書籍「七つの会議/池井戸 潤著」★★★☆
池井戸 潤著
日本経済新聞出版社 、2012/11/2
(243ページ , 1.575円)
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「この会社でいま、何かが起きている―。
トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を
“パワハラ"で社内委員会に訴えたのは、
歳上の万年係長・八角だった―。
いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?
パワハラ委員会での裁定、
そして役員会が下した不可解な人事。
どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電と
その取引先を舞台に繰り広げられる
生きるための戦い。
だが、そこには誰も知らない秘密があった。」
日本経済新聞出版社HPより
池井戸潤の小説世界が好きだ、
でも最近はちょっと物足りないというか、
先が読めてしまって
こちらも彼の小説世界の構造を
なんとなく身につけて
「そういうことなんだ!」というような
新鮮な驚きは残念ながら
感じられなくなった。
この作品は8つの短編の連作で
通して読むと長編小説となって
全体が分かるようになっている、
それぞれの短編で登場人物の背景まで
丁寧に書きこまれているので
感情移入がしやすい
しかも作り物っぽく感じないのは
細部にリアルさを見つけるからだ。
会社って何だろう?
仕事って何だろう?
それは自分自身の一部であり
自分の生き方を映してもいる、
だから頑張ってしまうんだろうな、
でもその頑張りが
必ず評価されるとは限らない、
そんな不条理に誰もが
打ちのめされるが
そこから学ぶ事も多い。
この本でもそんなシーンが散りばめられていて、
「そうだよな」とか
「わかる、わかる」とか。
利益至上主義で
飛ぶ鳥を落とす勢いのエリートと
万年係長との間に何があったのか?
ミステリー仕立てではあるけど
読んでいて熱くなれるのは
そんな部分じゃない。
会社という組織の中で
なんとか自己を表現させるべく
地道に頑張る多くの人を
この小説に見つけることだ。
自分のやりたい事を
何でも表現し実現できる訳は無い
そんなことは分かっている
でもそこで実現させなければ
自分の毎日の大切な時間は
意味の無いものになってしまう。
諦めない事、
どんなふうにアプローチするか
それこそ長い時間をかけて
どこかに自分らしさを
実現させていくのかもしれない。
毎日達成感を感じることなんてない
それでも時々小さな満足や
誰かの「ありがとう」の言葉に
顔が緩んでる
その瞬間の積み重ねだ。
読みやすく
その中で主人公達の行動を読みつつ
どこかで自分を読んでいる様な
楽しい読書体験。
しばらく池井戸作品を読み続ける。
★100点満点で75点★
soramove
池井戸 潤著
日本経済新聞出版社 、2012/11/2
(243ページ , 1.575円)
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「この会社でいま、何かが起きている―。
トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を
“パワハラ"で社内委員会に訴えたのは、
歳上の万年係長・八角だった―。
いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?
パワハラ委員会での裁定、
そして役員会が下した不可解な人事。
どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電と
その取引先を舞台に繰り広げられる
生きるための戦い。
だが、そこには誰も知らない秘密があった。」
日本経済新聞出版社HPより
池井戸潤の小説世界が好きだ、
でも最近はちょっと物足りないというか、
先が読めてしまって
こちらも彼の小説世界の構造を
なんとなく身につけて
「そういうことなんだ!」というような
新鮮な驚きは残念ながら
感じられなくなった。
この作品は8つの短編の連作で
通して読むと長編小説となって
全体が分かるようになっている、
それぞれの短編で登場人物の背景まで
丁寧に書きこまれているので
感情移入がしやすい
しかも作り物っぽく感じないのは
細部にリアルさを見つけるからだ。
会社って何だろう?
仕事って何だろう?
それは自分自身の一部であり
自分の生き方を映してもいる、
だから頑張ってしまうんだろうな、
でもその頑張りが
必ず評価されるとは限らない、
そんな不条理に誰もが
打ちのめされるが
そこから学ぶ事も多い。
この本でもそんなシーンが散りばめられていて、
「そうだよな」とか
「わかる、わかる」とか。
利益至上主義で
飛ぶ鳥を落とす勢いのエリートと
万年係長との間に何があったのか?
ミステリー仕立てではあるけど
読んでいて熱くなれるのは
そんな部分じゃない。
会社という組織の中で
なんとか自己を表現させるべく
地道に頑張る多くの人を
この小説に見つけることだ。
自分のやりたい事を
何でも表現し実現できる訳は無い
そんなことは分かっている
でもそこで実現させなければ
自分の毎日の大切な時間は
意味の無いものになってしまう。
諦めない事、
どんなふうにアプローチするか
それこそ長い時間をかけて
どこかに自分らしさを
実現させていくのかもしれない。
毎日達成感を感じることなんてない
それでも時々小さな満足や
誰かの「ありがとう」の言葉に
顔が緩んでる
その瞬間の積み重ねだ。
読みやすく
その中で主人公達の行動を読みつつ
どこかで自分を読んでいる様な
楽しい読書体験。
しばらく池井戸作品を読み続ける。
★100点満点で75点★
soramove