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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

■コラム■ 独り立ちした社員への教育指導の意識を高める

2022-04-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
 
定着後はどうか
企業側の採用に対する意識は高い。新入社員を定着させようとする意識も同じく高い。人材確保が難しくなってきていることの証拠といえる。
だが、それ以後の意識はどうか? ルーチンを覚え、一定業務を任せられるようになるとこれまでのように手厚く関わる必要がなくなるため、意識は薄くなっていく。上司や先輩は、他にもやらなければいけいないことがヤマのようにあるため、そちらに時間と労力を傾ける。ここに落とし穴がある。
できるようになったと思っているのは上司先輩だけかもしれない。独り立ちした後輩はもっとスムーズにやれるようになりたい。もう少し新しいこと、レベルの高いことにチャレンジしてみたい。顧客により満足してもらえるように…と、もっとできるようになりたい思いが強くなってくる。この時期に放ったらかされると、成長は遅れる、止まる。まだ自分自身でキャリアアップの道筋を切り開くことができないからだ。次なる課題を与え、サポートすることが必要。
 
甘えに対してはどうか
一方、慣れてくると「まあ、いいか」という甘えが出てしまうことがある。業務の流れや影響の度合いもわかっているため、「この程度なら問題ないだろう」という不適切な行動だ。この甘えが次の甘えを呼ぶ。場合によっては、この甘えが大問題に発展してしまうこともある。
不適切な行動が見られたらすぐに注意することが重要。わかっていると思うが、最近注意できない上司先輩が増えている。コミュニケーションが減ってきていることが影響しているし、また、パワハラだと言われることを恐れてだとも指摘されている。もちろん、パワハラになるような注意指導は認められないが、不適切な行為や問題のある言動が放置されている職場では規律が保てず、秩序が維持できない。優秀な社員は、特にそのような職場で働きたいと思わなくなる。
 
継続した関わり
教育にしろ注意指導にしろ。独り立ちした後輩にも継続した関わりが必要。顧客サービスや製造に直接携わっている最前線で働く中堅社員のレベルが、その会社のレベルを決めるのだ。緊急度は高くはないが、重要度は非常に高い。緊急度の低さを理由に取り組んでいなければ、後で“シマッタ”となりかねない。人材育成には時間がかかる。いま一度中堅社員に対する教育指導を振り返ってみてはどうだろうか。
 
コメント
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