みう と 青

みうと青の共同ブログ。
知ってる人には言えないけど、知らない誰かの通り過ぎる場所で呟きたい独り言があるのです。

相模原の障害者施設の事件をうけて思うこと

2016年07月28日 22時22分55秒 | みう・つれづれ

相模原の障害者施設で起きた事件について考えると、私は自信を持って「あいつとは違う」と言い切れない自分が怖いなと思う。

あの犯人と同じ成分が、自分の中に一滴たりとも存在しないとは言い切れない。というより、間違いなく存在していると感じる。

「意思疎通ができない重度の障害者の人は生きていてもしょうがない」
的なことを、犯人は言ってた。らしい。

それは「(自分と)意思の疎通が出来ない→意思や心がない」って、いつの間にか思い込んでたように思える。
そして、価値があるとか無いとか、自分の感覚だけを信じているみたい。

自分が感じ取れないものを、無いものとして扱ってしまう事は、私は日常茶飯事。

たとえば、シルバーシートにノーマークの若い人が座ってて、向かいにお年寄りが立ってるときとか「君が座ってる必要は無い」と決めつけてしまいがちだ。
自分に理由が見えないってだけで。

ポケモンGOをやってる人に「危ない」「迷惑」(な場合がある)と言うのはともかく、
「くだらない人間」「愚か者」って言い切ってる人も、似たようなもんだと思う。
自分が理解出来ない価値を、あまりにも簡単に軽んじているのが怖い。

全員が同じ価値観を持つ必要はないと思うけど、相容れない価値観を許容することは必要だと思う。

っていうのも、多分うわべの話だと思う。

結局は
「人間の価値、命の価値は、
皆同じで、等しく尊い」
って、曇りなく言えるのか?
ってことなんだと思う。

たとえば、目の前に子供の病人と、老人の病人がいて、私が特効薬を一人分持っていたら、私はあまり迷わないで子供に渡す気がする。

すべての人が等しく尊いと心から思っていたら、きっと選べないはず。
選べてしまう私は、「人の価値、命の価値は、それぞれ異なる」と感じている人間なんだと思う。
それじゃあ、あいつと同じだと思う。




あと、今回の報道で少し気になった点。

いつもは事件の被害者って顔や名前が報道されるけど、今回は「遺族や親族から出さないでほしいと言われたから」って事で、報道を控えてるとのこと。

これまで報道されてきた被害者や関係者の中にも「嫌だな」って人はたくさんいたと思う。
なのに、なぜ今回だけ?

なにかがおかしいと思う。

モロッコ10日目 カサブランカ〜帰国

2016年07月15日 17時41分07秒 | モロッコ 2016年GW
カサブランカに到着し、今夜の宿も決まったので、夕暮れの街に繰り出す。

街はカサ・ブランカ(白い家)という名前通り、たしかに白い建物は多いけど、家というよりビルのような感じでとても大きい建物がたくさん。
「白っぽいハバナ旧市街・やや都会Ver.」といった感じか?
大きい街だからか、これまで歩いてきた街に比べると、どことなくトゲトゲ?ギスギス?した空気感。

まずは国連広場へ。



時計塔を背景に、印象的な半円球のジャングルジムのようなオブジェがある。
歩き方の写真ではキレイそうに見えたけど、間近に見るとペイントが剥げかけていたりして、歴史を感じるというか何というか・・・。



信号はあるけれど、道路を渡るタイミングがどうにも不安で、現地人について横断。
その様子に気づいてくれた、自分より20くらい若そうな現地少年がうっすらエスコートしてくれたり。ありがたや。


スーク(市場)らしき場所に入ってみる。
売っているものは、マラケシュやフェズに比べると、なんとなくチャラついている。
そして黒人が増えたなという印象。
これまでの街では全然見かけなかったけど、カサブランカではたくさん。
代わりにアジア系は観光客含めて全然見かけない。

再び国連広場近辺のごちゃごちゃした広場に戻る。
屋台っぽいお店も出てるけど、お腹を壊さないかが怖くて頼めない。けど気になる!
ついついジロジロみていると、真っ黒いヒジャブを身に着けた若い女性が声をかけてきた。
英語がとっても上手。上手すぎてコチラはチンプンカンプン。
そして、向こうから「写真撮ろうよ」と。これにはビックリ!
そして自分がジロジロみていた屋台のヨーグルトドリンクをごちそうしてくれた。
美味しい!とても美味しい!おなかも壊さなかったし、飲めてよかった。





街にはマクドナルドやケンタッキーもあるし、それなりに繁盛している様子。





スーク以外の場所でも、路上に品物を広げている人も多数。
大きな交差点付近は、車も突っ込んでくる歩行者天国といった風情で、自分の歩いた時間帯はシッチャカメッチャカ。
そして、道端やちょっとした空きスペースでお祈りしてる人も。
カオスだ。




一人旅あるあるといえば夕食問題。
いわゆるレストランはどこも分量が多いし、さっきのマックやケンタからもだいぶ離れてしまって、戻るのも面倒くさい。
ウロウロキョロキョロしていたら、キオスク的なものが3~4軒並んでいるエリアを発見。そこではメイドフォーユー的な(でも常温の)サンドイッチなどを売っている。

そして似たような店構えなのに、列のできてるお店と、そうでないお店が。
もちろん並んでいるお店に自分も並ぶ。
そして、前にいる人たちに「それ何?」「どんなサンドイッチ?」と、中身を見せてもらう。
ローストビーフぽいハムと、チーズと、ゆで卵の白身が、長めのバゲットに挟んである。
同じものを注文。ハムとチーズのこってり感を、卵の白身が中和して美味。しかもボリューミー。
値段は忘れちゃった。なぜなら前に並んでいたおじさまが奢ってくれたから。
ジュースまでつけてもらった。シュクラン。

