今日は、Hさん編です(笑)。
でも冒頭は、Aさんの話題から。
Aさんには男友達がいた。
昼休みになると、
男友達「ほーちゃん(Aさんのこと)~!一緒に昼飯食べよう~!」
と、Aさんに大きな声を掛ける。
あ、この人もAさんのこと好きなのかな…僕は直感でそう思った。
でも付き合ってるとか恋人同士とか、そういう感じではないようだ。
その人はAさんも入っている友達グループの中心的存在のようだった。
「あ、勝てないな」すぐにそう思った。
僕がAさんと知り合うずっと前からの友達。
その人に対する、Aさんの自然な態度が僕の心を沈ませた。
僕は、競争が苦手。
勝つにしろ、負けるにしろ。
競争は、最後にはどちらかが必ず悲しい気持ちになる。
そんなことしなくていいじゃんか。みんな「勝ち」だよ。
でも、そんな気持ちを持っている僕に、答は出るはずもなかった。
だから僕は次第にその男友達を避けるようになり、Aさんとは、友達の関係でいることにした。
そこで浮かび上がってきたのが、Hさんの存在。
最初は、よく見ると可愛いよな、くらいに思っていた。
Aさんとの関係がはっきりしない僕の心の隙間に、Hさんの存在はするっと入り込んできた。
別の友達の後押しもあった。Aさん、Hさんとは反対の右側の席に座っていた男の子で、なぜか僕とHさんをくっつけようと、いろいろ応援してくれた。予備校の帰り道、僕のずっと前を歩いているHさんを見つけては僕のところまで飛んできて、わざわざHさんのところまで僕を引っ張ってくれた。
そんな強引な作戦が成功するはずもなく、僕とHさんは中途半端な空気のまま、駅で別れた。
「朝早く来て会わない?」僕はHさんにそんな言葉を伝えたこともあった。
次の日本当に早く登校した僕に、例のお節介な友達は、その心意気を買って褒めてくれた。
でもそんな作戦も、中途半端なまま終わった。別に特別仲良くなることもなく、嫌われるわけでもなく。
そんな頃は、Aさんと僕の仲が良かった。頻繁にノートやカセットテープを貸し借りしていたのもこの頃。Aさんとはこの空気のままでいいや、と思っていた。
例のハンサム、Mくんとも仲良くなった。彼はいいヤツだった。
授業の合い間、4人でよく笑って話した。この頃の4人の間の空気は温かくて、今思い出しても仲が良かったな、と思う。
お節介な友人は、自律神経失調症になって、もう予備校に来なくなっていた。
僕にはもうひとり友達がいた。僕の右隣に座っている男の子で、内気な、目立たないヤツだったけど、僕とはよく気持ちが通じた。
次の年に大学に合格してから、僕の学校に遊びに来てもらったくらい、仲が良かった。
話は戻る。
僕はその頃、Hさんと付き合うのだと躍起になっていた。
高校の部活の友達と会うことになっていて、それまでには付き合って自慢するんだ、とか、ただひたすら、「恋人がいる」ということに憧れを抱いていた。
そんな相手の気持ちを無視した小学生以下の僕に、Hさんがなびいてくれるはずもなかった。
しばらくして、Hさんに彼氏ができた。
僕はその時、とても悲しかったけれど、なぜか涙は出なかった。ただ呆然と信じられない気持ちでいた。僕は「絶望」に出合っていた。
当たり前の結果だったと今では思う。
僕は、「太平洋から昇る朝日を見るのだ」と、自転車を漕いでひたすら東に向った。なぜだか知らないが、それをしなくてはいけない、と思い込んだ。
僕は地図も見ずに、自分が本当はどこにいるのかもわからずに、東…千葉の銚子岬を目指した。夜通し走った。真夜中、自転車がパンクした。地図もなく、土地勘も全くなく、真っ暗な道を、僕はただ歩いた。膝が痛くなって曲がらなくなった。でも、不思議と不安な気持ちはなかった。
少し明るくなってきた。もう千葉県には入ったのだろうか。周りは畑と森ばかり。自転車のパンクを直したい。僕は太陽が昇るのが東だから、そっちに向えば海に着く、そう思って、太陽の方向に歩いた。
僕は朝早い農家の軒先を覗いた。ひとりのおばあさんが起きていた。そのおばあさんに自転車屋の場所を訊き、パンクを直してもらった。
そのあと見つけたモスバーガーに入って、久しぶりの食事をとり、そこで仮眠した。店員は、なんだろうこの人、という顔で僕のことを見ていたと思う。
日が完全に昇ると、僕はもう、銚子岬に行くことはさっぱり諦めていた。
今度は道路の上にある掲示の矢印を見ながら、東京に戻った。今度は特に迷わず、あっさりと家に着いたんだと思った、確か。
母親に心配を掛けた。「海を見るの。それを今しなくちゃだめなんだ」それだけ電話で告げて、一晩帰らなかった。
でも冒頭は、Aさんの話題から。
Aさんには男友達がいた。
昼休みになると、
男友達「ほーちゃん(Aさんのこと)~!一緒に昼飯食べよう~!」
と、Aさんに大きな声を掛ける。
あ、この人もAさんのこと好きなのかな…僕は直感でそう思った。
でも付き合ってるとか恋人同士とか、そういう感じではないようだ。
その人はAさんも入っている友達グループの中心的存在のようだった。
「あ、勝てないな」すぐにそう思った。
僕がAさんと知り合うずっと前からの友達。
その人に対する、Aさんの自然な態度が僕の心を沈ませた。
