次女の夢は映画を作ること
遠回りしたが、映画製作のワークショップに通って技術を学び、
ほんのちょっぴりその世界に引っかかっている
そのワークショップも最終段階になり、
グループに分かれそれぞれに5分程度の映画を作っている
うまくいかないことばかりで、泣いて訴えることもある
昨日は夕飯のあとにぼちぼちと話だした
話を聞いていて、思わず、
「それって学校であったら“いじめ”て言われることだよ?」
ワークショップだから若い人ばかりではない
それぞれに仕事をして生活をしている
映画やエンターテイメントとは関係ないところにいる人もいるし、
似たようなところで働いているが、ランクアップしたくて来ている人もいる
要は一筋縄ではいかない“やつ”ばかりのようだ
この映画製作、はじめに全員が脚本を書いて提出する
その中から2本選ばれて、
全員がどちらかに振り分けられて協力して作っていくものだという
何としてでも選ばれたいと娘頑張って頑張って書いて、
2本のうちに選ばれた だから立場は“監督”
初めはよかったようだ、だんだんと様子がおかしくなっていって、
撮影が終わったら、
ほかのスタッフは予定を合わせるということをしてくれなくなった
すべてが“監督”に集中するようになり、
事務的な連絡に対しても誰も返事をしなくなったという
例えば音響係りの予定を聞いて役者さんを集めても、
肝心の音響さんがいざその時になると「その日は都合が悪い」と言い出すらしい
学校に機材を借りに行くのも誰も一緒に行くと言ってくれないので、
自分の知人を頼んで運んでもらったりしているようだ
私の時代にぴったりの言葉がある「しかとされている」のだ!
ふうん、どうするの?
娘は
「いいんだ、私がしっかりしていればいいことだし」
「いつか賞を取ってこっそり腹の中で見返してやるんだ」
という
我が子ばかりが正しいのではないと思うが、
与えられている役割を放棄できる無責任さ加減には、開いた口がふさがらない
しかも結構な年齢の方もいる…???
平気なんだ??と何度も娘に聞いた
自分がそういうことやって嫌にならないんだ?
不思議でしようがない…仕事ってそんなものだろうか???
私なら自分に与えられた仕事であれば
どんなに嫌な奴でも、そいつに無責任と思われることだけは避けたいと感じる
違うんだろうなあ???
しかし、話を聞きながら、思わず娘に長男のことを愚痴った
おんなじことをあなたの兄がやっているよ!
どうしてなんだろうねえ???
あら、で、気が付いた…私も長男にしかとされているんだ!
あらそう、そうかあ、しかとされているんだ!!あはは、笑えるね!
そう思うと、相手にしないのが一番なんだと確信を持てた
娘は続けていった、10代の人がそういうことやるんならいいんだけれど、
同年代だったり、うんと年上の人たちでしょう???
もう手が無いよね…
その通りだ、好き嫌いで済むのならそれでいいが、
それで済まないことが人生まだまだ続く、
そうやって逃げた記憶は決して人生を楽にはしてくれない
今年のわが子たちは苦難なんだなあ、
なんとか乗り越えてほしいと心から願っている
娘は
「私は大丈夫、もうこれで付き合うことはないとわかっているし、
世の中には逃げ出すこともできずに、会社でいじめられても
頑張っている人がいる、それに比べたら全然楽勝!」
幸いにしばらくこの娘のそばにいる…話だけはいくらでも聞いてやることができる