この日のカサブランカの飲食は、すべて地元の方にごちそうになってしまった。
バクシーシ的な習慣でもあるのだろうか?ありがたや。


翌朝、モロッコ最終日の朝もピッカピカの晴天。
昼便で出国だけど、その前にハッサン二世モスクを目指す。





路線バスで行こうと思い、歩き方の地図を頼りにバス停を目指してみたものの、どうもよくわからない。
その辺の人に聞くと、「あっちのバス停だよ」みたいなことを言われて、歩き方に載っている、もう一つのバス停へ。歩き方的にはそっちじゃなさそうなんだけど。

もう一つのバス停に行くも、目的の番号のバスは来ない。
再確認のため、またしてもその辺の人に道を聞こうと思っていたら、女の子が話しかけてきた。
これ幸いと「ハッサン二世に行きたいんだけど」と聞くと「連れて行ってあげるよ」とのこと。
歩ける距離とは思えないけど、正しいバス停とかに案内してくれるのかも?と思いついていく。

てか、カサブランカの街では若い人にちょくちょく話しかけられる。
みんなとても英語が上手で、なんとなく「大学生とかが、英語を使いたい!英語をしゃべりたい!」って目的で話しかけてくるのかな?と感じた。
だから、見るからに外国人旅行者な自分に積極的に声をかけてくるのかなと。
だとしたら、ご期待に沿えず申し訳ないorz

なんの変哲もない路上で「ここだよ」と言われる。
「ここ?ハッサン二世モスク、どこ?」というと
「モスクに行きたかったの?ハッサン二世通りに来ちゃったよ!」
確かに自分、「ハッサン二世」としか言ってなかったorz

私が「歩いていけるの?」とか聞いていたことも合点がいったようす。
適当なバス停もないらしく、タクシーで行くのがおすすめということで、拾ってくれた。
ありがとう!
値段も確認してくれたし、現地の人と相乗りでボラれる心配もない。

相乗りさんのうちの一人は、ハッサン二世モスクで一緒に降りる。
モスク外観の写真など収め、チケットセンターを探してウロついていると、タクシーを一緒に降りた女性が「チケットセンターはあっちだよ~」と教えてくれる。ありがたや。
てか、彼女がモスクの職員だったw

ハッサン二世モスクは、とにかく何もかも大きかった。
建造物だけの写真だとわかりにくいけど、現物を見ると、あるいは人間も一緒に写っている写真だと、その大きさを実感する。

建物の歴史自体は1993年完成ということで、まだまだ浅いく、中はピッカピカにお掃除も行き届いているため、古さや荒れた感じに価値を感じる人には物足りないかも?
総工費のすべてが寄付で成り立っているということで、その信心深さにシミジミ。

建物内の見学は必ずツアーに参加しなければならない。
ツアーは、英語、ドイツ語、フランス語、アラビア語?スペイン語?イタリア語?とか、4~5種類くらいの言語がある。
わかる言語があるなら、もちろんその言語のツアーに参加するのが一番だけど、もしどの言語もわからないなら、英語・仏語以外のツアーがいいかも。
英語・仏語ツアーは一番人が多いので、比較的マイナーな言語のツアーの方が、写真とかはゆったり撮れる気がします。



モスクの中は裸足で見学。靴入れのビニール袋をくれます。
天井の高さや、シャンデリアなど、上に目が行きがちだけど、床も大理石を寄木細工のように組み合わせた模様が描いてあるので要注目。
あと、たまに地味に段差とかあるので気を付けて!
自撮り棒とかは、モスク内でもみんな使ってた。





お祈りエリアだけじゃなく、手洗い、足洗エリア、大浴場など、何もかもが大きい!広い!多い!
ここで実際にムスリムが集まっていたら壮観だろうなと思うけど、見学はもちろんお祈り時間外。






外観についてですが、ミナレットが高いため、ガイドブックなどには縦長の構図の写真が掲載されることが多いと思うけど、引きで見てみると、実は建物全体が左右対称!

これは現地に行くまで気づかないことだったので、やはり百聞は一見に如かずだなと。





個人的には、「最優先で行くべき!」とは思わないけど、「せっかくカサブランカにいるなら見て来たら?」とは思う。



見学が終わって中央市場に行きたいけれど、とにかく辺鄙。
個人的に、この局面(あと1時間くらいで街を離れたい)でバスに乗るのは少し不安。
でもトラムの駅はない。
タクシーだ!

来るときは8DH(それを割り勘で実際払ったのは3DH弱)だったのに、モスク前のタクシーは帰りは30DHとか吹っかけてくる。
地図的に、帰りの距離はほぼ同じなのに!アジア顔一人だからってなめるなよ。
さっさとバイバイして流しを拾うことに。
20DHから始まって15DHで手打ち。本当は10とかにしたかったけど、時間ももったいないしね。

運転手さん曰く「モスクの目の前は、みんな30~35DHくらい吹っかけてくるよ~。流しで正解さ~」と、さも『自分を拾った君はお得ダゼ』みたいな言い方してくるけど、そうなのか?
予定より微妙に高い値段で乗ったけど、お金余ってるし、運転手さん面白いし、なんか本当に得してる気分になってきたw

ツアーの直後や最中に、同じ方面に行く人を見つけて、モスクから少し離れて流しを拾ってワリカンってのが、一番お得かな~。

ホテル近辺に戻ってきた。
空港に向かうまでに30分弱の余裕があるので、中央市場に行ってみる。(ホテルの目の前)



サクサクッとしか見られなかったけど、それなりに興味深い。
絵やポスターを売ってるお店が複数あって、映画「カサブランカ」のポスターとかもある。





お花屋さんや、ちょっとした雑貨なども。
しかしお目当ては鮮魚売り場。生ガキを食べたい!

