普通の速度で「タッタッタッタッ」と口ずさむと概ね1秒です。
36年前、ホテル学校時代に叩き込まれました。
一秒というと短い気がしますが「タッ」を4回も繰り返す時間があるのですね。
試しにこれを3回繰り返して部屋を見渡してください。
つまり3秒。
タッ、が12回分もあるのですから結構な風景を観察できます。
ウェーターやソムリエがテーブルの状況を確認するには充分な時間です。
「忙しくて余裕がない」と言わずに3秒見渡す。
でも2秒しかない、と言う時もあるでしょう。
そういう時の為に「無駄な動きを省く」「特定の位置で止まらない」「店内の動線を改善しておく」などすれば1秒なんて直ぐに稼げます。
ほんの少しの時間で状況を把握できれば、その後の行動が的確になるし、それによってより敏速になる。
で、更に時間を稼げる。
もう一つ前向きなサービスが構築できる。
という循環が出来上がります。
え、樋口が出来ているのか?
決して完璧ではありません。
しかし、私、結構速いんです。
だってダジャレ時間を稼がないといけませんし、隣のテーブル、お客さんが次のワインを待っている、と思うと速度を上げないと勤まりません。
「早いサービスは慌ただしい」と言う人がいます。
言い訳だと思います。
サッカーの試合で素早いチームは余裕があって、しかも優雅に見えます。
ちんたらしたチームはいつも追われています。
勿論、私も追われます。
が、一秒を稼いで周りを見渡す習慣は誰にも負けません。
若い人に交じってサービスで負けてられませんからね!!!
「タッタッタッタッ」
口癖にして欲しいと思います。