カサブランカに到着し、今夜の宿も決まったので、夕暮れの街に繰り出す。
街はカサ・ブランカ(白い家)という名前通り、たしかに白い建物は多いけど、家というよりビルのような感じでとても大きい建物がたくさん。
「白っぽいハバナ旧市街・やや都会Ver.」といった感じか?
大きい街だからか、これまで歩いてきた街に比べると、どことなくトゲトゲ?ギスギス?した空気感。
まずは国連広場へ。
時計塔を背景に、印象的な半円球のジャングルジムのようなオブジェがある。
歩き方の写真ではキレイそうに見えたけど、間近に見るとペイントが剥げかけていたりして、歴史を感じるというか何というか・・・。
信号はあるけれど、道路を渡るタイミングがどうにも不安で、現地人について横断。
その様子に気づいてくれた、自分より20くらい若そうな現地少年がうっすらエスコートしてくれたり。ありがたや。
スーク(市場)らしき場所に入ってみる。
売っているものは、マラケシュやフェズに比べると、なんとなくチャラついている。
そして黒人が増えたなという印象。
これまでの街では全然見かけなかったけど、カサブランカではたくさん。
代わりにアジア系は観光客含めて全然見かけない。
再び国連広場近辺のごちゃごちゃした広場に戻る。
屋台っぽいお店も出てるけど、お腹を壊さないかが怖くて頼めない。けど気になる!
ついついジロジロみていると、真っ黒いヒジャブを身に着けた若い女性が声をかけてきた。
英語がとっても上手。上手すぎてコチラはチンプンカンプン。
そして、向こうから「写真撮ろうよ」と。これにはビックリ!
そして自分がジロジロみていた屋台のヨーグルトドリンクをごちそうしてくれた。
美味しい!とても美味しい!おなかも壊さなかったし、飲めてよかった。
街にはマクドナルドやケンタッキーもあるし、それなりに繁盛している様子。
スーク以外の場所でも、路上に品物を広げている人も多数。
大きな交差点付近は、車も突っ込んでくる歩行者天国といった風情で、自分の歩いた時間帯はシッチャカメッチャカ。
そして、道端やちょっとした空きスペースでお祈りしてる人も。
カオスだ。
一人旅あるあるといえば夕食問題。
いわゆるレストランはどこも分量が多いし、さっきのマックやケンタからもだいぶ離れてしまって、戻るのも面倒くさい。
ウロウロキョロキョロしていたら、キオスク的なものが3~4軒並んでいるエリアを発見。そこではメイドフォーユー的な(でも常温の)サンドイッチなどを売っている。
そして似たような店構えなのに、列のできてるお店と、そうでないお店が。
もちろん並んでいるお店に自分も並ぶ。
そして、前にいる人たちに「それ何?」「どんなサンドイッチ?」と、中身を見せてもらう。
ローストビーフぽいハムと、チーズと、ゆで卵の白身が、長めのバゲットに挟んである。
同じものを注文。ハムとチーズのこってり感を、卵の白身が中和して美味。しかもボリューミー。
値段は忘れちゃった。なぜなら前に並んでいたおじさまが奢ってくれたから。
ジュースまでつけてもらった。シュクラン。
この日のカサブランカの飲食は、すべて地元の方にごちそうになってしまった。
バクシーシ的な習慣でもあるのだろうか?ありがたや。
翌朝、モロッコ最終日の朝もピッカピカの晴天。
昼便で出国だけど、その前にハッサン二世モスクを目指す。
路線バスで行こうと思い、歩き方の地図を頼りにバス停を目指してみたものの、どうもよくわからない。
その辺の人に聞くと、「あっちのバス停だよ」みたいなことを言われて、歩き方に載っている、もう一つのバス停へ。歩き方的にはそっちじゃなさそうなんだけど。
もう一つのバス停に行くも、目的の番号のバスは来ない。
再確認のため、またしてもその辺の人に道を聞こうと思っていたら、女の子が話しかけてきた。
これ幸いと「ハッサン二世に行きたいんだけど」と聞くと「連れて行ってあげるよ」とのこと。
歩ける距離とは思えないけど、正しいバス停とかに案内してくれるのかも?と思いついていく。
てか、カサブランカの街では若い人にちょくちょく話しかけられる。
みんなとても英語が上手で、なんとなく「大学生とかが、英語を使いたい!英語をしゃべりたい!」って目的で話しかけてくるのかな?と感じた。
だから、見るからに外国人旅行者な自分に積極的に声をかけてくるのかなと。
だとしたら、ご期待に沿えず申し訳ないorz
なんの変哲もない路上で「ここだよ」と言われる。
「ここ?ハッサン二世モスク、どこ?」というと
「モスクに行きたかったの?ハッサン二世通りに来ちゃったよ!」
確かに自分、「ハッサン二世」としか言ってなかったorz
私が「歩いていけるの?」とか聞いていたことも合点がいったようす。
適当なバス停もないらしく、タクシーで行くのがおすすめということで、拾ってくれた。
ありがとう!