カキなどで食中毒になる場合、症状が出るまでに2~3日から1週間くらいあると何かで読んだので、最終日にトライすれば、具合悪くなるとしても帰国後かなと思ったので、チャレンジしてみました。

生ガキをその場で食べられるお店は、鮮魚コーナーの中央に3軒ほどある。
そのうちの1軒は、おばちゃんが新聞に載ったことがあるみたい。
愛想もよくて、新聞に載ったくらいなので写真もOK!
ということで、そちらで頂く。
濃い磯の香でお醤油不要。レモンを絞るだけでOK。キュッと冷えてて、チュルンとした感触が気持ちよく、これまで食べてきたタジン、ケバブ、クスクス、ホブスとは真逆の触感が新鮮で、余計に美味しく感じました。













ちなみに市場の男性の中にも写真を嫌がる方がいたので、やはり声掛けは大事。
生き物の生き死にに関わってるお仕事だからかな~。


さて、いい加減空港に向かわねば。
ホテルで荷物を回収し、トラムでカサ・ボヤジャー駅に向かいます。

ちなみにトラムの券売機はお札不可だけど、だいたい近く(道路渡ったりした辺り)にキオスク的な売店があるので、そこで両替頼めます。

カサ・ボヤジャー駅から空港までの電車は、だいたい1時間に1本くらい。すんなりいけば45分ほどでつきます。が、余裕もっていきたいですね。

自分の場合、14:30発の飛行機で帰国だったのですが、
ハッサン二世モスクのツアーは9:00~のものに参加。だいたい1時間くらいとのことでしたが、50分くらいだったような気が。
のち、市場をうろついて、トラムに乗って、カサ・ボヤジャーを10:40発の電車で空港に向かいました。

同じ便に乗る人で、11:00~のハッサン二世モスク見学に参加してる人もいました。
少しギャンブルな気もするけど、すべての荷物を持ってモスクに行き、モスクからカサ・ボヤジャー駅までタクシーで向かったとのこと。


空港はカウンターが大混雑!
ウェブチェックインしてても、かなり待った。

ウェブチェックインしてないのに、してる人の列に並んじゃってる人、列の途中でお弁当をぶちまけるツアー客など、個性あふれる面々のおかげで、カウンター前はプチカオスw


そして最後に大切な注意!
基本的にDH(ディルハム)の持ち出しは禁止です!

手荷物検査の時に「DH持ってない?出して?」と聞かれます。
自分はかなりしつこく聞かれました。
日本円用とDH用、二つのお財布を持っていたので、とっさに日本円のお財布を出しました。が、それでも「ほかに持ってない?お財布、それだけ?」聞かれました。
DHを記念に持ち帰りたい人は、預け入れの荷物に入れるのがオススメです。
ただ、少額(3000円分くらい?)は大丈夫という説もアリ。出国後の空港でも使えます。


お土産ワインについて。
自分は街中で赤ワインを購入していましたが、空港でロゼを発見してしまい、ハーフボトルを購入。
もちろん機内持ち込みですが、ちょっぴり不安だったのはドバイでの乗り換え。
ダメならその場で飲み干してやる!と意気込んでいましたが、自分はセーフでした。
自分の時は、荷物チェックの方がガッツリ余所見をしていたので、ちゃんと見ていたらNGなのかも?
自分の周囲では、ドバイ乗り換えでの液体については五分五分といった雰囲気です。
ワインみたいに未開封であることを証明しやすいものってのも関係あるかも?
知らんけど~。


最後の機内食もクスクスだったけど、この旅のクスクスの中で一番おいしかったw



ブルジュ・ハリファの夜景や、ヒマラヤ山脈(?)を眺めつつ帰路につくのです。








あとは総括!


旅の全体図はコチラ


モロッコ9日目(後半) メクネス観光→カサブランカへ

2016年07月14日 14時17分53秒 | モロッコ 2016年GW
モロッコ旅も大詰めの9日目の後半。
ヴォルビリス遺跡とムーレイ・イドリスを大満喫したので、メクネスに戻る。

今回のドライバーさんは、英語はほとんど喋れないのだけど、自分も全然喋れずなので、レベルが近いせいか、案外と意思の疎通はスムーズ。
長文で色々説明されるより、単語と短文のみの方がよっぽど伝わる(笑)

ここまでモロッコを旅してきて、「フェズの新市街とメクネスは随分と警察官や軍人が多いなぁ」と思っていたので聞いてみると、ベルギーでの爆破テロの後からとの事。
その国の色んな職業の人たちを見られるのは、旅の醍醐味のひとつかもしれないけど、そういう理由じゃ嬉しくはないし、そもそも軍隊も警察もいらないくらいに人間が進歩すれば最高だなとも思う。


さて、メクネスにきたら絶対行きたかったムーレイ・イスマイル廟。
非ムスリムも無料で入れて、金曜日もオープンしていると聞いており、ここは外せない!と意気込んでいたのに入れない!?
その辺のレストランの人に聞くと、「改修中で2年くらいは入れない」って言ってた。ような気がする。(自分にはそう聞こえた)

仕方がないので、謎の突起物が並ぶ広場を横切って、すぐ近くのクベット・エル・キャティンとキリスト教徒の地下牢へ。2つ合わせて10DH。







クベット・エル・キャティンは、正直「ふーん」って感じ。
タイルの綺麗な広いお部屋。それだけ。
モロッコ到着して最初の観光ならまだしも、素晴らしいマドラサやモスクや廟など色々見てしまった後だと、かなり物足りないかも?
ここは本当に部屋だけで、パティオも回廊も二階もないので、「え?これだけ?」という印象。

そのすぐ横に、地下に続く階段があり、そこが地下牢。
こちらは地下にだだっ広い空間が広がっていて、高い天井と、太いアーチがひたすら続いてる。なんの装飾もない無骨な空間。
これも人によっては「ふーん」で終わりそうな場所。
ただ、個人的にはとても好き。
巨大なエネルギー地下空間とか、廃墟が好きな自分的にはハマる。
ひんやりした空気の中で、歴史に思いを馳せつつ、クマ子の写真撮影。







地上に戻ると、広場のヘンテコな突起が、明かり取りの天窓だった事がわかる。

その後、金曜日でも入れると聞いたマドラサ・ブー・イナニアへいくと閉まってる。
その辺の人に聞くと「15:00になると入れる」って人と「16:00まで入れないから、僕がお店とか案内してあげるよ」って人がいたので、希望的観測で前者を信じる。
後者は商売のにおいがぷんぷん。

