北ローヌと言えばコートロティやエルミタージュがあまりにも有名です。更にエルミタージュの弟分のクローズエルミタージュでしょうか?
しかし優秀な産地は他にもあります。コルナス、そしてサンジョセフ。
いずれも赤はシラーからのものです。シラーらしさが存分に出ている産地。つまり程好く酸があり、アルコールは中庸、シラーの代名詞の胡椒の香り。新世界を思わせる丸い果実はありません。
が、今月明けているゴノン家は実に上手にシラーを手がけています。新樽は使わず、化粧無しのスッピン勝負です。2006年は若くタンニンはしっかりありますが、デキャンタでほぐれます。ワラサ(ブリの一歩前の呼名、メジロともいう)のスモークとか、仔羊などと合わせて下さい。
白はと言うとマルサンヌにルーサンヌを加えたものが多い産地。南の白ワインの酸の円やかさと程好いボリュームが特徴です。ゴノン家のものは正に典型で、綺麗だけれどもふっくらした和服美人の様相です。オマールなどの食感のある食材、むしろ肉との相性も相当なものです。オリーブオイルにスパイス風味に仕上げてあると申し分ないですね。
サンジョセフ、知名度では譲りますが良い産地です。しかも覚えやすい名前ですね。
一度お試し頂きたいワインです。