「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

最後に行き着く「正義」とは・・・

2013-12-13 07:07:10 | ビバ!チバテレビ
本日のチバテレ・テキサス編は、

第134話 50.02.07 正義 (ゴリさん)

ゲスト:早川保
 赤座美代子
 宮川洋一 灰地順
 岸野一彦 村上幹雄 桐原史雄 高瀬ゆり 松本敏男 益子隆充 藤竹修

脚本:鎌田敏夫
監督:竹林進

ある暴力団の麻薬ルートの捜査でゴリさんは本庁の山下刑事とコンビを組むことになった。
山下はゴリさんの先輩であり、射撃の名手としても有名だった。
ゴリさんたちに張り込まれ、麻薬取引が出来なくなったチンピラ・及川は、情婦を自分に変装させて囮とし脱出をはかろうとしたが、ゴリさんに追いつめられ逮捕される。ところがその間にマンションの裏口で山下は及川を射殺してしまう・・・それもゴリさんから借りた拳銃で。
関東射撃大会1位の山下の腕ならば殺さなくとも捕えられたはず・・・ゴリさんは何かが気持ちの中で引っかかっていた。
さらに釈放され帰宅した及川の女が惨殺され、部屋も荒らされていた。及川の持っていた麻薬を家探ししたものと思われた。
ゴリさんは山下が及川を射殺した現場を何度も実地検証したうえで、山下家を訪れるが、山下は留守で妻の律子が応対した。
律子は以前本庁に勤めていた評判の美人でゴリさんもおおいに憧れていたものだったが、山下との家庭生活は余りうまく行っていないようで、それは彼女の顔にも表れていた。
次の日の朝、ゴリさんのアパートには本庁の刑事が現れ、驚くゴリさんを押しのけて捜査にかかる・・そして押入れから及川のアタッシュケースが見つかり、中には少量のヘロインが残されていた・・・ゴリさんには何事が起ったのかわからず・・・・。

ゴリさんの先輩刑事が犯罪に手を染めるというケースは度々あるものの、今回の場合は鎌田さんの脚本の為、容赦がありません(^_^;)
ゴリさんとしては自分の拳銃が射殺に使われた時点でも相当ショックなのに、自分の部屋からヘロインが出てきたり、さらにはそういう一切を仕組んだのが尊敬する先輩刑事であったことなど、さすがのゴリさんも人格が崩壊するのではないかというくらいの酷い目にあいます。
クライマックスも鎌田さんらしい、刹那極まる展開・・・。
と、パンチのある作品。
ゲストの早川さんは、この2か月後に始まった『俺たちの勲章』で「山下刑事」として登場、恐らく鎌田さんはこのスピンオフ的なキャスティングを狙ったのではいかと・・・(^_^;)

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ラガーの葛藤、ブルースの沈黙

2013-12-13 06:19:51 | ファミ劇日誌
本日の日テレプラス・ブルース登場編は、一応「最終回」。

第592話 59.03.02 空白0.5秒(ラガー・ブルース)

ゲスト:根岸明美
 根本律子
 田口計 氏家修
 記平佳枝 町田真一
  加
  藤武 

脚本:小川英 古内一成
監督:児玉進

金融会社に江口という若い男が拳銃を持って押し入り、若い女子社員・由美を人質にとり立て籠もった。
説得に乗り出したラガー、江口に銃口を向けられたままあれこれと話しかけるラガー。
一方、店の向かいのビルから、ブルースが万が一の為にライフルで江口に照準を定めていた。
苛立つ江口の説得の決め手になる母親の春江が店の外に到着、それも効を奏してか江口の銃口がガクンと下がった。
ラガーが江口に歩み寄ろうとした時、思わず後ろを振り返った瞬間、ピシリと窓に穴が開き、江口が倒れた。
ブルースがライフルを発砲した・・・春江は息子の名前を絶叫、現場は騒然となった。
状況が状況なだけにブルースの発砲の適否を巡って査問委員会が開かれることになった。
ブルースの主張はラガーが振り返った時に江口が拳銃をラガーに向けて発射しようとしたという。
だがラガーは自分の説得が効き江口が銃口を下げたままだと信じている。
ラガーが後ろを見た「空白0.5秒」が争点になった。
唯一の証人である由美は、関わり合いになるのが嫌なのか、「わからない」の一点張り。
間もなく本庁で査問委員会が開かれた。
ブルースは江口が歯を食いしばって右腕に力を込めたのを見たので撃ったと主張、ラガーは言いづらさを押さえながら江口の銃口は自分には向いていなかったと主張したが・・・・。

確かに、日テレプラスのブルース登場編の最終回という位置付けにふさわしい作品かもしれません。
当時は結構ライトな作品や活劇が多かった中で、急にこの話が突っ込まれたのは身が引き締まった印象が残っています。
ブルースが射殺という新人刑事の「通過点」もあり、かつ一係・被害者・関係者の対立という、太陽ではあまり描かなかった題材かもしれません。
それ故に各人の葛藤が生えます。
無論、一番葛藤するのは説得が効いたと信じるラガーなのですが。
さらに射殺された犯人の裏事情とかが、なんとも切なさを増長させます。
ゲストも豪華で、被害者の母親を演じるのあればこの人しかいないような根岸さん、そして太陽には約7年ぶりにゲスト出演の加藤さんなど、ゲストも充実しています。

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