金曜日のシャッター商店街的なスークも新鮮。





そろそろ15:00なのでマドラサに向かう。
ほぼ真向いがグラン・モスクなのだけど、ちょうどお祈りの時間で、ずっと閉まってるところしか見てなかった扉が開いてた。
スーク中の人が集まってるんじゃないかってくらいモスクの中にはビッシリとお祈りの人たちがいる。
扉は開いていたけど、どーしても写真を撮る気になれなくて、ひたすら見学。

お祈りタイムが終わると、人々がいっせいに出てくる!出てくる!!出てくる!!!
中に入れないので、どれほどの広さなのか分からないけど、航空写真でみるとマドラサの4倍はあるみたい。
お祈りスペースは1階のみなのか、二階や三階もあるのかも謎。
とにかく人が出てくる。



みんな帰って静かになったので、建物の中を撮影させて頂く。
よそのモスクと基本的な作りやデザインは同じだけど、ついさっきまで多くの人がお祈りで集まっていたってことを体感してしまったせいか、なんだか特別な感じ。

マドラサも開いてる。15:00を信じてよかった。





造りはよそのマドラサと同じで、真ん中にパティオがあって、それを取り囲むように建屋があって、その壁面は、下はタイル、上は漆喰、天井は木の、それぞれ細かい細工が見事。建屋にはシンプルな小部屋がズラリと並んでいる。
唯一違うのは看板。なぜかカタカナ表記あり。
ってことは日本人が多いエリアなのかと思いきや、GWだというのにメクネス来てから一度も日本人に会ってない。謎だ。

ともあれモロッコ最後のレトロタウンの観光は終了。
1日たりとも削れる部分はなかったけど、やっぱりメクネスにも、ちゃんと丸一日確保したかったな~。

後ろ髪をひかれつつ、カサブランカへ移動するために駅へ。
その前にワインを買わなくちゃ!

歩き方的にはメクネスの新市街のバスターミナルの横にある売店で購入可能とのこと。
駅まで少しあるけど、プチタクシーをバスターミナルで降りちゃう。

売店に行ってみると休業。今日、金曜日。
もうどうしようもないので、その辺の人に聞いてみる。
「この辺でワイン買えるところ知らない?」
やいのやいのやってると、6~7人集まってきて、しっちゃかめっちゃかになりそうだったけど、逆に悪さもされないような状況。

若いお兄ちゃん二人が「すぐそこに開いてる酒屋あるから案内するよ」と言ってくれてるけど、ちょっと心配。
でも、周りの人に「これ、ついてって大丈夫?」と聞くと、みんな「大丈夫」って言ってくれてるので、ついていくことに。

100mも歩かず酒屋についた。
小さいお店で、ラフなお兄ちゃんが二人でやってるけど、対応はとても良い。
初日にドバイからモロッコまで一緒だったモロッコ人曰く「一番のおすすめはゲロワン」とのこと。
念のためお店の人にもおすすめを聞いてみると、やはり「ゲロワン」って言ってる。
赤白を聞くと「もちろん赤」だって。
これが、「もっとも美味しい」ということでオススメなのか、「もっともポピュラーでモロッコらしい」という事なのかは分からないけど、とりあえずハーフを二本購入。
なお、こちらのお店ではゲロワンの赤のハーフは60DH/本でした。

ちなみに日本のモロッコ料理店に行ったら「ゲロワンヌ」って書いてあった。
でも、「ヌ」は聞こえなかったよ。で、「ロ」は「ル」と「ロ」の混ざったような感じに聞こえたよ。

古新聞で包んで、ビニール袋に入れてくれたワインをスーツケースに押し込んだら、そこからは歩いてメクネスの鉄道駅へ。

歩き方の地図で迷わずにつけたメクネスの駅。



駅構内の掲示板をみると5分前に電車があったみたい。
「ちぇ」と思いチケットを購入すると、行ったばかりのはずの電車になってる。
「急げ急げ!」「え?え?」
今ホームに止まってる電車が5分遅れ、もう6分か!?で出発らしい。
改札のお兄ちゃんにも急かされ、ともにホームに出て、走り出してる電車に押し込まれる!
電車側からもお客さんが引き上げてくれて、荷物も無事積載。
焦った。こういうのはジャカルタとかでやることだと思ってた。
楽しいよ~~~。



一等車を買ってたけど、先頭車両は程遠い。普通車でとりあえず一休み。
てか、金曜日だからなのか空いてる。
この後で混雑してくるのかもしれないけど、メクネス時点では二人分使って足伸ばしてる人もいた。

のち、一等車まで移動。
途中で覗いた二等車は座席指定ゆえにピッチリで、普通車よりも混んでる。
一等車と同じサイズのコンパートメントで、一等車は6席入ってるところに8席入れてる。
見た感じ、シート幅は飛行機のエコノミーよりちょいゆったりくらい?
このあと普通車が混雑しないと浮かばれない感じ。

それを横目に一等車へ。相変わらずゆったり。
自分は体が柔らかいので、シートの上であぐらかけるほど。








3時間ほどの乗車を経て、8日ぶりのカサ・ボヤジャー駅に到着。
そこからトラムで市街地へ。





トラムの券売機は英語、仏語、アラビヤ語に対応。
距離に関わらず一律料金だったので、特に悩むこともなくサクサク購入できた。
券売機は小銭しか使えないけど、トラムの駅があるようなところは、だいたい近くにキオスク的なお店があるので、そこで両替してもらえる。はず。自分は大丈夫だった。

10分待たずに来る感じで、車内には英語の路線図もあるし、とってもキレイ。
これはかなり快適。中央市場で降りる。







カサブランカでは海外旅行をはじめて、初めての挑戦がある。
それは、宿さがし。

これまでは日本国内からすべての宿泊先を予約しておいて、現地ではそこに辿りつきさえすれば良かった。
けど、今回カサブランカの宿を探していたところ、安い宿がない。

カサブランカにドミが無いのか、カサブランカのドミとかが予約サイトに登録していないのか、とにかくヒットしない。
一度はシングルルームを押さえたものの、寝るだけの部屋に350DHとか高すぎ!(サイトの中では安い方)

