『ラスト・オブ・モヒカン』(92)
テレビで久しぶりに見た。
18世紀半ば、独立前のアメリカ。イギリスとフランスは、それぞれインディアンを味方につけ、植民地戦争を繰りひろげていた。イギリス軍の司令官の2人の娘(マデリーン・ストウ、ジョディ・メイ)が砦へ向かう途中、フランス側のインディアン、マグワ(ウェス・ステューディ)に襲われるが、モヒカン族のチンガチグック(ラッセル・ミーンズ)と養子の白人ホークアイ(ダニエル・デイ・ルイス)に救われる。
原作は、ジェイムズ・フェニモア・クーパーの古典小説『モヒカン族の最後』。モーリス・トゥールヌール、クラレンス・ブラウン監督作(20)、ランドルフ・スコット主演作(36)など、過去に何度か映画化されている。
今回のマイケル・マン監督は、英仏の植民地戦争、インディアン同士の対立の中に、英軍大佐令嬢とモヒカン族族長の養子との恋を描いているのだが、彼の他の映画同様、いま一つぱっとしない印象を受けるのは何故なのだろう。それは、単に彼の作風が自分には合わないからなのか、それとも、彼の監督としての力量不足によるものなのか…。
『20世紀映画のすべて―淀川長治の証言』より『モヒカン族の最後』