ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

面白い泡

2015年02月02日 02時39分01秒 | お勧めワイン
いつも複数の泡ものをグラスで開けています。

7割方シャンパーニュでのラインアップで、ノンヴィンテージの若いものから熟成タイプやロゼなどで多くの月は3種類ほどです。

今月も例にもれずスタンダードのシャンパーニュと熟成度の高いのと「もう一つ」です。

その「もう一つ」は・・・・


そんな所で出来るの?と言いたくなる産地です。


ニューメキシコ州。

名にはメキシコと付いていますがれっきとしたアメリカで最南部のメキシコ国境に接する州なのです。


シャンパーニュはフランスでも北部で冷涼な気候で造られ、それがもたらす酸やミネラルが基盤になって素晴らしい作品が出来るとされます。

が、ニューメキシコの緯度では「?????」という話になりますね。


しかし以前にも書きましたが「北か南か」ではなく「ミクロクリマ」=微小気候が温暖か、冷涼か、はたまた雨が多いか少ないか、などに影響を与える訳です。

このニューメキシコは高地に畑があるんですね。
1300メートル、だそうです。

大阪人なら一度は登った金剛山が1125メートルで、夏でも涼しかったことを覚えていますし、雪の無い大阪でも冬はアイゼンなしでは登れませんでしたから1300メートルの気候は想像がつきますね。


グリュエというワイナリー。

彼らの一族は聖地シャンパーニュで「れっきとしたシャンパン」を作っていたのですが旅先であるニューメキシコで「ここだッ!!!!」って思ったらしく・・・

スタンダードのもので上代2000円台半ば、ワンランク上の「ブラン.ド.ノワール」で3000円台半ば、今回使っている「ブラン.ド.ブラン」は4000円台前半。

シャンパーニュの半分ですね。

ちなみに今開けているのはこの「ブラン.ド.ブラン」

48カ月の瓶内熟成です。

並のシャンパンより遥かに長い「酵母接触」で、香りも味わいもイーストに由来する部分が多いのです。

香ばしく旨味が凝縮しています。

やや酸は少な目ですが「美味しいなあ」と素直に言いたくなる泡です。


世界って広いですねえ!!

一度お試し頂きたいな、と思います。


             樋口誠