これまでが基本的に1泊80DHでやってきて、メクネスのラブリーホテルも300DHだったので、ありえないほど高く感じる。
歩き方をみると、100~200DHのシングルも沢山掲載されていたので、ついに思い切って、現地飛込み宿泊にチャレンジすることに。
(旅慣れた方からはつまらないチャレンジかもしれないけど、何にだって初めてはあるのだ)

歩き方の中から、場所と評判とコスパの良さそうな場所を3っつピックアップして、トラムの中央市場駅から近い宿から順番に回っていくことに。




1泊100DH≒1200円
歩き方曰く「建物は古いけど掃除が行き届いてて清潔な良い宿」らしい。
空き有とのことで、部屋見せてとか面倒くさいので即決。
4階の部屋までは階段オンリー。荷物が重い。



部屋に入って電気をつけたとたん電球が切れた。
電球が原因なのか、線が原因なのか分からないので、とりあえず電気を変えてもらって、ダメなら部屋を変えてもらおうと思い、内線なんてないのでフロントへ。遠い。
「後でやっておく」って言ってるけど、万が一、帰ってきて部屋真っ暗とかヤだし、
「今やって。直らなかったら部屋変えたいし」
「後で」
こいつ4階まで行くの面倒くさがってるな?
来た時からずっとYou Tube見てるし。
この時点で宿選び考えるべきだったかも。
でも、早く荷物預けちゃいたかったんだよう。
自分が呪わしいけど、いまさらだ。

「じゃあ明かりはいいから、部屋変えて」
「部屋あいてない」
「そこにあるカギはなに?」
「これ違う。あいてない」
「じゃあ、なおさら今、電気確認してよ」
「ああああっ!もうっ!行くよ!行きますよ!てか、お前なんでフランス語しゃべれないの!?」

怒ってる外国人、怖いよう。
電気は電球変えてもらったら直った。よかった。



お部屋は質素だけど、きれいに掃除してある。
窓に鍵無いけど、小さくしか開かないから、たぶん問題無し。
トイレシャワーとベットルームの境にドアとかないけど、もともと空気が乾燥してるので、たぶん大丈夫。
コンセントが電気のスイッチくらいの高さなので、コード短いと充電したいものをぶら下げるような使い方になるので工夫が必要。

シャワーは夜遅かったからか、出るって言ってたお湯が出ない。
そして壁から生えてるホースなしのシャワーなのだけど、シャワーの水が四方八方に散る。どこにいてもチョビットしか水があたらない。
最終日だけど、頭洗うのは諦めて、濡らしたタオルで体を拭くだけになった。
Wi-fiは各フロアごとに設置してあるっぽいけど、ドアを閉めると部屋では使い物にならないし、フロアごとにロビーがあるわけでも無いので、廊下で立って使うか、また1階まで降りるか・・・。

そのつもりで行けば、「まあこんなものか」と思える宿だったかもしれないけど、歩き方の評を信じて行ったので、けっこうガッカリ。
歩き方の人も、実際に泊まったわけじゃなく、お部屋をチラ見して書いてるんだろうな。
仕方ないのかもしれないけど、不確定な情報はちょっと困る。
やっぱりクチコミ最強か?
でも、ある程度の分母が無いと☆の数も微妙だし、クチコミの詳細は、書いてる人が自分と近い感覚の持ち主化の見極めも大事だし・・・
いっそ、下手に情報入れないで飛び込む方がガッカリもないし、楽しいかも?
(危険情報は別!)

明日はハッサン二世モスクに立ち寄って、いよいよ帰国。


旅の全体図はコチラ

モロッコ9日目(前半)  ヴォルビリス遺跡とムーレイ・イドリス

2016年07月13日 10時52分10秒 | モロッコ 2016年GW
モロッコ旅も大詰めの9日目。
明日には帰国便に乗っているなんて信じられん。

今日はヴォルビリス遺跡に行って、ムーレイ・イドリスに行って、
メクネスに戻って昨日見逃したものを見て、
カサブランカへ移動という、てんこ盛りスケジュール。

朝7:30くらいにエディム広場で新市街行きのタクシーを拾う。
デザインがグランタクシーだったけど、みんな街で降りる。
乗り合いで一人3DH。

「これからムーレイ・イドリスに行きたいんだよね~」と言うと、このタクシーでも300DHで行ってくれるとのこと。
歩き方通りの価格を提示された。

途中で残金を見誤り両替し過ぎていたため、随分とお金も余っていたし、今からシェア仲間を探すのも面倒くさそうだし、時間も節約したかったので、ろくに交渉もせず、言い値でチャーター。
なお、お会計は最後に戻ってきたときでOK。







8:30、ヴォルビリス遺跡に到着。10DH。
運転手さんに「1~2時間で戻る」と伝えて、いざ遺跡へ。







朝早すぎてお客さんは誰もいない。まるで貸切。
掃除のおじちゃんがモザイク画をデッキブラシでゴシゴシやってる。世界遺産なのに豪快。大丈夫か?
そして、暇なのか、人好きなのか、そのおじちゃんが色々案内してくれて、チェーンの掛かってるところにも「おいでよ」と入れてくれる。いいのか?
なおチップなども請求されず。ありがたや。



遺跡にクマ子(旅の相棒のシロクマ)を置いて写真を撮ってたら、警備員さんや現地ガイドっぽい人が寄ってきて、ひとしきり盛り上がる。

しばらくすると白人の少人数ツアーが来た。
自分がいる間に来た観光客は、この人たちだけ。
ってことは、メクネスでタクシーのシェアメイト探してても見つからなかったって事かも?