値段も確認してくれたし、現地の人と相乗りでボラれる心配もない。
相乗りさんのうちの一人は、ハッサン二世モスクで一緒に降りる。
モスク外観の写真など収め、チケットセンターを探してウロついていると、タクシーを一緒に降りた女性が「チケットセンターはあっちだよ~」と教えてくれる。ありがたや。
てか、彼女がモスクの職員だったw
ハッサン二世モスクは、とにかく何もかも大きかった。
建造物だけの写真だとわかりにくいけど、現物を見ると、あるいは人間も一緒に写っている写真だと、その大きさを実感する。
建物の歴史自体は1993年完成ということで、まだまだ浅いく、中はピッカピカにお掃除も行き届いているため、古さや荒れた感じに価値を感じる人には物足りないかも?
総工費のすべてが寄付で成り立っているということで、その信心深さにシミジミ。
建物内の見学は必ずツアーに参加しなければならない。
ツアーは、英語、ドイツ語、フランス語、アラビア語?スペイン語?イタリア語?とか、4~5種類くらいの言語がある。
わかる言語があるなら、もちろんその言語のツアーに参加するのが一番だけど、もしどの言語もわからないなら、英語・仏語以外のツアーがいいかも。
英語・仏語ツアーは一番人が多いので、比較的マイナーな言語のツアーの方が、写真とかはゆったり撮れる気がします。
モスクの中は裸足で見学。靴入れのビニール袋をくれます。
天井の高さや、シャンデリアなど、上に目が行きがちだけど、床も大理石を寄木細工のように組み合わせた模様が描いてあるので要注目。
あと、たまに地味に段差とかあるので気を付けて!
自撮り棒とかは、モスク内でもみんな使ってた。
お祈りエリアだけじゃなく、手洗い、足洗エリア、大浴場など、何もかもが大きい!広い!多い!
ここで実際にムスリムが集まっていたら壮観だろうなと思うけど、見学はもちろんお祈り時間外。
外観についてですが、ミナレットが高いため、ガイドブックなどには縦長の構図の写真が掲載されることが多いと思うけど、引きで見てみると、実は建物全体が左右対称!
これは現地に行くまで気づかないことだったので、やはり百聞は一見に如かずだなと。
個人的には、「最優先で行くべき!」とは思わないけど、「せっかくカサブランカにいるなら見て来たら?」とは思う。
見学が終わって中央市場に行きたいけれど、とにかく辺鄙。
個人的に、この局面(あと1時間くらいで街を離れたい)でバスに乗るのは少し不安。
でもトラムの駅はない。
タクシーだ!
来るときは8DH(それを割り勘で実際払ったのは3DH弱)だったのに、モスク前のタクシーは帰りは30DHとか吹っかけてくる。
地図的に、帰りの距離はほぼ同じなのに!アジア顔一人だからってなめるなよ。
さっさとバイバイして流しを拾うことに。
20DHから始まって15DHで手打ち。本当は10とかにしたかったけど、時間ももったいないしね。
運転手さん曰く「モスクの目の前は、みんな30~35DHくらい吹っかけてくるよ~。流しで正解さ~」と、さも『自分を拾った君はお得ダゼ』みたいな言い方してくるけど、そうなのか?
