改定においても、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の改正の主な
内容について、9.全サービス共通「③ ハラスメント対策の強化」を求められた。 介護現場で「仕事をやめた理由」の1位に「職場の人間関係に問題があったため」(令和元年度介護労働実態調査)が上がっているためではないかと考えるが、同様の退職理由は介護現場だけではなく、多くの職場で見られることである。

■ 理解不足・認識のギャップ
私は、厚生労働省委託「ハラスメント対策専門家派遣事業」の専門家として、ハラスメント対策のコンサルティングや企業内研修を実施しているが、ハラスメントへの意識は徐々に高くなってきている。そして、多数の企業へのコンサル経験から次のように考えている。
パワハラ、セクハラ、マタハラという言葉は知っている。神戸市立小学校の教員間のいじめ、大学の部活におけるパワハラなどが報道され、一時期注目されたことも手伝っているだろう。それら事案に対して、けしからんという意見が多いが、何をもってハラスメントと判断できるかをきちんと理解している方は少ない。
また、「パワハラを受けたことがある」と回答した者は32.5%となっているが、一方、「パワハラをしたと感じたり、指摘をされたことがある」は11.7%にとどまっており(平成28 年度 職場のパワーハラスメントに関する実態調査)、行為者側の認識が低いことが明らかになった。
これらハラスメントの基本知識の獲得や被害者と行為者とのギャップをきちんと認識するところからハラスメント対策は始まる。
 
■ ハラスメント防止対策の効果
研修をはじめハラスメント防止に取り組むと、部下へ注意指導がしにくくなるという声も聞くが、研修を実施すると、対策の必要性や基本がよくわかったという声が多く、ハラスメント防止には非常によい結果が出ている。
法改正により大企業には令和2 年6 月からパワハラ対策は義務化されているが、中小企業にも令和4 年4 月から義務化され
る。一度、職場のハラスメント対策を見直してみてはどうか。
企業、職場を守ると同時にあなた自身も守ることになるということをわかって欲しい。
 
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