なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

現在は専門医に通院

2023年11月01日 | 糖尿病

 病棟の入院予約に、見たことのある名前(63歳男性)があった。11月に眼科で白内障手術の予定になっていた。

 現在眼科の常勤医は不在だが、眼科外来にほぼ毎日大学病院から応援に来てもらっていて、毎週数名の白内障手術も行っている。(一泊二日の入院で、入院中の変化は担当医に連絡可)

 

 この患者さんは糖尿病で当方の外来に通院していた(当時は50代)。HbA1cが8%台で、内服薬としてはその当時の処方が全部入っていた。年齢的にはHbA1c7.0%未満を達成しなければならない。

 インスリン注かGLP1受容体作動薬注(当時は内服はない)を勧めていたが、注射はいやと拒否していた。絶対に注射はいやというはっきりしたものではなく、のらりくらりという感じで受け入れそうな雰囲気になるが結局はしない、ということが何年も続いていた。(教育入院も仕事でできないという)

 週1回大学病院から糖尿病科の先生が来ている。外来枠が限られるので、超肥満の患者さんや1型糖尿病以外はあまり紹介することはなかった。

 診る人が変われば、うまく説得してくれるかもしれないと思って、外来数の少ない日に糖尿病外来に回してみた。その後の様子をカルテで確認していたが、やはり注射薬の導入は難しかったようだ。

 その後、労作時の胸痛があり、当院の循環器科(当時はあった)で心臓カテーテル検査を受けていた。3枝病変があり、心臓バイパス術(CABG)ができる専門病院に紹介となった。

 術後のフォローは当院に循環器科がなくなったこともあるが、おそらく糖尿病も専門医が好ましいと思われたのか、地域の基幹病院に紹介となっていた。現在はそちらの循環器内科と糖尿病科に通院している。

 糖尿病の処方は、ゾルトファイ注12ドース、SGLT2阻害薬(フォシーガ5mg)・α-GI(ボグリボース0.2mg3錠分3)だった。ゾルトファイ注は持効型インスリン(デグルデク=トレシーバ)とGLP1受容体作動薬(リラグルチド=ビクトーザ)の配合剤で、使用したことはない。

 眼科外来で術前検査(胸部X線・心電図・血液尿検査)をしているが、HbA1c8.9%だった。注射薬の使用はできたが(入院中に導入された?)、血糖コントロールは難しいようだ。

 

 現在似たような感じの50代男性(精神科病院の男性看護師)が糖尿病で通院している。こちらは注射はする気になれば、手技的にはすぐにできるのに、やはり注射薬の導入はいやがっている。SGLT2阻害薬の内服も頻尿で飲めないとすぐにやめてしまった。(半減期の短いデベルザに替えてもだめだった)

 その後のツイミーグ追加でHbA1cがなんとか7%代前半にはなってきたが。

 

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