内科クリニックから81歳男性が体重減少・微熱・CRP上昇で紹介された。白血球数は正常域でCRP8~9が続いていた。抗菌薬をいろいろと試したようだが、効果はなかった。処方されたのは、クラビット・フロモックス・ダラシンでこの順に出ていた。
そもそも感染巣を示唆する症状はない。肺炎・胆道感染・尿路感染(前立腺炎を含む)らしい所見はなかった。関節痛もなく、筋肉痛もなかった。感染症であるとすれば心内膜炎だが、心雑音や感染性塞栓はない(血液培養は提出)。白血球数は正常域で、CRPは9、血沈が112だった。肝機能障害・腎機能障害はない。このかたは高血圧症と糖尿病があって、HbA1cが7.6%だった。糖尿病薬としてはダオニール1.25mgが以前から処方されていた。今時としたは古典的?
これで四肢近位筋痛があれば、リウマチ性多発筋痛症でぴったりだが、何度聞いても痛くないという。把握痛もない。両手を上に上げられた。しゃがんだ姿勢から立ち上がるのはちょっとひどそうだが、痛みというよりは筋力低下だった。CKは正常域。
こんなPMRはあるのだろうか。ある程度発症から時間が経っていて、筋痛をあまり覚えていない経過というのもあるらしいが、病名にそぐわない。外注検査を出したこともあり、結果が出るまで1週間経過をみた。CRPは5になっていたが、症状は変わらない。これは何だろうか。