なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

高血糖、汎血球減少、全身浮腫

2014年04月10日 | Weblog

 今日は外来がなかったので、午前中病棟でCVカテーテルの挿入などをしていた。内科新患で受診した患者さんのことで、内科の若い先生から相談を受けた。31歳男性は随時血糖400mg/dlでHbA1cが11.8%だった。健診で指摘されたもので、自覚症状はない。糖尿病の家族歴がある。外来治療でもよさそうだが、来週なら都合をつけて入院できるというので、その予定になった。外来で診るならば、GLP1製剤で開始するといいかもしれない。たぶん、入院後は一般的な食事療法+メトホルミン+DPP4阻害剤で治療するのだろう。糖毒性解除として、当初はインスリンを使いたいも言っていた。

 80歳男性は内科クリニックから汎血球現減少で紹介された。ただこの患者さんは、がんセンターに肺癌術後・喉頭癌術後で今も通院してる。がんセンターでの具体的な治療内容がわからない。LDHが940と高値だった。他の肝機能検査が正常域で、どうも血球由来の上昇か、癌の転移を示すのではないか。フォローしている癌に関係しているか、新たな骨髄疾患の発生と思われ、がんセンターへ紹介状を書いて回すことにした。内科クリニックから、そのままがんセンター紹介でよかった気がするが。

 86歳女性は糖尿病と高血圧症で通院している隣町の病院から、全身浮腫として紹介されてきた。1か月前からは這って動いていたという。夫と二人暮らしで子供たち(といってもそれなりの年)が毎日のように通って世話をしていたらしい。認知症があり、連れてきた長男夫婦も同意していた。介護保険を申請したばかりだという。糖尿病腎症と思われる軽度の腎障害があって、血清アルブミンが2.4と低下している。BNPは40くらいだった。心不全というより、腎障害と低蛋白血症(尿蛋白は陰性)の影響が大きいようだ。甲状腺機能は潜在性低下症(TSHが高い)相当だった。明らかな感染症はない。その病院で利尿剤の投与を開始したが、良くならないということだった。若い先生にお願いするのも申し訳ないので、私が主治医で入院とした。少なめの利尿剤静注と最小限の点滴、チラーヂンS25μg/日の内服などで治療を開始した。小技をきかせるというか、姑息的治療の積み重ねというか、タヌキ医者的な治療だ。

 明日から内科学会で不在。何とか来週の月曜日までには病棟に大きな問題が起こらない予定(予想)だが、高齢患者さんばかりなので、思いがけない急変もあるからわからない。月曜日から発熱が続いていたが、何とか解熱した。鼻水も咳も軽減した。昨日の朝、久しぶりに黄色の痰がゲホッと出て がっかりした。ただ夕方になると、それほど仕事をしていないのに身体がだるい。患者さんに言われたら、「それはいわゆる病み上がりの症状ですね、数日でだんだん調子が出てきますよ」というところだ。

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