ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

グラスの中のワインの変化

2011年07月23日 04時39分37秒 | ワインの事

は、よく言われることです。

中でも「空気と触れると共にドンドン変って行く」と言われるものです。

しかし、それだけではありません。場合によっては、空気による影響は微小なこともあります。

それ以外に何が起こっているのか?

例えば温度による変化は大きな影響を持ちます。

温度の低い時点では甘みは感じにくいですし、ついで酸も感じにくい。

例えばブルゴーニュの赤を15度で口に入れると甘みが少なく、その分感じにくいはずの酸味が多めに感じられ、16度を越える頃から甘みが酸をマスクするようになります。

また同時にタンニンの少ないはずのブルゴーニュが低温の時は渋めに感じられるのです。

適温が16度から18度と言われるブルゴーニュですがその辺で甘み、酸味、渋みがバランスする、と言うわけです。

或いは前後のワインや料理の味わいでも変ります。室温や湿度、身体に満たされている成分でも違うでしょう。例えば汗をかいているときの塩分は強くても平気っていうように、皆さんの食事中の体の変化も見逃せません。

さて、ではどうすれば最適の状況のワインを楽しめるのか?

難しいですね。

でも、私はソムリエですから、セラーから何時だして、どのように室内で管理し、勿論、空気接触を適度にしながら、お客様の速度で同じワインが個別に違う味わいになっていくのを見ながら、料理を調整していかなければなりません。

でも、なかなか難しいですねえ。

戦いがいがある相手です。

カウンターの中で格闘する樋口に「ちゃんとしてよ!!」と叱咤してください。

頑張りますよ~~~~~!!!!!!


夏の魚

2011年07月22日 03時41分01秒 | 食・レシピ

ここ暫らくの間、鯛や鰆など春が旬と言われる魚が登場していました。

が、ぼちぼち夏の魚も登場しています。

その代表が鱸(すずき)であったり、関西には欠かせない鱧(はも)だったり・・・・・・

さて鱸はフランス語では2つの名前で呼ばれています。

一つはBAR=バール、もう一つはLOUP DE MER=ルー.ド.メール。

後者は鱸の顔を見ていれば「なるほど!!」と膝頭をたたく事になると思います。

「海の狼」って意味なんですね。下あごが出っ張った鋭い口はまさに狼ですね。

しかし、身は綺麗な白身で青魚のような臭みや血合いはありません。生だと判りにくいかも知れませんが、身は筋肉質な噛み応えを感じます。

カルパッチオなら風味に合わせた白ワインのチョイスになるのですが、焼くと噛み応えに負けないパワフルな白をあわせたくなります。

勿論、赤ワインソースやアンチョビを使うと濃い目の赤でも負けません。

頼もしい「狼」です。

昨日はカルパッチオやタルタルでお出ししていました。昨日は何故か忙しかったので、かなり使ってしまったようですので約束できませんが、あればお勧めしたいと思います。

季節には季節の食材。是非、お楽しみください。


ブルゴーニュの白の裏話

2011年07月21日 04時55分26秒 | ワインの事

なんて言うと大袈裟かも知れません。

でも、面白い事実があります。

                                                                             

私達がワインの勉強を始める時に最初に立ちはだかるのがボルドーとブルゴーニュ。

東西の横綱ですね。

ボルドーは圧倒的に赤が優勢です。カベルネやメルロが世界中で造られる様になったのは間違いなくボルドーのお陰です。

それに対してブルゴーニュは赤も白も有名ですが、ピノノワールより白用のシャルドネが世界の白の規範となります。

そう、ブルゴーニュの白はシャルドネ、なのです。

と思っていたら、実は他に3種ほどの葡萄が結構な割合で栽培されています。

一つは原産地呼称上もあるアリゴテ種。これはいたしかたない。

しかしあと二つは基本的に普通のテキストには書かれていません。

コート.ド.ニュイ地区に多いのはピノ.ブラン。ピノノワールの亜種で色づきが無く白葡萄と化したもの。もう一つはコート.ド.ボーヌに多いピノ.ブーロ(ピノ.グリ種の別名)は色づきが浅い、いわゆる「グリ色」、ちょっと赤身を帯びた葡萄です。

何故ややこしいかというと、いずれもピノ.ノワールの仲間、いや家族なのですね。と言う事はシャルドネでなくてもブルゴーニュの白ワインといっても良いではないか、と言う事なのです。

ピノ.ノワールは弱い葡萄といわれます。それゆえの変遷は許してあげましょうね。

ちなみにこれらの葡萄が使われていてもラベルには表示されません。でも、味わいは違うんですね。

あくまでも参考程度のことですが。ピノブランの多い村は、モレサンドニ、ミュジニィ、ニュイサンジョルジュなど、ピノ.ブランが多いのはサヴィニィやペルナン.ヴェルジュレス等です。

