次女が帰省した。
予定の飛行機の出発が2時間遅れ、家に着いたのは日付が変わりそうな時間だった。
たどり着いた娘は疲れたのかなあ~と、いささか表情の暗いことが気にかかった。
「夕飯は?」 と尋ねたら食べていないというので、急いで用意をした。
ほんの少しつけた刺身を喜んでくれて、親バカはうれしくなった。
「おすし食べに行こうね!あなたの予定は?」
などと浮かれて話をしていたら、曇空からいきなり雨雲が広がり嵐が巻き起こった。
体を丸めて小さくして、涙があふれて止まらなかった。
隣にぴったりと膝を寄せた。旦那も傍で寝ころんでいたが、黙って娘の様子を見つめていた。
「ねえちゃんに何か言われたの?」
「違う・・・・・・・」
「少し話してごらん」
嗚咽の合間にぼつらぼつらと話したのは、今回の大げんかの火種を作ったのがこの娘だということだった。
だがその時の状況を聞くと、彼女は一生懸命頑張って手に余るほどのものを抱えて
兄も姉も助けてくれず、孤軍奮闘していたようだ。
寝坊でバイトに続けて2回遅刻したのがこたえて、寝るのをあきらめた日もあったようだ。
そんなぎりぎりのことをやっていては暮らしがおろそかになるのは、当たり前のことだ。
「朝、心配だったら、モーニングコールをしてあげるから、
出るまでならしてあげるから、メールをよこしなさい」
「お姉ちゃんには謝ったのね?」
「大人」がいないと、あの古い家はとても大きいものなんだと実感した。
学生では手に負えないのだ。
暮らすにちょうど良い大きさ・・・それは経済力もそうだが、気持ちの器も無ければ
こういうことが起こるんだと、今更ながら勉強させてもらった。
さああ、問題がまた増えてしまった。頑張ろう!!