僕は、競争が苦手。
勝つにしろ、負けるにしろ。
競争は、最後にはどちらかが必ず悲しい気持ちになる。
そんなことしなくていいじゃんか。みんな「勝ち」だよ。
でも、そんな気持ちを持っている僕に、答は出るはずもなかった。
だから僕は次第にその男友達を避けるようになり、Aさんとは、友達の関係でいることにした。
そこで浮かび上がってきたのが、Hさんの存在。
最初は、よく見ると可愛いよな、くらいに思っていた。
Aさんとの関係がはっきりしない僕の心の隙間に、Hさんの存在はするっと入り込んできた。
別の友達の後押しもあった。Aさん、Hさんとは反対の右側の席に座っていた男の子で、なぜか僕とHさんをくっつけようと、いろいろ応援してくれた。予備校の帰り道、僕のずっと前を歩いているHさんを見つけては僕のところまで飛んできて、わざわざHさんのところまで僕を引っ張ってくれた。
そんな強引な作戦が成功するはずもなく、僕とHさんは中途半端な空気のまま、駅で別れた。
「朝早く来て会わない?」僕はHさんにそんな言葉を伝えたこともあった。
次の日本当に早く登校した僕に、例のお節介な友達は、その心意気を買って褒めてくれた。
でもそんな作戦も、中途半端なまま終わった。別に特別仲良くなることもなく、嫌われるわけでもなく。
そんな頃は、Aさんと僕の仲が良かった。頻繁にノートやカセットテープを貸し借りしていたのもこの頃。Aさんとはこの空気のままでいいや、と思っていた。
例のハンサム、Mくんとも仲良くなった。彼はいいヤツだった。
授業の合い間、4人でよく笑って話した。この頃の4人の間の空気は温かくて、今思い出しても仲が良かったな、と思う。
お節介な友人は、自律神経失調症になって、もう予備校に来なくなっていた。
僕にはもうひとり友達がいた。僕の右隣に座っている男の子で、内気な、目立たないヤツだったけど、僕とはよく気持ちが通じた。
次の年に大学に合格してから、僕の学校に遊びに来てもらったくらい、仲が良かった。
話は戻る。
僕はその頃、Hさんと付き合うのだと躍起になっていた。
高校の部活の友達と会うことになっていて、それまでには付き合って自慢するんだ、とか、ただひたすら、「恋人がいる」ということに憧れを抱いていた。
そんな相手の気持ちを無視した小学生以下の僕に、Hさんがなびいてくれるはずもなかった。
しばらくして、Hさんに彼氏ができた。
僕はその時、とても悲しかったけれど、なぜか涙は出なかった。ただ呆然と信じられない気持ちでいた。僕は「絶望」に出合っていた。
当たり前の結果だったと今では思う。
僕は、「太平洋から昇る朝日を見るのだ」と、自転車を漕いでひたすら東に向った。なぜだか知らないが、それをしなくてはいけない、と思い込んだ。
僕は地図も見ずに、自分が本当はどこにいるのかもわからずに、東…千葉の銚子岬を目指した。夜通し走った。真夜中、自転車がパンクした。地図もなく、土地勘も全くなく、真っ暗な道を、僕はただ歩いた。膝が痛くなって曲がらなくなった。でも、不思議と不安な気持ちはなかった。
少し明るくなってきた。もう千葉県には入ったのだろうか。周りは畑と森ばかり。自転車のパンクを直したい。僕は太陽が昇るのが東だから、そっちに向えば海に着く、そう思って、太陽の方向に歩いた。
僕は朝早い農家の軒先を覗いた。ひとりのおばあさんが起きていた。そのおばあさんに自転車屋の場所を訊き、パンクを直してもらった。
そのあと見つけたモスバーガーに入って、久しぶりの食事をとり、そこで仮眠した。店員は、なんだろうこの人、という顔で僕のことを見ていたと思う。
日が完全に昇ると、僕はもう、銚子岬に行くことはさっぱり諦めていた。
今度は道路の上にある掲示の矢印を見ながら、東京に戻った。今度は特に迷わず、あっさりと家に着いたんだと思った、確か。
母親に心配を掛けた。「海を見るの。それを今しなくちゃだめなんだ」それだけ電話で告げて、一晩帰らなかった。
僕は友達以上恋人未満の女友達が多いだけで、まだ本当の恋は経験していないのではないかと思っています。
恋は多くすればいいってもんじゃないですよねえ。
>お母さん お大事に
ありがとうございます。母には、よっぱさんという方がお大事にと言っていたことを伝えます。(どこまで本気?)
大好きです。ファンクラブに近々本気で入ろうと思っているくらい。
それはそうと、今から読み返してみると、この記事、本当にあったことを書いているのでどうしようもないんですが、かなりひどいものになってますね。お恥ずかしい。
あの頃は、本当に心に余裕がなかったなあ。
今は違いますよ(本当か?)。
僕も少しは成長したよなあ(?)
お久しぶりです 僕にはあんまり語れる恋心がなくて少し寂しくなってしまいます。
お母さん お大事に
映像的に想像すると、なんてことないただの日常なんですけど、心理的に想像すると、グチャグチャとかきまわされている感じですね。
なんで恋なんてしちゃうんでしょう。
もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対なんて周りくどいことを言ってしまいたくなるのも恋なんですねー。