『高原のお嬢さん』(65)
舟木一夫のヒット曲「高原のお嬢さん」を基に製作され、舟木自身が主演した日活映画。
蓼科高原の農場で暮らす北川和夫(舟木)は、高原の別荘地に遊びにきていた小泉淳子(和泉雅子)と知り合い、互いに心引かれる。そんな中、和夫のいる農場を買収しに観光開発会社社長(嵯峨善兵)の息子である三島進(山内賢)がやって来るが、進と和夫は小学校の同級生で、進と淳子は旧知の仲だった。
西尾三枝子、堺正章が助演し、ザ・スパイダースも登場する。監督の柳瀬観は、舟木の主演映画を多く手掛けたというが、この時代の日活映画はほとんど見たことがないので、ある意味、自分にとってはウイークポイントの一つになっている。
アサヒビールが提携しているためか、やたらとビールを飲むシーンが出てくる。山内がビールを飲みながら運転するシーンがあるが、今なら完全にアウトだ。
とはいえ、山内のいかにも金持ちのボンボンといったC調な感じはなかなか面白かった。そういえば、山内と和泉はデュエット曲「二人の銀座」をヒットさせていたなあ。それにしても、当時の和泉のかわいらしさには今さらながら驚いた。
メインの蓼科高原のほか、当時の新宿駅(中央本線)や、今はなき横浜ドリームランドが映る場面があり、懐かしく見た。古い映画にはこうした楽しみもある。