私の印象の中では何れも酸がシャルドネより控えめなので熟成が早く、グリに関しては色も濃くなりがちですね。優秀なワインショップやソムリエのいるレストランでは確認できる事だと思いますので、マニアックだと思われない程度に聞いてみてください。(いや、間違いなくマニアックと思われますが・・・)

ただ、新しい株を植える、と言う行為は禁止です。つまりあくまでも、もともとの畑の葡萄からの変種に限ると言う事です。

「ブルゴーニュの白ワインの葡萄は?」って聞かれたら「シャルドネ!!」と答えて差し支えないと思います。「ただし例外もあるみたいですね」と付け加えればハナマルです。

ワインって面白いですね・・・・・・・・・


大丈夫そうですね!!

2011年07月20日 05時02分24秒 | ちょっと休憩

ニュースを見ている限りでは大阪も「ヤバイ!!!!!」って感じでしたが・・・・

大阪は恵まれてますよねえ。今回も大きな災害なく、支障なく、です。

今日の営業も思いやられましたが、無事オープンできそうです。

元々予約がありましたので、キャンセルにならないかと心配していたのでラッキーですね。

                                                                       

と言う事ですので今日は普通に営業いたいます。皆様どうぞ台風一過の大阪で美味しい料理とワイン、そむりえ亭で召し上がってくださいね。

ちなみに何か「台風一過記念」の特典を考えておきますので夕方のツイッターでご確認ください。

お楽しみに!!!!


台風ですね・・・

2011年07月19日 06時46分15秒 | ちょっと休憩

今日はそむりえ亭は定休日です。

いろいろと用事を済ませようと思っているのですが、台風がドンドン近づいてきていますね。

ま、今日は仕方ないとして明日20日は治まって欲しいほしいなあ・・・・・

今の予報のままでは皆さん出掛ける気になりませんよねえ。

どうぞ早く通り過ぎますように、と祈るばかりです。

明日朝ののブログでは、その辺の所の対策を書くことになりそうです。

ご期待を!! というのもおかしな話ですが、明日も是非覗いてください!!!!


暑い季節は

2011年07月18日 03時44分53秒 | ちょっと休憩

本当は汗をドンドン掻かないとダメですね。

歩く、運動する、自転車に乗る、仕事で動き回る。

例えばエスカレーターは使わないとかも第一歩ですね。

そうしている内に身体が暑さに順応していく。汗がネットリからサラサラに変って行く。

解っているんですけどねえ。

私の場合、自転車通勤ですから多少の汗は掻きますが「僅か」です。

仕事中は「超忙しい」時は汗も掻くものの、殆んどの場合、短時間の出来事です。

皆さんは如何でしょうか?

是非、どこかで汗を流して、代謝を良くして、そして沢山食べて飲んで・・・・・・

健全な身体で昔は日射病といった熱中症などヘッチャラの顔でお過ごしください。

では、そむりえ亭でお待ちしています。


三連休の真ん中です。

2011年07月17日 03時56分29秒 | ニュース

こういう時は大体真ん中の日曜が読めないのですが、今回の日曜、つまり今日は予約がありません。明日の月曜は意外にも3件の予約を頂いています。

となれば、今日は思い切った価格で「ブログ見たでえ!!」を開催しましょう!!

9アイテムです。

シャンパン1:グロンニェ.ブラン.ド.ブラン 1,400円→900円

(お馴染みグロンニェ。乾杯に!!)

シャンパン2:イヴ.ルーヴェ.キュヴェ.ド.セレクション 1,500円→1,000円

(ピノノワールの真髄を発揮するシャンパン。2杯目以降にどうぞ!!)

シャンパン3:エリック.ロデス.アンボネ02 2,500円→1,800円

(〆にふさわしい熟成感タップリの泡)

白1:リースリング.アンドロー09ギィ.バック 1,000円→700円

(夏の白。カルパッチオの酢橘風味なんかにいいですよ)

白2:ゲヴルツトラミネール.ゾッツェンベルグ08リーフェル 1,150円→800円

(芳醇で円やか。若干の残糖がフォワグラを昇華させます)

白3:サヴニエール.クロ.ド.ラ.クーレ.ド.セラン04ジョリー 2,350円→1,600円

(前にも書きましたが「凄いワイン」です)

赤1:ボデガス.サンイシドロ.グランリゼルヴァ93 1,000円→700円

(スペインの隠れた名産地フミリアの赤。18年経ても若さが感じられます)

赤2:モレ.サンドニVV01ジャニアール.マルセル 1,300円→900円

(ブルゴーニュらしさの出る01年。酸があり、スマート。でも大地の味わい。飲み頃)

赤ワイン3:アリオン04ヴェガ.シシリア 2,400円→1,700円

(テンプラニーヨの全てを知るヴェガシシリアの高貴な弟分。グリップがあるワイン)

というラインアップです。

三連休を有意義に過ごす為にも遠慮なく「ブログ見たでえ!!」ってささやいてくださいね!!


