日曜日の日直だった循環器科医が83歳男性を内科に入院させていた。発熱と筋肉痛があった。
この方は20年くらい前から、脊髄小脳変性症で神経内科の外来に通院している。自宅内で手すりにつかまったり、這って移動していた。土曜日の午後7時ごろから四肢の脱力が感じて、動けなくなり、救急要請をした。38℃台の発熱もあった。
当直は外科医で、血液検査で白血球14900・CRP1.8と炎症反応上昇を認めたが、胸部X線で明らかな肺炎像はなく、熱源不明としてレボフロキサシンを処方して帰宅としていた。
日曜日の午後に再受診した時は、四肢の把握痛があり、CKが12100と著しく上昇していた。白血球21600・CRP11.4とさらに上昇していた。胸腹部CTや尿検査も行ったが、熱源不明だった。血液培養2セットと尿培養を提出していた。脂質異常症でスタチンを内服しているので、それは休止とした。
日直の循環器科医から、入院させてとりあえず点滴と抗菌薬(セフトリアキソン)を開始しておきます、と連絡が来た。いい手も思い浮かばなかったので、それで経過をみてもらうことにした。
土曜日の日直の後、病院に泊まっていて、日曜日の朝にその先生と会った時に、内科入院があれば翌日まで指示を出しておきますと言われていた。入院させていいか連絡してきたのは、通常の肺炎などではないので、入れてもいいかと確認をとりたかったようだ。
月曜日に診察すると、発熱は37℃前後の微熱程度になっていた。四肢の把握痛があり、もともとのADLが悪いが、さらに悪化している。会話は普通にできた。
最初に救急搬入された時の検査でCK133と正常域だった。白血球・CRPの動きからみても急性発症になる。感染症ではないともいえないので、培養結果が出るまでは抗菌薬は継続にするところだろう。
月曜日の血液検査では、白血球16000・CRP23.6と上昇してきた。CK10607と同程度だった。AST360・LDH480とこれらも上昇してきた。
何らかの筋炎なのか。そのまま経過をみるのもためらわれる。迷ったが、ステロイドを投与して経過をみることにした。プレドニン20mg/日で開始した。
今日は白血球9400・CRP8.1と下がって、CKも2265と低下してきた。ベット上では自分で動くことができるようになった。来週初めまでは同量で継続して、検査値を見ながら漸減することにした。
一応、抗核抗体・抗ARS抗体なども提出はしたが、違うだろう。前にも同じような患者さんがいて、プレドニンで軽快したが、漸減するとある程度のところで増悪するので継続投与とすることにした(かかりつけの内科クリニックへ紹介)。今回はどうなるか。