今年の9月に、満95歳で亡くなられた女優の原節子さんは、1963年に60歳で亡くなられた小津安二郎監督の通夜出席を最後に、以後表舞台には姿を現さないまま亡くなられたそうである。
まさに小津監督に殉ずるかのように。
私は、彼女らが活躍した姿は知らないけれど、そのお名前だけは知っている。
まさに 「伝説の女優」 となった彼女が敬愛した小津監督の墓所が、北鎌倉の円覚寺にあることは、つい先日、友人から聞いて初めて知ったものである。
さて。
小津映画の世界が色濃く残る北鎌倉で電車を降り、鎌倉街道を鎌倉とは反対方向に10分程進んだ場所の路地を入った住宅街にある古民家レストラン 『航 北鎌倉』 へ行ってまいりました。
2013年6月にオープンしたこの隠れ家レストラン的なお店に伺ったのは、11月下旬の平日ですが、ちょうど北鎌倉の紅葉が始まる頃だと思っていたので、混雑を予想し、10月の始め頃には予約を済ませておりました。
入口から玄関を上がって中に入ると、二間続きの和室。
懐かしさを感じる、昭和の古民家のつくりですが、中はきれいにリノベーションされており、琉球畳のような、半畳サイズの畳が敷かれております。
ランチメニューは何種類かあるようですが、私たちは、税込3,500円のランチコースをいただきました。
ごまのソースとブランマンジェのアミューズから始まり、豆腐仕立てのしらすキッシュと、地産地消の鎌倉野菜がふんだんに使われた前菜。
ごぼうの冷製ポタージュスープ。
魚料理はホタテのポワレ、肉料理はチキンのコンフィが両方いただける、ダブルメイン。
デザートは柿のシャーベットとチーズケーキ (・・・・だったかな) と珈琲。
今回は、レストランサイトから予約をしたので、グラスワインもおまけについてますw
お料理が出てくるのに少々時間はかかるようですが、そのおかげで友人との話もたくさんできましたし、お料理も堪能できました。
ま、せっかちな人には向かないかもしれないけど、ゆったりした時間を過ごしたい方にはお勧めかな (笑)
食事の後は、北鎌倉から鎌倉へ向かってゆっくり散歩。
目論んでいた 「鎌倉の紅葉」 は、残念ながら少々早かったけど、2010年に倒れてしまった樹齢一千年ともいわれていた鶴岡八幡宮の大銀杏から芽吹いた新芽 (ヒコバエ) が、若木と呼べるほど成長している姿を眺められたので、ヨシといたします (笑)
それにしても、桜と紅葉は難しいのぉ。