少し前「アンナの戦争」という児童書を読んだ
“キンダートランスポート”というドイツからイギリスへ子どもたちを避難させた
民間の活動を土台にした物語だった
第二次世界大戦中、フランスのレジスタンスに参加したマルセル・マルソーは、
多くのユダヤ人孤児をスペインへ逃がした
ドイツで自社リストに書き加えることでたくさんのユダヤ人を救った実業家オスカー・シンドラー
自国政府に逆らいながら、ビザの発給をつづけた杉原千畝
そしてイギリスにもいたニコラス・ウイントン
若き株売買人だったウイントンは、第二次世界大戦直前のプラハで、
ナチスから逃れてきた人々の悲惨な窮状を見て、
子どもたちだけでもまずイギリスに避難させようと活動を始める
確かに、マルソーやシンドラーと違い
ウイントンはロンドンで受け入れ側として奔走するため
自身にナチスの危険は差し迫っていない
それでも、何もないところから始まった子どもたちの避難は、
まずプラハにいる子どものリストを手に入れるために、信頼を得るところから始まる
ウイントンのお母さんがまた素晴らしい人だったようだ
彼女がいなければ、ウイントンのこの活動は前進しなかった
8回 669名の子どもたちがロンドン行きの列車に乗ることができた
最後となった9回目 250人の子どもを運ぶはずだったが、国境が閉鎖されてしまう
ウイントンは助けられなかった子どもたちを忘れることができず、
悔やみ続けていたようだ
蓋をしていた資料を誰かに託さなければならないと
持って行った先で、
「チェコスロバキアから強制収容所に入れられた子どもの数は15000人
終戦後生きて戻ってきたのは200人 そんな中、あなたは669人も助けたのです」
アンソニーホプキンスがとてもよかった