
タイトルは、「スミレ荘」から
色鉛筆画の初期の頃作品です。
遠くに見えるのは、桜島。
ヒロクニさんの幼少期は、九州です。
生まれは徳之島で、疎開先は宮崎県だったと思います。
桜島から降る噴煙で、学校の机に薄っすらと教室が白くなることなどを話してくれるので、
なるほど~そんな体験をしているのね。と、面白く聞いていました。
そのころ毎日見ていた桜島が、幼少の体験で沁みこんでいる。
そんな絵を紹介しました。
少し前のことですが、ロームルスとレムスが狼の乳を飲んでいる絵をみたことがあります。
この2人は、ローマの建国の神話に登場する双子の兄弟で、ローマの建設者。
その時、どこの国も建国の神話があるものなんだなぁ~と。
そして、そういうものが絵画のテーマとしてあるのだという事です。
その時見た絵を探しても、見つかりません。残念。
そのかわり、彫刻がありました。
こちら↓

ローマの建国の神話に登場する双子の兄弟ですが、謀略により、川に捨てられ流されたが、狼に育てられる。
狼が育てていたが、羊飼い夫婦に引き取られ立派に成人する。
そして、祖父を復位させ、兄弟は、自分たちが捨てられた地に都市を建設しようと決めた。
これが、ローマの始まりというわけです。
この彫刻も素晴らしい!!時間が経とうとも斬新さが失われることがない素晴らしいものだと思います。
日本の建国が書かれたものは、「古事記」「日本書紀」です。
しかし、私がこういうものを読んだのは最近で、それまではまったく興味もなく過ごしていました。
つまり、50代に入ってから。
イギリスの歴史学者、アーノルド・j・トインビーという人がいます。
この方が、
1 理想を失った民族は滅びる。
2 すべての価値を物やお金に置き換えて、心の価値を見失った民族は滅びる。
3 自国の歴史を忘れた民族は滅びる。
文明が挫折する根本の原因は、内部の不和と分裂であると。
最近、古事記が読まれるようになっているようで、何か不思議に思います。
そして、新しく書かれた本がたくさん出版されています。
私も何故興味をもったのか?と自身に問うてみる。
古典は高校時代から好きだったということもあるが、
田辺聖子氏がよくインタビューの度に、「若いお嬢さんに、もっと古典を読んで欲しい。」と
何度も言っていたのがとても印象的だったのです。
また、田辺聖子さんの小説は、若い私(20代)に、何かつまずく度に読むと元気を貰い、次に進む。
そんな田辺聖子さんの言葉だったので、古典文学はちょこちょことつまみ食いのような読み方で、
脈絡なく、その時、その時限りの読書で終わっていたのですが、
バルチェスというフランスの画家の奥様(節子夫人)のエッセイで、非常に日本の古典文学や、
日本の文化に造詣の深いバルチェスに、「君は、日本人なのに日本のことを何も知らないとはどういうことだ。」と、
言われてから、本当に勉強をし直したことが書かれていて、「私も知らない・・・・・・」と
自分自身をかえりみたのです。
途中、バルチェス婦人の着物の暮らしに憧れて、頭がそっちの方へ行ってしまい、
実家に着物を漁りにいったり、帯(半幅帯)を作ったりとして、横道にそれて、
脱線を楽しみつつ、いろいろ読んでいったという訳です。
そして、やっと古事記に突入。
始めは、わけが分からなくなるだろうと思い、直訳の漫画で大体のあらすじをつかみ、
直訳の訳で、注等もよく読みながら読み勧めていくことに。そうして読み終わった。
ところが、最近また違う本で、読み始める。
こちら↓

まだ、弐巻しか読み終えていないが、この本画期的なんです!!
すらすら読めるし、面白い。
古事記には、「序章」というのがあって、読むにあたっての注意が紹介されているのですが、
まず読み方、漢字を音で読むか、訓で読むか、漢字を使っているが音(おと)だけ使いますとの表記がされています。
また、声に出して読むとき、ここを強く強調して読むなど、読みながらそれを体験できるようになって書かれている。
その解説が秀逸で、多くの神様が生まれる箇所は、普通に読むと、読み慣れない名称とその羅列になると苦しい・・・・、
となりますが、その部分も「なるほど!目からうろこだわ!」楽しく読めてしまう。
また、序文には、原文 「莫不稽古以縄風猷於既穎、昭今以穂典教於欲絶」
読み下し文 古(いにしえ)を稽(かむが)へて風猷(おしへ)既に穎(くず)れたるを縄(だだ)し、
今を照らして典教を絶やするには補はずということ莫(な)し
現代語訳 古を省みることで世の徳が崩れることを直し、歴史によって今の時代を照らして、
人の道が絶えようとしていることを補わないということはありませんでした
そして、解釈が続きます。古を省みることで~は、「今を照らす教典であり」「人の道を学ぶもの」と解釈されて、
その観点からの解釈も、すっと腑におちるというか、心になじんできます。
江戸時代にも、古事記研究がさかんになったことがありますね。本居 宣長だったと思うのですが。
この方の古事記も画期的な訳だと思いました。
楽しく「古事記」を読むのにお薦めの3冊です。
建国記念日のことを語ることが出来るようになったか?自身に問うてみます。
そんなことを思いながら、庭は夏の野菜と花を植え付けていってます。
春の終わりに玉ねぎを収穫しました。
写真はこちら↓

引っこ抜いたところです

ヒロクニさんが落書きした、バケツに入れて。
干したあと、お世話になっているところへおすそ分けして、昨日はビーフシチュウに使いました。
昨年の秋に植えつけたものが春収穫できるわけです。
だんだん大きくなるのを観察していますが、ものごとが成熟するのにはあせらず、待つ大切さを感じています。