つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

オッペンハイマー を観ました

2024年04月27日 | 映画
 


「ゴジラ」を観たので、旦那様を誘って「オッペンハイマー」を観に行きました
 
3時間の映画は久しぶり…恥ずかしながら、出始めはわけがわからずウトウトしてしまった
だんだん状況がわかってきてなるほどとのめり込んだ
 
被爆国の日本での上映が遅れたのは、いろいろおもんばかることがあったのだろう
確かにこの映画の中に、日本の状況はほんのわずかにしか出てこない
だが、オッペンハイマー博士は終始一貫している
原爆を「脅威」として「世界平和を協調」してほしいと、
ところが政治家は原爆を新しい大型兵器としてしか見ようとしなかった
物理学者は作ることはできても、使い方まで示唆することはできなかった
 
アインシュタインとオッペンハイマーが語る場面がある
この星を破壊するものを生み出した天才二人への重い罰
関わった人間が多かれ少なかれ追い詰められ、病んでいく
アメリカが勝利の反面抱えたもの それは決して「世界平和」ではなかった
 
 
広島と長崎に原爆が投下され、その成功にアメリカ中が狂喜した様子が出てくる
お祭り騒ぎだ
私はやはり日本人で、一昨年原爆資料館を観てきた
このお祭り騒ぎのうしろで
広島、長崎の人が地獄の中をさまよっているのかと、涙が出た
 
 
オッペンハイマーは来日したことがあるそうだ
広島は訪問しなかったようだ
敵国に対する思い…実際に目の前にいるかつての敵国人に対するものはと思うが、
映画の中で、自分を糾弾する相手とも握手をする姿がある
実験を苦手として、理論分野に進んだこの天才科学者に、
日本はどう受け止められていたのだろう
聞いてみたいと思った
 
この映画、出てくる人物がわかっているともっと面白いと感じると思う
予習が必要だったと反省です
 
 
確かに日本の被害はあまり出てこない
反戦と声高に言っていないが、この映画からは「世界平和」を願う意思を感じた
それがアメリカ型のものとは思うが、
 
「ゴジラー1.0」とはちょっと違うんじゃないかな、
娯楽映画の中に反戦をこめているものと、
実在の人物の伝記をもとに違えたものを表そうとしたものと、
同列には語れないと思った
 
 
 
 
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ゴジラ-1.0 を観に行きました

2024年04月21日 | 映画
 


旦那様が知人と出かけるというので、
 
旦那は絶対観に行くと言わない映画を観に行くことにした
だいぶ乗り遅れ感があるが、評判は良かったし、観てみたかったんですよねえ…
 
 
ふむ、なるほど、面白かった
 
ちょっともの足りなかったのは、特殊効果映像の部分と、
ドラマの部分のつながりに…映像の部分としてではなく、
物語の流れの部分でもう少し融和があってほしいと思った
人物一人一人の背景について、もう少し深みや重みが描かれたら、
もっと恐怖や、希望も説得力があった様に感じた
 
名優がたくさん出ていました 
群衆の一人として立っていたのは橋爪功?
贅沢な配置だ
 
主役の神木君 がんばっていたのだが、もう少しだったかなあ?
神木ファンに怒られちゃうな
 
でも、十二分に楽しめました
ゴジラはまだまだ作られるのだと思う
また出会えるのを楽しみにします
 
 
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橋ものがたり「約束」

2024年01月31日 | 映画
藤沢周平の時代小説が好きです
繰り返し、繰り返し読む作品がいくつかある
 
新聞記事で時代劇専門チャンネルで映像化された「橋ものがたり 約束」が
期間限定で映画館で上映されると知り、矢も楯もたまらず行くことにした
 
 
期待しないことにしている
 
藤沢周平作品の映像化では、期待しすぎてがっかりすることを繰り返している
「期待しないんだ」と、一緒に行くと言い張った旦那様にも繰り返し言っていた
 
一番感じたのは、テレビドラマとして作られたものを映画館で見る違和感
作り方が違うんだなあと、
家の中で、テレビでみたらなんとも感じないんだろうが、
映画館の暗い中、大きなスクリーンで鑑賞するには、演出も、美術も、
編集も、なんというか…ちょっと違うと感じたのです
 
脇役は結構いい役者さんが固めて藤沢作品の空気を醸し出してくれていたが、
主役の二人がいささか足りないというか、多いというか、
ただ、この「約束」という物語は、無垢な子ども時代からはじまり、
大人の世界の苦労を通り抜けて再会するという、成長物語だから、
若いころの透明な空気はなければならない
 
難しい配役だったろうし、役者二人にとっても難しい役だったろうと思う
藤沢作品は、そっと手をついた、その手から感情があふれることがある
そんな「情」が足りなかった
 
だが、終盤、お蝶がふすまの陰で泣き出し、母親のお民が手を合わせたとき、
思わず涙が出てきた
原作がすごいから、物語の力で持っていかれた
あれこれ抱いた不満も吹っ飛ばしてくれたようです
 
やっぱりいい…もう一度「橋ものがたり」読み直そうと思います
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枯れ葉

2024年01月14日 | 映画
次女に誘われて、




「よく寝ていかないと、寝ちゃうかも…」と娘に注意されたが、

話がどう進むのか、淡々としたあり様に予想が付かず寝ることもなく
鑑賞した
 
フィンランドの、
重労働で日々の暮らしを賄う男女の機微を繊細なタッチで描いている
何度か登場人物がかけるラジオからは、
ロシアによるウクライナ侵攻の生々しいニュースが流れる
ラストは、二人がかろうじてつかんだハッピーエンドの場面で終わる
犬を含めたその後姿がチャップリンを彷彿とさせられた
 
ああ、これは反戦映画なんだ…と思った
 
足元に残るたばこの吸い殻の様子で時間の経過を示したり、
それでも携帯電話のやり取りがあったり、
妙なアンバランスがドキドキさせられた
 
面白かった
 
娘に誘われなければ観に行かなかっただろうと思う
感謝
 
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PERFECT DAYS

2024年01月05日 | 映画
 


この映画、楽しみにしていた そして、大変楽しみました
 
観ていない方、ぜひ、劇場に足を運んでほしい
 
 
私は若いころ、映画を観ると記念にパンフレットを買っていた
結構な数を持っていたが、札幌を引き上げるときに身軽になりたくて処分した
この映画はパンフレットが欲しくて売店に向かったが、
売り切れで手に入らなかった
 
良い!
今でもあれやこれや頭の中で考えている
 
役所広司の素晴らしさが何といってもだが、
 
監督がドイツの方ということで、東京の風景がなんというか
時に海外の街のように感じるときがあった
ぬかみそ臭くないというか…湿気を感じない、日本独特のじとじと感というか?
 
全編通してからっとした空気がある
 
私は終盤、役所広司と三浦友和が影ふみをする場面が好き
 
田中泯の存在感もすごかった
 
 
 
もう一度見たい 久しぶりにそう感じる映画に出合った
 
 
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