コロナと菩薩(2020.12.22日作)
仏教では 修行して 総てを修得した人を
「羅漢」と言う その羅漢は それで満足し
そこに留まっていては いけない
自身の得た知識 徳を 他者に分け 与える
そこに仏教の 本願 本意がある その
本願 本意を成し得た人を 「菩薩」と言う
菩薩が仏教の求める最高 最善 最上の姿
人の世も同じ事
ある業績を成し得た人 成功者は
成功者のままで居ては いけない
自身の得た成功の果実 成果を
他者に 分け 与える その時 その人は
人の社会に於ける 真の成功者 となり
人の生きる道に於いての 最高 最善 最上の
「菩薩」 と言う事が出来る
今 この 人の住む地球 世界で 懸命に
コロナの治療に当たり 身を粉にして働く
数多くの人々 そんな人達は まさしく 自身の修得した技術で
世の人々の為に尽くす 現代の「菩薩」 と
言う事が出来る
感謝 !
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川の流れの中の子猫(4)
だが、京子はあの夜以来、何度も母の胸元や首の付け根の辺りに赤黒い傷跡を見ていた。無論、それがなんであるのかは既に京子には分かっていた。そしてその度に京子は父母への激しい嫌悪感と憎悪を新たにして、怒りにも似た気持ちを昂ぶらせていた。
叔母は依然、変わらぬままに訪ねて来ては帰って行った。それがなんであるのかも京子は今では理解していた。その詳しい内実までには思いが及ばなかったにしても、何かしら、不潔な匂いだけは嗅ぎ取っていて忌まわしさだけが京子の胸中を揺さぶった。
三
春江といる時、京子は僅かに気持ちの安らぎを得る事が出来た。あれこれ、心を煩わす必要がなかった。一つの魂から分離した二人であるかのように、総てを解放出来た。一人っ子の京子に対して春江は三人妹弟の長女で、京子に対しても気持ちの上でははるかに姉さん的存在だった。
二人は学校でも同じ課外活動を選んでいた。物静かな京子に対して活発な春江は、バレーボールでも陸上競技でもリーダー的存在で、常に仲間達の先頭に立っていた。
一方、京子は風邪で休んで以来、体調の思わしくないままに、課外活動にも出ず、競技に加わる事もなかった。病気の前と比べてはるかに顔色の優れない京子に対しては、指導の教師も仲間達も理解を示して、無理強いをする事はなかった。京子はただ、教室の中から、あるいは運動場の片隅などで、常に活発に動き廻る春江や仲間達を見ていた。
京子はだが、そんな仲間達の動きを見ながらも、それを羨ましいと思う事はなかった。既に京子の内面では何かが崩れてしまっていた。総てが空虚な脱け殻のように見えて来て、それに抗する力も湧いて来なかった。今までそこに確かな存在としてあったものが、今はもう完全に崩れ去ってしまっている。京子がそこに見ていた幸せな姿は今はもう、何処にもない。暗い想念だけが家庭内の雰囲気と共に京子の胸の裡を満たして来る。
京子は課外活動を終えた春江達が汗を拭きながら教室に戻って来るとようやく自分を取り戻して、賑やかな春江達を笑顔で迎え、下校の準備に取り掛かった。
M町は東京を離れる事三十キロ、S県の南端にあって、人口一万程の、このごろとみに市街地化が進む農村地帯だった。これと言った特産物もない平凡な町だったが、ただ一つ、町の西南部を流れる隣り町との境を形成する川は、都市化の進んだ町の環境の中でも、奇跡的に清流の保たれた川だった。さして大きくはなく、川幅、およそ五十メートル程かと思われる。低い堤防を降りて葦の繁った水辺に足を浸すと川の両側を合わせて三十メートル程は膝下程の深さだったが、それを越えると途端に深度は深くなって、大人でも背の立たない程だった。
川の流れは概して静かだった。上流の山岳地帯から流れて来るという事だったが、大小様々な石が水の中に揺らめいて見えていた。
そんな静かな川でも、時には荒れる事がない訳ではなかった。台風や豪雨などに見舞われた後では、一気に水嵩が増して濁流となり、思いも掛けない波立ちを見せながら激流となって流れて行った。
その年の五月雨と呼ばれる季節の雨は長かった。五月が過ぎ、六月になってもシトシトとした雨は降っては止み、降っては止みを繰り返していた。
