なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

蜂刺傷

2020年05月04日 | Weblog

 2日土曜日は内科の日直で病院に出ていた。誤嚥性肺炎の94歳男性が、内科クリニックからの紹介で救急搬入された。救急室に先に搬入された患者さんがいて、外科医(大学病院からのバイト)が診察していた。

 蜂刺傷の81歳男性だった。職業は養蜂家。午後3時過ぎにミツバチに口唇を刺された。20分後に近医を受診したが、全身冷汗があり、血圧が80mmHgだったらしい。生食500mlで血管確保をして、ソル・コーテフ200mgを点滴静注していた。当院に救急搬送依頼をした。

 救急隊到着時は血圧132mmHgと回復していたが、酸素飽和度が92%(室内気)で酸素吸入が開始された(酸素5L/分で95%)。当院搬入時は、意識清明で、膨疹のかゆみを訴えていた。血圧155/69mmHgで、酸素飽和度も改善して酸素なしでも97%になった。

 外科医がポララミンとファモチジンを静注した。その日の外科当番医(院内にいた)に連絡して、入院で経過観察となった。

 これはアナフィラキシーショック。ソル・コーテフには速効性がないので、生食500mlの点滴が効いたのと、自然経過での回復もあったのだろう。結果オーライではあるが、内科医院受診時にアドレナリン0.3mg筋注が必要だった。当院受診の時点ではどうか?。血圧は回復していたので、喘鳴があればした方がよいか。

 これまで蜂刺傷で近医(今回受診した医院を1回、近所の別の医院を3回)を受診している。病院への搬送はなかった。今回は、退院時にエピペンが処方される予定だ。

 

 

 

 

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