1月24日(金)の午後に右下腹部痛の60歳代後半の女性が救急搬入された。3日前から間欠的に痛んでいたそうだ(1回の痛みは20~30分くらい)。外科の非常勤医が救急を診ていて、入院があれば常勤医に依頼する日だった。
1週間前から微熱・咳があり、新型コロナとインフルエンザの迅速検査は陰性だった。胸腹部CTで見ると、右尿管結石があり、腹痛はその症状だった。
さらに右肺下葉に淡い陰影が散在していた。感冒をこじらせて肺炎を来しているようだ。痰が絡むがうまく喀出できない。
救急を診ていた先生から連絡を受けて、見にいった。白血球17800・CRP4.5と炎症反応が上がっていたので、尿管結石による急性腎盂腎炎だと閉塞性腎盂腎炎として泌尿器科emergencyになると思ったが、肺炎もあると話は違ってくる。
尿検査では赤血球50-99/HPF・白血球10-19/HPF・細菌(1+)だった。尿路感染症を伴っている可能性もあるが、肺炎もあり、泌尿器科紹介とはし難い。
体調不良であまり食べていなかったらしく、BUN 43.2・血清クレアチニン1.73と急性腎障害を伴っていた。
搬入後に腹痛は軽減して、鎮痛薬の投与はまだしていなかった。急性肺炎・尿管結石(尿路感染症否定できず)・急性腎障害として当院入院で経過をみることにした。