試し出勤をどう取り扱うか
● 試し出勤を認める心身の条件
メンタルヘルス不調者の職場復帰の際に、半日勤務などの短時間勤務から復職を開始することがあります。いわゆる試し出勤ですが、半日だけ勤務できるような状態で復職を認めるのは望ましくありません。2015年7月号でも書きましたが、所定労働の時間をフルに勤務できるような生活が2週間続けられるようになることが前提です。その上で、実際に職場に来て業務や作業をさせる時間は半日など短時間から慣れさせていくとよいでしょう。
ただし、短時間勤務は長い期間やらない方がよく、3か月程度までが適当といわれています。
なお、勤務時間はフルタイムになったとしても、業務の密度やレベルは状態に適したものでなければなりません。
● 試し出勤に関する労働条件
また、試し出勤の期間中は復職プランのほか、給与や交通費、労災の取扱いなどを決め、事前に本人から同意をとっておくことも大事です。試し出勤期間は普段とは異なる状態での勤務のため、細かな問題がいろいろ出てきます。社会保険労務士に相談しておくと安心です。