那須太社 錦輔 の日記

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徳川家康の黒幕 武田鏡村 史輝出版 1990年5月初版

2021-02-11 11:55:29 | 読書感想文

幕張の古書店、草古堂で先日購入した本。

すらすら読めた。

徳川幕府の幕閣の権力闘争の話が好きで、5年くらい前にも別の本の感想を書いている。

 

2015年の5月

徳川幕閣 藤野保 中公新書

https://blog.goo.ne.jp/soler/e/bae647a2b266f570579636135d0ec46a

 

「家康の黒幕」の著者はアンチ家康。

なんでもハッキリ断定して書いてあって分かりやすい。

駿府で大御所政治を執っていた家康は末期には耄碌して仏教にはまり物凄い量の写経をしていた。

そんな家康を本多正信、正純親子が操縦して政治を動かしていた。

大坂城の堀を埋める、冬の陣、夏の陣、方広寺の事件など家康の腹黒いイメージを決定づける事件は本多親子が黒幕。

金地院崇伝も本多親子の一派。

南光坊天海は崇伝と比べれば当初は存在感は小さかった。

仏教にはまった家康に授講していただけ。

家康没後、権現か明神の論争では天海が崇伝に勝った。

すでに秀忠派の幕閣が権力を握り、天海もその中の一人であった。

武断派の生き残りで、江戸の秀忠のスタッフである大久保忠隣とその名前をもらった武田勝頼の遺臣、駿府で家康に仕えいていた金山代官大久保長安が本多親子の最大のライバルで、親子は陰謀の限りを尽くして両大久保をつぶしにかかった。

林羅山も本多親子に比べれば小物。字が下手で崇伝にとってかわられたが、方広寺の事件では頼まれもしないのに君臣豊楽は豊臣の復活を願う意味がある、と本多親子と崇伝のイチャモンに加担した。

等々

面白かった。

 

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