佐野眞一さんの本。
ずいぶん前に佐野さんの「カリスマ」を読んで圧倒された。
戦後史を経済人の足跡を追いながら裏面から浮き彫りにした作品で、私が戦中戦後史をほとんど知らなかったこともあったし、佐野さんの筆もノッていたと思うが、これは傑作だ、佐野さんは天才だ、と思った。
だが、その後読む本読む本つまらなくて、読み通すことが出来ない。
かろうじて読みきったのは「遠い「やまびこ」無着成恭と教え子たちの40年」。
戦中戦後史の水面下に伸びて、現在にいたる物語を拾い出すところまでは良いけど、読みものとしてまとめ切れてないような気がする。
この本も短編小説の元ネタみたいな沖縄ヤクザの活劇エピソードがたくさん集められているけれど、そこから大きな絵を浮かび上がらせ、沖縄を描き出すことはできてない、と思う。
あるいは、このエピソードのひとつひとつを膨らませて、一編の小説なりドキュメントとしても良かったのではないだろうか?
素材をばら撒いた、それを寄せ集めを本にした、ような印象がある。
沖縄にはもっともっと、語られたくない物語がたくさんあるのではないだろうか?
そんな気がして、「ナツコ 沖縄密貿易の女王」という本を買ってしまった。
ずいぶん前に佐野さんの「カリスマ」を読んで圧倒された。
戦後史を経済人の足跡を追いながら裏面から浮き彫りにした作品で、私が戦中戦後史をほとんど知らなかったこともあったし、佐野さんの筆もノッていたと思うが、これは傑作だ、佐野さんは天才だ、と思った。
だが、その後読む本読む本つまらなくて、読み通すことが出来ない。
かろうじて読みきったのは「遠い「やまびこ」無着成恭と教え子たちの40年」。
戦中戦後史の水面下に伸びて、現在にいたる物語を拾い出すところまでは良いけど、読みものとしてまとめ切れてないような気がする。
この本も短編小説の元ネタみたいな沖縄ヤクザの活劇エピソードがたくさん集められているけれど、そこから大きな絵を浮かび上がらせ、沖縄を描き出すことはできてない、と思う。
あるいは、このエピソードのひとつひとつを膨らませて、一編の小説なりドキュメントとしても良かったのではないだろうか?
素材をばら撒いた、それを寄せ集めを本にした、ような印象がある。
沖縄にはもっともっと、語られたくない物語がたくさんあるのではないだろうか?
そんな気がして、「ナツコ 沖縄密貿易の女王」という本を買ってしまった。