その金曜日、授業の終わる頃まで降り続いた雨で、課外活動も中止になり、京子と春江は学校からの帰り道、束の間見えた晴れ間の中を、久し振りの陽の光りを楽しむかのように遠廻りをして、川の堤防へ出て帰路に向かった。
さすがに降り続いた雨のせいで水嵩は増し、流れは急だった。その急な流れの中で濁流が、岸辺の近くの一箇所、そこだけぽつんと突き出ている小さな岩に当っては渦巻きながら、激しい波立ちを見せていた。京子も春江も学校の制服姿で鞄を抱えていた。何時もどおりに二人は他愛も無い話しをしながらのんびりと歩いていたがその時、不意に京子が何かに気付いたように、奇妙な声を上げて立ち止まった。
「なに、あれ ? なんだろう。ほらほら、あれ。見て、見て.あの石の上」
京子が突然、足を止め、奇妙な声を出した事で春江もびっくりして、思わず京子の指差す方を見た。
激しく渦巻く濁流の中に突き出た小さな岩の上には一匹の小さな生き物が動いているのが見えた。
「本当だ。なんだろう ? 動いているねえ」
春江も言った。
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桂蓮様
有難う御座います
大分の災難の御様子 どうぞお気を付け下さい
御無理をして悪化させないように
お元気なお便り お待ちしています
コロナの一年 人間社会なんてひ弱なものです
いろいろあれこれ考えても物事はなるようにしか
ならない それならせめて 自身毎日 悔いの無い
時間を生きる それだけしか出来ないようです
日日是好日
いつも愚にも付かないブログに
お眼をお通し下さいまして心より御礼申し上げます
どうぞ 御主人様共々 良いお年をお迎え下さいませ
是非 来年は御豊富な御趣味を活かした
明るいブログをお寄せ下さいませ
楽しみに期待しております
「No pain no gain」
「苦痛なしでは何も得られない」
良い言葉ですね 共感します
次回は休みますので宜しく願い致します
takeziisan様
有難う御座います
今回も見事なお写真 堪能させて戴きました
朝焼けの写真見事ですね
それにしても よく まめにお撮りになります
かなりの御苦労ではないのでしょうか
川柳 相変わらず楽しいです
皆さんお上手です 感服します
思わず笑ってしまいますが 人生
肩肘張らずに笑い飛ばして生きてゆけたら
いいのですが
梅酒 昔 わが家でも造ったものを物置に入れ
そのまま忘れてしまい 何十年も経った後に偶然
見つけ出した事があります その時の
熟成された味のなんとも言えない旨みは
格別でした 今回ブログを拝見 思い出しました
ハッピークリスマス このような歌を
理解出来ます事は お若い証拠ですね
わたくしはプレスリー以降のものは
理解出来なくて 雑音のようにしか聞こえません
根っからの演歌派なのかも知れません
何時もお眼をお通し戴き 有難う御座います
次回は休みますので宜しくお願い致します
奥様共々 良いお年をお迎え下さいませ
悔いのない年月を過ごしたかったのでしたが。
日本で一人暮らししていた頃は
悔いのない生活でしたが、
ここは面倒をみてくれる夫がいるからか、
悔いばかり残る日になりました。
一人の時は、気が締まっていたのでしょうね。
誰か面倒みてくれる人がいると
つい、甘えてしまうのは
それもサガですかね。
悔いばかりの今年だったのでしたが、
たまさ様とこのような交流ができて
結構、心強かったです。
支えになりました。
来年も悔いを改めるとは思いませんが
(なにせ悔いの生活に慣れてしまって)
また、お世話になります。
来年も品のある小説期待しちゃっています。
品がありますよね、たまささまの小説は。
けれど、会話体がどうも現実感がなくて、
会話に個性を感じないというか、
誰も似たようなセリフをいうというか、
まあ、文句になりましたが、
なんか、個性がほしいですね。
人を怒らせるほどの個性
例えば、トランプは全ての彼の言葉は
私の血の逆撫でるような
悪に満ちた何かがあります。
悪をどれくらい厳密に表現するかによって、
人は感情移入できるかもしれませんね。