ネットの書評を見てチャレンジしてみたが、読みづらくて断念。
一人称で改行も少なく、読みづらい。
会話とか良いな、と思う部分もあったのだが。
P43
「ごらんなさいな、あそこ・・・あれはオリオン座のてっぺんにあるベテルジューズじゃないかしら。それからあの三ツ星!北のほうをごらんなさいな。おおぐま座が見えるわ。何て言うのかしら、おおぐま座の一番端、轅(ながえ)の上にあるあの星?」
僕はありったけの力をこめて見つめるが、マムの言う星を見ているか確信がない。
「おおぐま座の一番上にある小さな星のこと?」それが今夜はいつになく大事なことのように、父は重々しい口調で訊く。
「ええ、そうよ。ずいぶん小さいけれど、見えるわ。かと思うと消えてしまうわ」
「あれはアルコールさ。『おおぐま座の御者』とも言うんだ。アルコールと名付けたのはアラブ人なんだ。『試す』という意味なんだが、それはあの星がたいそう小さくて、ほんとうにいい目をしている人にしか見えないからさ」ーーーー父は一瞬黙る。それからもっと明るい声でマムに言うーーー「君はいい目をしているなあ。僕にはもうあれを見ることはできないよ」
おおぐま座 アルコル
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