予定より微妙に高い値段で乗ったけど、お金余ってるし、運転手さん面白いし、なんか本当に得してる気分になってきたw
ツアーの直後や最中に、同じ方面に行く人を見つけて、モスクから少し離れて流しを拾ってワリカンってのが、一番お得かな~。
ホテル近辺に戻ってきた。
空港に向かうまでに30分弱の余裕があるので、中央市場に行ってみる。(ホテルの目の前)
サクサクッとしか見られなかったけど、それなりに興味深い。
絵やポスターを売ってるお店が複数あって、映画「カサブランカ」のポスターとかもある。
お花屋さんや、ちょっとした雑貨なども。
しかしお目当ては鮮魚売り場。生ガキを食べたい!
カキなどで食中毒になる場合、症状が出るまでに2~3日から1週間くらいあると何かで読んだので、最終日にトライすれば、具合悪くなるとしても帰国後かなと思ったので、チャレンジしてみました。
生ガキをその場で食べられるお店は、鮮魚コーナーの中央に3軒ほどある。
そのうちの1軒は、おばちゃんが新聞に載ったことがあるみたい。
愛想もよくて、新聞に載ったくらいなので写真もOK!
ということで、そちらで頂く。
濃い磯の香でお醤油不要。レモンを絞るだけでOK。キュッと冷えてて、チュルンとした感触が気持ちよく、これまで食べてきたタジン、ケバブ、クスクス、ホブスとは真逆の触感が新鮮で、余計に美味しく感じました。
ちなみに市場の男性の中にも写真を嫌がる方がいたので、やはり声掛けは大事。
生き物の生き死にに関わってるお仕事だからかな~。
さて、いい加減空港に向かわねば。
ホテルで荷物を回収し、トラムでカサ・ボヤジャー駅に向かいます。
ちなみにトラムの券売機はお札不可だけど、だいたい近く(道路渡ったりした辺り)にキオスク的な売店があるので、そこで両替頼めます。
カサ・ボヤジャー駅から空港までの電車は、だいたい1時間に1本くらい。すんなりいけば45分ほどでつきます。が、余裕もっていきたいですね。
自分の場合、14:30発の飛行機で帰国だったのですが、
ハッサン二世モスクのツアーは9:00~のものに参加。だいたい1時間くらいとのことでしたが、50分くらいだったような気が。
のち、市場をうろついて、トラムに乗って、カサ・ボヤジャーを10:40発の電車で空港に向かいました。
同じ便に乗る人で、11:00~のハッサン二世モスク見学に参加してる人もいました。
少しギャンブルな気もするけど、すべての荷物を持ってモスクに行き、モスクからカサ・ボヤジャー駅までタクシーで向かったとのこと。
空港はカウンターが大混雑!
ウェブチェックインしてても、かなり待った。
ウェブチェックインしてないのに、してる人の列に並んじゃってる人、列の途中でお弁当をぶちまけるツアー客など、個性あふれる面々のおかげで、カウンター前はプチカオスw
そして最後に大切な注意!
基本的にDH(ディルハム)の持ち出しは禁止です!
手荷物検査の時に「DH持ってない?出して?」と聞かれます。
自分はかなりしつこく聞かれました。
日本円用とDH用、二つのお財布を持っていたので、とっさに日本円のお財布を出しました。が、それでも「ほかに持ってない?お財布、それだけ?」聞かれました。
DHを記念に持ち帰りたい人は、預け入れの荷物に入れるのがオススメです。
ただ、少額(3000円分くらい?)は大丈夫という説もアリ。出国後の空港でも使えます。
お土産ワインについて。
自分は街中で赤ワインを購入していましたが、空港でロゼを発見してしまい、ハーフボトルを購入。
もちろん機内持ち込みですが、ちょっぴり不安だったのはドバイでの乗り換え。
ダメならその場で飲み干してやる!と意気込んでいましたが、自分はセーフでした。
自分の時は、荷物チェックの方がガッツリ余所見をしていたので、ちゃんと見ていたらNGなのかも?
自分の周囲では、ドバイ乗り換えでの液体については五分五分といった雰囲気です。
ワインみたいに未開封であることを証明しやすいものってのも関係あるかも?
知らんけど~。
最後の機内食もクスクスだったけど、この旅のクスクスの中で一番おいしかったw
ブルジュ・ハリファの夜景や、ヒマラヤ山脈(?)を眺めつつ帰路につくのです。
あとは総括!
旅の全体図はコチラ