この後、しばらくこのツアーと行動を共にする。
ツアーと混ざったことで、謎だった「犬の館」がなんなのかも分かったし、ツアーの人たちも煙たがることなく仲間に入れてくれた。子供っぽく見えるから邪険にされないのかも?こーゆー時はアジアの童顔に感謝。

ツアーと離れてしばらくすると、新たなおじちゃんが声をかけてきた。
ガイドを買って出てくれてるようで、すかさず「マンデフルース(お金ない)。マーブギートゥシュ ルギードゥ(ガイドいらない)」という決め台詞を発動するも、上着の下の洋服の胸元のマークを示し「安心しはなはれ。おいらはここの警備員。警察みたいなもんさ」と。
確かに他の警備員さんたちと同じ服着てる。
若干の不安もありつつ、遠くには、さっき顔を覚えてもらったツアーの皆さんや警備員さんたちもいるし、まあ大丈夫だろうと判断し、微妙な距離を置きつつ、ついていくことに。







ヴォルビリスのモザイク画は、基本的には歩き方の地図で探せる。
けど、たまに「なるほど、これがそうなのね」と思って見てたら「ほら、こっちがメインのモザイク画だよ」って事もあったし、歩き方に紹介されてないけど見事なものもあったし、モザイク画以外でも、これはお風呂、これはトイレなど教えてくれたので、ガイドしてもらって良かったかも。



ヴォルビリス遺跡はなかなかの広さなので、歩き方の地図に縮尺が書いてなかったことは残念。

あまりにも丁寧に説明してくれるので「やっぱり幾らか請求されるかも?」と不安になってきた頃、入り口近くの遺跡から「クマコーー!」と呼ぶ声がする。
「地図落としてなーい?」
メクネスの地図がない!自分のだ!
って事でこれ幸いと、ガイドしてくれてたおじちゃんに礼を言い、そそくさと退散。
いい時間になってたし、地図を回収して、そのまま遺跡を後にする。

ヴォルビリス遺跡は、大きな建物は少ないので、迫力とかはそんなにないけど、ここのメインはモザイク画。
こちらは本当に鮮やかで繊細で、動物は予想以上にリアルだし、幾何学模様もステキだった。


お次はムーレイ・イドリスへ。
ヴォルビリスからは3.5キロくらいなので、車だとあっという間。
本当は歩きたかったけど、ムーレイ・イドリスでタクシーと合流とか厳しそうなので、素直に車で向かう。










町の入り口に駐車場があって、車は結構たくさん停まってるので、チャーターした車種やナンバーを覚えておくと吉。

街の地図はないけど、とにかく街歩きへGO!
メインっぽい通りの一本隣の道に入ると、狙い通りに庶民的なエリアが待ってる。





八百屋と肉屋ばっかりの通りを抜けると、広場に出て、ムーレイ・イスマイル廟はすぐそこ。行けば分かるって感じ。





ムーレイ・イスマイル廟は、非ムスリムは入れないので、入り口から見学&撮影。






お次はガイドブックでよく見る「山の上からのムーレイ・イドリス」の景色を求めて、とりあえず上を目指そうと思ってたら、狙い通りにガイド志望のおじちゃんが声かけてきた。
20DHって言ってるけど、早速決め台詞をお見舞いする。
「マンデフルース(お金ない)」
2往復くらいのやり取りで「ノーペイでOK」って事になった。

実際のところ、お金余ってるし、払う気満々なんだけど、相手が非正規のガイドさんなら、金額は自分で決めたいなと思ってたので、あえて、ね。



んで、おじちゃんと一緒にとにかく登る。
階段と曲がり角が多くって、ロバが活躍するのも納得。













そこかしこの通りが、色んな色に塗られてて、すごく可愛らしかった。
そんな事どこにも書いてなかったので、なんだかとっても得した気分。





頂上からは予定通りの景色を拝む。
この町は2つの丘から成り立っているので、間違えて向こうの丘に登っちゃうと、この景色は見られない。向こう行っちゃう人とかいるのかな?


写真を撮ってくれた少年。
焼く前のホブス持ってるw





丘を下っていると、眼下に子供達がワラワラ出てくるところがあって「なにあれ?行きたい!」と、ズンズン進む。

どうやら小中学校らしい。
校門から中を見学させてくれたけど、撮影はNGとのこと。
校舎はパッと見は割と普通っぽいけど、よく見ると独特のデザインの装飾がされてた。
上から見かけたときに建物も撮っておけばよかったかも。

子供達はマラケシュとかで見かけた、給食当番のような制服を着てる子と、着てない子がいる。校庭にはバレーボールのコートが張ってあった。



中坊男子のノリは日本と変わらず。
シャイでおバカでテンション高めで、たまにスカした子が混ざってる。
中坊女子のノリも日本と変わらず。
無責任に男子を焚きつけ、自分たちはさっさと高みの見物。大胆かつ恥ずかしがり屋。

学校の反対側からは、幼い子供達の怒鳴り声とも喚き声ともつかない雄叫びが。
幼稚園で園児たちがコーランの暗唱を練習中との事。
「見たい!」というと、ガイドさんが先生方に交渉してくれて、中に入れる事に。(撮影はNG)

アジア人が珍しいのか、教室の子供達は全員こちらをガン見。
ガン見したままコーランの暗唱を続けてる。
元気よく叫んでて、ホントに笑える。そしてかわいい。


アラビヤ語とベルベル語が併記されてる。




有名な緑の円柱型の塔は「世界に5つしかない」との事だけど、緑のが5つしかないのか、丸いのが5つしかないのか、その時代のものが5つしかないのか、はたまた別の括りなのか、英語が分からず謎のまま。

ガイドさんの家も見せてくれた。(撮影はNG)
鍵のかかるしっかりしたドアを抜けると、暗くてオンボロの階段があって、上まで行くと、天井の抜けた廃墟の最上階みたいなところに出る。その脇に、かろうじて天井が残りました的な、六畳くらいの小部屋があって、そこが彼の家。
入り口から見て左には、マットレスだけのベッドと、申し訳程度の仕切りのカーテンがあって、右側には卓袱台と、クッションともソファとかもつかない、椅子っぽいなにかと、ごちゃごちゃっと雑貨がある。
あとは小さい箪笥だか棚だかがあったような、なかったような。
ここにあるものが、彼の全財産なのだろうか?
だとしたら、いくらあっても足りない自分とは大違いだ。

