ジョン・ウェインが製作・監督・主演を兼任し、テキサス独立戦争中の1836年に起こったアラモの戦いを描いた大作。初めて見たのは1974年。テレビの「土曜洋画劇場」で、前後編として2週にわたって放送された。
悲しげなディミトリ・ティオムキン作曲の「The Green Leaves of Summer=遥かなるアラモ」はもちろん、後編でトラビス大佐(ローレンス・ハーベー)も、ジム・ボウイ(リチャード・ウィドマーク)も、デイビー・クロケット(ウェイン)も、皆死んでしまうのがとても悲しかった覚えがある。
この映画は、アカデミー賞を取るための過度なキャンペーンの展開、あるいはタカ派、好戦的、愛国者として、ウェインを悪く言う時に、例に出されることが多いが、単にスペクタクル大作として見ると、監督としてのウェインの力量はかなりのものがあったのでは、と思わせるものがある。
以前、今はなき『MOVIE』という雑誌のジョン・ウェイン特集号でこんなコラムを書いた。