東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

植物工場見学

2010-09-08 | Weblog
 昨日は2年生の学外実習で、学生10数名と一緒に岩手県住田町の住田野菜工房を見学した。大学院学生さんのご紹介だ。この植物工場は野菜生産販売の専門会社である九州屋の経営によるもので、新しいビジネスとして着目されている。九州屋グループは八王子に本社があり青果店として全国No.1といえるほどデパートや大型店に数多く店舗を構えているおしゃれな八百屋のようです。

 仙台からバスで片道3時間をかけて岩手県住田町行った。植物工場には完全人工光型と太陽光・人工光併用型の2種類があり、住田野菜工房は完全人工光型である。全身シャワー洗浄など無菌状態のクリーンルーム並みの植物生産管理をする。農薬を一切使わず、従ってそのまま食事に提供できる。この植物工場をご案内頂いた顧問の阿倍さんはお元気そのもので、話にも一気に引き込まれた。見学では大変お世話になり有難うございました。お話は具体的でかつ示唆に富んでいた。クリーンな種、ロット管理、味や触感の管理と工夫、水温や水耕用肥料の制御、360株の棚が156枚、ロメインレタス、グリーンリーフ、ケール、フリルアイス、春菊、ルッコラなど7種類の完全制御型水耕栽培野菜をピュアベジタブル「ピュアベジ」の名称で販売を始めている。施設の特徴として、環境の側面からは省エネルギーはコストに直接関連することから当然重視しており、反射板の併用により蛍光灯を半減できること、LED利用は試験研究を既に開始している。

 最も気になったのは岩手県の山間地で採算が取れ競争力の源泉は何かということだった。建屋は既存の施設を利用、輸送コストは現在8%だが5%まで削減可能とのこと、ということは全国のあらゆる地域で生産可能ということになる。施設冷却が決め手なので北の地にも適する。重要なのは全体を見通して計画実施できる有能な責任者がいること、当然のことながら消費に繋がる販売網が確保できることがある。

 今回一緒に訪問した2年生は質問を数多く積極的に行い、その内容も的確で見違えるほどたくましく立派になっており、学生の成長ぶりに小生も驚き嬉しくなった次第です。以上、見学のご報告まで。

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