『コンテイジョン』(11)(2011.10.5.ワーナー試写室)
ミッチ(マット・デイモン)の妻ベス(グウィネス・パルトロー)は、香港への出張後に、せきと熱が出始める。同じころ香港、ロンドン、東京で似たような症状で亡くなる人が続出。フリージャーナリストのアラン(ジュード・ロウ)は、伝染病ではないかと考え始めるが…。
未知のウイルスによる感染症がアメリカで発生し、やがて世界中に蔓延していく様子を描く。公開当時のキャッチコピーは「【恐怖】は、ウイルスより早く感染する」。コンテイジョンとは「伝染」の意。
未知のウイルスの蔓延を描いた映画としては『復活の日』(80)や『アウトブレイク』(95)がある。それらが、ウイルスの脅威を描きながら、根底ではエンターテインメントとして成立させていたのに比べると、この映画は、淡々としたドキュメンタリー的なものを感じさせる。
スティーブン・ソダーバーグ監督は、雑多なキャストを使って、ややこしい話を1時間半あまりにそつなくまとめているが、「どうだ、うまいだろ」と主張しているようなところがあって、少々鼻に付く。
【今の一言】好みの映画ではなかったが、今や、新型コロナウイルスの感染拡大を最もリアルに予測した映画、という評価もできるのかもしれない。
【ほぼ週刊映画コラム】新型コロナウイルスの感染拡大の今こそ見たい!『復活の日』と『アウトブレイク』
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