「あがっていいよ」言われたけど、さすがにちょっと怖いので、すかさず左手の薬指に燦然と輝く500円の指輪を見せて「マイハズバンドが怒っちゃう」というと、それ以上は無理に勧めてくることもなく。


ゲームセンターも覗いてみた。





暗くて狭い部屋に、テレビと家庭用ゲーム機が置いてあるだけだけど、満席だった。
部屋の明かりはテレビ画面のみなので、ここで遊んでる子たちの視力低下が心配。
子供が大勢いるのに誰も振り返らなかったのはここだけだな。

そんな感じで、観光スポットではない場所にもズカズカ入り込み、あっちにフラフラ、こっちにヘロヘロと、寄り道ばかりの自分に面倒くさそうな様子も見せず、細やかにガイドしてくれたおじちゃんとも、ついにお別れ。
しかし最初の話通り、向こうからチップなど請求してこない。
さよならの握手のときに、手の中にお札を忍ばせておいたら、とってもびっくりしてた(演技かもしれないけどさ)。
そして、「おお!」と思ったのは、ガイドのおじちゃんがその場で金額を確認しようとしなかった事。

今までの人は、握手を離したら、チラリと手の中を確認したり、目の前で畳んだ紙幣を開く人もいた。
それが感じ悪いとは全く思わないし、そーゆーもんだと思ってたから。だからこそ、これまでは、額を確認しようとしてる隙にサクサク立ち去って、文句言わせない戦法を取ってきた。特に自称ガイドさんに対しては。
なので、今回のガイドさんの対応は、とても新鮮で懐かしかった。


おじちゃんと別れたあとは、1人で広場をウロウロ。



ムーレイ・イドリスでも、カフェの店先でボードゲームに興じるおじさん達がいてジロジロ見てたら、見物の若者達となんとなく仲良くなり、お茶を飲んでいくことに。
お店の人に「お茶淹れてるとこ見てみたい」と言ったらキッチンに入れてくれた。
小さなバーナーで、これでもか!ってくらいに湯をたぎらせてから淹れる様子を見て「こりゃ熱いわけだ」と、妙に納得。







さぁ、メクネスに戻ろう!


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モロッコ8日目  シャウエンからメクネスへ

2016年07月05日 23時05分27秒 | モロッコ 2016年GW
モロッコ8日目
今日はシャウエンからメクネスへ移動します。

昨日は雨が降ったり止んだりのシャウエン観光で、閉ざされた山奥の町感は満喫したものの、
満足に写真も撮れず、猫にもあまり会えず、居ても立っても居られずに、早朝散歩へ。

朝のシャウエンは、雨ではなかったものの、相変わらず靄っていて、それが神秘的。
鮮やかな青さは撮影できなかったけど、そもそもネットでヒットする画像のような眩しい青さは割と嘘で、実際はもっと優しい青が多かった。

モロッコに来てから、ずっと空気の悪さに悩まされてきたけど、シャウエンは雨のおかげもあり、しっとりした清々しい空気で癒される。








宿を出てすぐに、ステキな日本人と出会った。
世界中で、世界中の人の笑顔の写真を集めるプロジェクトをやってる人で、なんだかすごく良いオーラが出てた。
自分もそのプロジェクトに参加すべく、ロケハンを兼ねて共にウロウロ。

山に向かって右側の門を出ると、洗濯場があったけど、朝早すぎて誰もいない。









猫たちは、夜のちょっと怖い顔(鯖の頭を貪り食うとか)を潜めて、可愛らしく佇んでる。

マルシェにも行ってみた。
城壁の外の新市街もけっこう青い。
現地の人ばかり集まるカフェで朝食。ここでも大好きなムチムチクレープ。
作ってくれるおばちゃまのお勧めで、中にクリームチーズとメープルシロップを塗ってもらったけど、これが美味。
この旅のムチムチクレープの中で一番美味しかった。8DH。あとコーヒー5DH。
モロッコで飲むコーヒー(自分は常にカフェオレだけど)は、どれも美味しかった。やはり、おフランスの影響か?

シャウエンは「半日で十分かな」って人と「入り浸りたい」って人と両方いるけど、個人的には2泊したかった。

せっかくの小さい町だからこそ、隅から隅まで歩いてみたかったし、ここまでの街と全然違うのでとても新鮮。
ドアのディテールなど、可愛いものも多いので、色々発掘したかった。
それでついガツガツ歩き回ってしまったけど、町がのんびりした雰囲気なので、自分ものんびり過ごしたかったなぁ。

見ようによっては、どの路地も同じような景色とも言えるので「とりあえず青い町を見られれば」って人は、確かに半日で十分かもしれない。


噂の葉っぱ


10:30のバスでシャウエン離脱。
10:00にはバス停集合って事だったけど、タクシー乗った時はすでに10:10で焦る。
病院に行く新米ママとの乗り合いで寄り道したけど、10:30には間に合った。
そして、バスは結局11:00発。デジャブな展開。



メクネスへのバスがあるような事前情報だったし、バスターミナルの時刻表にも「メクネス」の文字があるけど、係員さんに聞くと、やはり「フェズに出なくちゃダメ」だと。¥
なので、チケットの交換などはせず、そのままフェズへ。


バスターミナルにもお祈り場


バスはCTMで75DHと、荷物の5DH。行きと同じ。
ルートも行きと同じ。休憩場所も同じ。
そこのドライブインでは、焼きたてのホブスサンドイッチあり。
真ん中あたりにある肉屋で肉を買って、端の方の焼き屋で焼いてもらうシステム。
なので、この肉屋と焼き屋は、どちらか潰れたらおしまいだ。

肉は黙ってれば20DHくらい渡されるけど、食べきれないと思って「シュウェイヤ(少し)」とか言ったら、8DHくらいになった。でも、量も十分。
焼き屋でもう5DH払って焼いてもらう。
炭火で焼いたケフタ(ひき肉)はジューシーで、パンも炙ってあって、とっても美味しかった。


