毎日新聞夕刊(東京都内版)2006年12月5日(火)掲載のえ
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2個のおにぎりの一つは藤田まことさんが食べ、残りの一つは、戦死した兄のために、沖縄の海へ投げ込んだおにぎり。米の粒がしっかり描いてあります。沖縄、石垣の海に浮かんでいる巫女様のような人物は、謎。
俳優の藤田まことさんは、戦中派の僕らの苦労といえば、全部食いもんの苦労。真っ白な米のおにぎりなんて食べたことがなかったと言います。2006年の9月、沖縄の海へ行ってきた。実は、僕の兄貴は、あの海で戦死したと。石垣島から沖縄本島へ向かう途中、米軍の爆撃を受けて。兄貴が死んだ海に出る前に、沖縄の食堂で「なにか食べ物を持っていこう」と。そのとき思いついたのが、おにぎりだったんですと、語ります。
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沖縄の魔よけシーサーが、独特の瓦の上に据えられている。青い空とともに。上の絵と同質なものを感じませんか。
おにぎりの絵には、沖縄の文化の香りがすり込まれているような感じが、わたしにはする。海の上にいる巫女様(女性らしき人物)の形は、土俗的な要素も考えられる。このごろよく考えるのは、ヒロク二さんが描く絵の中の船や、海、色、形に、南方的色彩の強い文化的痕跡を感じるという事です。それは、DNAというものかもしれない。海は、ヒロク二さんにとっては、キーワードのようなもの。生涯、何度も、海を渡る、島を行ったり来たりすることがついてまわる。乗り物はやはり船。車は嫌い。ハブを異常に恐れる。蛇も。(百科辞典の爬虫類のところは、いつも見てしまわないように折りたたまれている)香港に一緒に行ったときに、南シナ海に異常に驚いた。深さに恐怖を感じたという。これだけそろっているので、スピリチュアルの江原啓之さんにオーラーチェックでも、してもらえないかしら?
なによりも、プリミティブな魅力と不良の魅力。ずっと不良なヒロク二さん。
そして、純粋な人。
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2個のおにぎりの一つは藤田まことさんが食べ、残りの一つは、戦死した兄のために、沖縄の海へ投げ込んだおにぎり。米の粒がしっかり描いてあります。沖縄、石垣の海に浮かんでいる巫女様のような人物は、謎。
俳優の藤田まことさんは、戦中派の僕らの苦労といえば、全部食いもんの苦労。真っ白な米のおにぎりなんて食べたことがなかったと言います。2006年の9月、沖縄の海へ行ってきた。実は、僕の兄貴は、あの海で戦死したと。石垣島から沖縄本島へ向かう途中、米軍の爆撃を受けて。兄貴が死んだ海に出る前に、沖縄の食堂で「なにか食べ物を持っていこう」と。そのとき思いついたのが、おにぎりだったんですと、語ります。
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沖縄の魔よけシーサーが、独特の瓦の上に据えられている。青い空とともに。上の絵と同質なものを感じませんか。
おにぎりの絵には、沖縄の文化の香りがすり込まれているような感じが、わたしにはする。海の上にいる巫女様(女性らしき人物)の形は、土俗的な要素も考えられる。このごろよく考えるのは、ヒロク二さんが描く絵の中の船や、海、色、形に、南方的色彩の強い文化的痕跡を感じるという事です。それは、DNAというものかもしれない。海は、ヒロク二さんにとっては、キーワードのようなもの。生涯、何度も、海を渡る、島を行ったり来たりすることがついてまわる。乗り物はやはり船。車は嫌い。ハブを異常に恐れる。蛇も。(百科辞典の爬虫類のところは、いつも見てしまわないように折りたたまれている)香港に一緒に行ったときに、南シナ海に異常に驚いた。深さに恐怖を感じたという。これだけそろっているので、スピリチュアルの江原啓之さんにオーラーチェックでも、してもらえないかしら?
なによりも、プリミティブな魅力と不良の魅力。ずっと不良なヒロク二さん。
そして、純粋な人。