ケンのブログ

日々の雑感や日記

歌声サロン

2018年01月23日 | 音楽
雲は多いけれど晴れのお天気だった。
大寒の時期にしては暖かいと思う。
でも、寒いといっている人も多い。
体感温度には個人差があるのだなと思う。
市民交流センターの歌声サロンに行った。
今日はピアノ伴奏の先生は白に花柄のスカートにグレーのセーター
ライトブルーのスカーフ。
ある歌で僕が出だしをワンフレーズ早く飛び出すと
ピアノの先生はピアノを弾きながらコラ、という表情で
僕のことを指差した。
ピアノを弾きながら人のことを指差せるなんて
余裕で楽器を演奏されているんだなと思う。
途中で歌の先生が「白い恋人たちを歌います」とおっしゃったので
えっ、先生、桑田佳祐を歌ってくださるのかと
一瞬息を飲んだけれどフランシスレイの白い恋人たちだった。
でもフランシスレイの白い恋人たちも名曲だ。
歌の先生の歌も素敵だけれどピアノの先生の伴奏も素敵。
柔らかい和音が美しい。歌の後半部でちょっと意外性のある
和音の展開もあった。
歌の先生が歌い終わったあと歌の解説をしていらっしゃるときも
ピアノの先生はフランシスレイの白い恋人たちを弾きつづけておられた。
「BGMを弾いていただいてありがとうございます」と歌の先生が言った。
「この曲私好きなんです」とピアノの先生が言った。
僕もこの曲好きだなと思った。
「それならソロで弾いていただけばよかったわね」と歌の先生はおっしゃった。
札幌オリンピックのイメージソング虹と雪のバラードも皆で歌った曲の
ひとつだった。
白い恋人たちは札幌のひとつ前のフランス冬季五輪の記録映画の曲だ。
オリンピックの繋がりで先生がこの曲を選ばれたのだと思う。
虹と雪のバラードの歌詞を見ていると
町ができる、あたらしい町が
と詞とメロディが高度経済成長期でこれから世の中が
ますます発展し希望に道あふれた感じになっている。
でもそういう時代背景的な理屈を越えていい歌だなと思う。
札幌オリンピックの総括映画を故郷の映画館で見たとき
この歌がバックに使われていたことを思い出す。
笠谷 金野、青地の三人が70メートル級ジャンプで金銀銅三つのメダルを
独占したことを思い出す。
でも僕は笠谷が90メートル級では飛型が乱れ距離もでず
メダルがとれず敗北したことの方がより強く心に残っている。
NHKの放送も笠谷の飛型が乱れた瞬間を何度もリブレイしたし
それを見るたびに僕は、ああ、あわれ、残念と思った。
今のようにV字飛行ではなく、左右を板をまっすぐにそろえて
飛ぶのが美しいとされる時代だった。
歌声サロンが終わって、ベスト、セーター、ブルゾン、マフラー
帽子を着ようとしていると知らぬ間にみんなイスを片付け終わって
僕のイスだけが残っていた。
「ほれ、イス行ってもうたやん」と一人のおばちゃんが言った。
「申し訳ありません。自分で片付けておきます」と僕は言った。
すると別のおばちゃんがそのイスを片付けてくださった。
僕が重ね着を終えて立ち上がるとピアノの先生が
通常は女性二人で持つ長机を一人で持ち上げて倉庫に
運んで行くところだった。
「力持ち」と僕は言った。
「いえ、これ軽いです」とピアノの先生は言った。
大抵、楽器をプロのレベルまで習得する方はアスリートに近い体力だなと思う。