10月24日に記載した肺癌術後再発の67歳女性は、10月27日に発熱で発熱外来を受診していた。担当医がCOVID-19とインフルエンザの迅速検査を行いた。いずれも陰性で、帰宅としていた。
その後は食欲は良好だったが、微熱が続いていた。11月10日に、デイサービスに行ったところ動作時の息切れがあり、家族が呼ばれて、病院を受診するよう指示された。酸素飽和度は車椅子に座っていると96%(室内気)で低下はしていなかった。(施設で書いたメモを渡されていた)
午後に受診してきたが、体温36.9℃で酸素飽和度は97%(室内気)だった。フィリピン生まれの方で日本に20年住んでいるが、言葉はわからないところもある。
胸部CTで右肺の上葉・下葉にすりガラス陰影と浸潤影があった。左肺に胸膜直下にコロナ様の限局性陰影もあった。念のため新型コロナのPCR検査も提出したが(迅速PCR)、陰性だった。
肺炎に併発した肺炎ということになる。10月27日に受診した時からとすれば、ウイルス感染症からの二次性細菌性肺炎になるか。すりガラス陰影のところが、普通の肺炎として奇異な印象はある。
肺癌の肺内転移の結節も見えるようになっていた。肺炎としては炎症反応の上昇は軽度だった。全部でないにしても肺癌自体の陰影なのだろうか。
介助で車椅子の生活で高齢の夫(年齢差がある)の介護が大変になってきているそうだ。患者さんにやり方のこだわりがあり、その点でも疲れるようだ。
入院治療としたが、自宅から持ってきたいものがあると主張して、いったん帰宅して戻ってくるという。病院の入院セットがあり、夫も自分が持ってくると言ったが、きかなかった。