ちょっとソムリエ協会の事

2011年07月16日 03時20分54秒 | ちょっと休憩

ワインの世界には日本ソムリエ協会(JSA)と言うのがあります。

私もその1員です。

この協会は純粋に会員の会費で運営されており利潤追求でない「ワインの普及と啓蒙」を目的とした全国8000名の会員で成り立っています。会長は我が大阪のリーガロイヤルホテルの岡昌治さん。誇らしいですね。

ご興味のある方は是非HPを御覧頂ければ有り難いです。本部と全国12支部のページがあります。 http://www.sommelier.jp/ 

また日本ソムリエ協会が加盟する国際ソムリエ協会(ASI)は日本の田崎真也副会長が会長を務めています。凄い!!

このHPも昨日出来上がりましたので覗いてみて頂けると面白いものです。 http://www.sommellerie-internationale.com/en/ 

私も微力ですがお手伝いをさせて頂いています。

さて、昨今景気も作用して協会主催以外のコンクールが減っています。止むを得ない事です。しかし若い人達のチャレンジの場所が一時的にも減っているのは勿体無い話です。

よって協会は27歳までのソムリエ資格の無い人でもエントリーいただける「JSAソムリエスカラシップ」を開催する事に致しました。お近くに該当する方がいらっしゃいましたら「気軽に」チャレンジして頂ける様お声掛け頂ければ幸いです。

勿論「気軽に」とはいえ彼らの勉強の為のスカラシップですから、ふざけ半分では通るものではありませんが、きっと将来のためになる事は約束できます。

 http://www.sommelier.jp/honbu/event/article/101833/ を御覧頂ければ詳細をご確認いただけます。

                                                                        

と言うわけで今日の更新はちょっと硬くなりました。

では3連休を是非アメ村はそむりえ亭でお過ごしください。

お待ちしています。


うっかりしてました。

2011年07月15日 03時13分16秒 | ちょっと休憩

と、昨夕のツイッターにも書いてのですが、7月14日はフランス革命記念日。

いわゆる「パリ祭」です。1789年の事ですから222年前にフランスは開放されたのですね。

ホテル時代は毎年「パリ祭特別メニュー」なんていうのをご用意してワインもフランスで揃えたものです。

そむりえ亭を開業してからも、2010年は一日だけのメニューをやりました。

しかし、時と共に忘れていくものですね。

昨日は「フッ」と思い出して「やればよかったかな」と思ったものですから、突然ですがツイッターで「パリ祭やね」と言っていただくとシャンパンをお安くする、というのをつぶやきました。

でもツイッターだけでは効果は薄く反応はありませんでしたね。

それではザンネンですので、今日も続けて

エリックロデス.グランクリュ.アンボネ02を

2,500円のところ1,500円でご奉仕します

合い言葉は「昨日はパリ祭やったね!!」です。

これが無いとお安くなりませんよ~~!!

お待ちしています。


トロ

2011年07月14日 04時18分47秒 | ワインの事

鮪のことではありません。

スペイン中央のトロ地区の事です。

この辺は暑い所で、多くの他のスペインの産地と同じ様に以前は売れない産地の一つでした

しかし世界的なスペインワインの伸張のなかでトロも実力をつけてきました。

葡萄品種はティンタ.デ.トロ。テンプラニーヨと言う方が判りやすいですね。

この地区ではティンタ.デ.トロ、近くのリベラ.デル.デュエロではティント.フィノ。他にも沢山呼名(シノニムと言います)があって、センシベルとかティンタ.ロリス、アラゴネスという言い方もあります。

この葡萄は強い葡萄です。タンニンもしっかり、酸は少なすぎず、アルコール、ミネラルも豊富。

長い熟成によって華が開きます。

これは既に先月から使っているリベラ.デル.デュエロのアリオンが証明しています。

今月はアリオンとともにトロのソブラノという造り手のワインを並べるように使っています。

同じ葡萄ですが、トロの方が若いうちにヤンチャな個性を発揮します。ヤンチャですが固くなく、今美味しいワインです。

どうぞスペインの幅広い実力をお試しください。牛肉とあわせたいワインですよ!!