『エターナルズ』(2021.10.27.ディズニー試写室)
マーベル・スタジオが新たに送り出すヒーローチーム「エターナルズ」の活躍を、『ノマドランド』でアカデミー賞を受賞したクロエ・ジャオ監督が描くアクション大作。
サノスによって半分が消滅させられた全宇宙の生命は、アベンジャーズの活躍で復活したが、その際に生じた強大なエネルギーによって新たな脅威が発生し、地球に迫っていた。それに立ち向かうべく、遙か昔から地球に存在し、7000年もの間、陰から人類を見守ってきたエターナルズが再び集結する。
エターナルズのメンバーは、アジア系=ジェンマ・チェン(中国)、クメイル・ナンジアニ(インド)、マ・ドンソク(韓国)、ゲイの黒人=ブライアン・タイリー・ヘンリー(アメリカ)、ベテラン=アンジェリーナ・ジョリー(アメリカ)、サルマ・ハエック(メキシコ)、ほかに、リチャード・マッデン(スコットランド)、ローレン・リドロフ(アメリカ)、バリー・コーガン(アイルランド)、キット・ハリントン(イギリス)…。
よく言えば、人種やマイノリティへの配慮を反映したメンバー構成だが、こうしたヒーローものにまでそこまで忖度を求める必要があるのか、という気もする。ただ、これは例えば、石ノ森章太郎の『サイボーグ009』的な発想にもつながるのかとも思った。
新シリーズの序章だが、『アベンジャーズ』に比べると小粒感があるのは否めない。とはいえ、『ノマドランド』のジャオが、こんな大作を撮るとは驚いた。
「タイム」(ピンクフロイド)、「この世の果てまで=ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド」(スキーター・デイビス)、「フィールズ・ライク・ザ・ファースト・タイム」(フォリナー)など、マーベルものは、相変わらず曲の使い方はうまい。