こちらは民営バス。アンティークか、オンボロか、あなた次第。



CTMもまれに壊れてる。指定席名だけに、満席だとキツイかも。


シャウエン行きのバスは旧市街から乗ったけど、今度は駅に近いように新市街で降りる。
新市街のバスターミナルからプチタクシーの乗り合いで駅を目指す。駅まで一人5DH。

フェズの駅も割と大きくてキレイ。
16:00頃に駅に着いたけど、タイミング悪く、次の電車は16:40発。(その前はけっこう密なダイヤだっただけに悔しい)
待ってられん。
駅を背に、一度通りに出て右側に行くとグランタクシー乗り場があるので、そちらへ。



すでに人も集まってて、サクサク出発。
こりゃ、電車がフェズ出る頃にはメクネスに着いてるな。
グランタクシーの乗り合いで、1人25DHでメクネス到着。電車は20DHらしいので、金額もそう変わらない。

メクネスのグランタクシー乗り場で降ろされる。
歩き方に乗ってるクミス門の近くだったのかな?

グランで一緒だったカップルが「メディナまで行くなら、一緒にプチタク乗ろうよ」とありがたい申し出。
さらに地元の人も相乗りして、助手席に2名、後ろに3名という詰め込み仕様も都会(?)では普通みたい。







プチタクシーをマンスール門の前で降りる。とてもステキな門。
だけど、観光前にまずはチェックインして荷物を置く。
旅も後半、そろそろ疲れが出る頃と思い、ちょっと良さげな宿の個室を予約しておいた。


今夜の宿はアティカ・メク
一泊300DHという、この旅最高の贅沢。
築400年の建物だけど、掃除は行き届いてて清潔。
二階と三階の部屋を見せてくれて、好きな方に泊まって良いと言われたけど、部屋のデザイン関係なく、二階を選択。だって階段だもの。
お湯の出も良い。バスタオルもフカフカ。
朝食付きだったけど、翌日は朝早くからの行動だったので頂かず。





チェックインしたら1分でも早くメクネスの町歩きに行きたかったけど、まったりとお茶とお菓子でもてなしてくれて、地図をくれて、丁寧にスークの中を説明してくれる。
そういえばドミでも、到着したらまずはミントティーを振舞われてきたし、これがモロッコなのだと思い直し、束の間ロビーでのんびり。

そして街へ。
この時点で17時過ぎており、有料の観光スポットはどこも閉まっているので、まずは周辺パトロール。







マンスール門の中はプチギャラリーみたいになってて、基本的には通り抜け不可。
この日は特別に通してくれたけど(向こうも外人に説明するのが面倒くさかった?)、基本的には、少し左に行くと通れる門があるので、そこから向こう側へ。



風の門と風の道。







風の道はけっこうな距離があるし、ひたすらまっすぐなので、チラッと覗けば十分ってブログも読んだけど、個人的にこーゆーの好きなので、端まで歩いてみた。
ヘリ・スアニなども閉まってるので、端まで行ったら、ブーフェクラン渓谷を右に見て、再びメディナ方面へ歩く。


ここまでトドラ渓谷もザゴラ渓谷も素晴らしかったので、勝手にキレイな渓谷を想像してたけど、まったくもって見所では無い。ただの地名。
下の方は川が見えないくらい木や草が生い茂って、上の方はこじんまりとした畑などがポツポツ。そして牛がゴロゴロ。

ずっと歩いて、新市街と旧市街の境目みたいな交差点に来たので、左折して旧市街へ戻る。

この辺りから道がとても賑わってる。
古めかしい街並みに、無駄にセクシーなマネキンが民族衣装を着ていたり、スマートフォンが鮨詰めで売っていたり、発展途上のプチカオス。

そしてマンスール門とエディム広場に戻ってきた。
ジュース釣りや、謎の馬(跨って写真撮れるとか?)や、フリーマーケットが出てるけど、マラケシュのフナ広場の狂乱からは程遠く、のんびりした印象。



日没が迫ってて、広場から見るマンスール門が夕日を浴びてて、本当にキレイだった。
門自体は大きくて迫力があって、でも装飾は繊細で美しくて、少し色あせたタイルはレトロ感があって、それが夕日に照らされてふんわりと輝いていて・・・。
今回のモロッコ旅で自分が見た門の中で、この瞬間のマンスール門が一番好きな門だと思う。

スークでお土産を探す気もなく、フェズのメッラハで気を良くしていたので、このまま夕景の中を新旧ユダヤ人街へ。







相変わらずの庶民感覚がいい。
フェズほど懐っこいわけじゃ無かったけど、冷たい感じもなく、怖い感じもなかったので、どんどん奥へ。何もないエリアとか歩くの楽しい。
歩き方の地図でタンネリと書かれてる辺りまで行ったけど、見下ろすようなテラスもなく、観光化されてないのか、見つけることはできなかった。
けど、大量の鳥がワサワサいて妙に禍々しいエリアとか、何かあったらしく消防隊や消防車が出てきてたのを見られたのは貴重な経験だったかも。

そのまま、メッラハ寄りのスークに入ると、店子さんがみんなすごくフレンドリー。
こんなところにアジア人が入ってきてることが珍しいのか?
こちらのカメラにも
「お前撮ってもらえよ〜」
「あいつを撮ってやってくれよ〜」
みたいな感じで、かなりオープンな対応。









夕食は宿で勧められたレストランへ。
スークの中の隠れ家みたいなお店で、教えてもらわなければ、レストランがあるなんて思わないし、ドアをノックする勇気も無かったと思う。
お値段はシャウエンの後だと少し高く感じたし、お味もシャウエンのお店の方が好きだったかな。
ただ、お店の人は優しかったし、お店の隅でご主人のお子さんがお勉強してる姿は微笑ましかった。

いつもより少し早めに宿に帰って、しっかりシャワー浴びて、おやすみなさい。

それにしても、メクネスってそこそこ大きな街だし、見どころも沢山あるし、GWなのに、ついに一人も日本人を見かけなかったなぁ。

明日はヴォルビリス遺跡とムーレイ・イドリスへ


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