夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

二番正月

2014-01-15 22:43:11 | 日記・エッセイ・コラム

1012005ドンドン焼きに向かうケビンと孫達

鬼退治ではありません!
101276初夢は徳川家康のお気に入りのNo.3のようですね…


101278沼津は読んで字の如く海抜が低い

港です。


二番正月

女正月。

昔一月十五日は成人の日で祝日。

薄い塩味の小豆粥を食べて成人の日を祝った。

詳しい理由は判りませんが、生家では七草粥、小豆粥の片方だけ食べることは片粥と言って、不吉だと教えられて毎年必ず両方食べていました。

     ドンドン焼き

私の故郷静岡県沼津市では、田んぼにお飾りや古いお札、達磨などを集めて各毎に競って、大きなドンドン焼きを設置していました。

ドンドン焼きの時には、子供会の役員や婦人会の方々がお汁粉を大鍋一杯作ってみんなに振る舞って下さいました。

小豆粥の代用かもしれませんね…

早朝パチパチとものすごい音がして点火を確認、

二、三十分経ってから、現地へ行きます。

火の粉や、熱風が危なくてとても近寄れたものではありません。

化繊の洋服に火の粉が飛んで火傷をした子供もいます。

各地区の消防団が見守っています。

やがて燠火になった頃、団子やサツマイモなどをくべて焼きます。

スルメをあぶって酒のつまみにしているおじさんもいます。

書き初めやプリント、テストなどを入れて、高く舞い上がると、字や学問が上達すると教わっていましたので、習字の練習紙を持参しました。

(普段はお風呂の焚き付け用に使用。当時紙は貴重。お風呂は薪で焚きました。)

団子を一つ食べると一年間風邪を引かない。と言われていましたが、私は毎年団子を食べても毎年のように風邪を引いていました。

そのドンドン焼きですが、2000年頃から環境汚染の問題で廃止されている所が多いようです。

空気だけでなく、お飾りに入っているプラスチックや、釘、ネジ、紐なども田んぼの中に落ちて、耕運機で田起こしをする時に、機械の歯を壊したり、農家の人の足に刺さったり危険になったのです。

昔のように、竹と藁、紙と橙、裏白、譲り葉だけのお飾りだったら、燃えて自然に帰るのですが、時代と共に不燃物が増えて来ているのですね…

さて、今年、昼間町内の集会所の広場で行われたささやかなドンドン焼きから孫達は焼けた団子をお土産に意気揚々と帰って来ました。

ケビンが朝早くから起きて手作りした赤、白、緑の団子三兄弟を、Г美味しい。美味しい。」と全部ペロリと平らげた孫。

Гこれで三年間は風邪を引かないね!」

Гドンドン焼きの団子の御利益は一年間なんだって!」

「!?」

こんなふうにして今年の楽しい二番正月が終わりました。