夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

ピーマン

2016-07-15 22:45:48 | 日記・エッセイ・コラム

                              雨に打たれても、瑞々しい!

                                        

 

                                   昔の子供は、大抵ピーマンが苦手でした!

栄養学を学んだ田舎の栄養士さんはしきりに、「優れた栄養素を含んでいる」

Г緑黄色野菜は、身体に良い」と言って

度々母校の小学校の給食献立に出して来ましたが、

家庭で買ってまで食べるような野菜ではありませんでした!

 

それが、今では、

一年中スーパーの店頭に並んでいて、簡単に手に入る。

スーパーの特売日に買えば安い!

 

農家にとっても、栽培も比較的容易。

天ぷらや、挽き肉詰めのケチャップ煮込み、青椒肉絲等、和洋中様々な料理に使える。

調理法も簡単で、栄養も満点。袋で買っても一個ずつ使用。

肉料理の付け合わせの彩りとしてもOK。

近年ピーマンはより美味しくなって、ピーマンはとても身近で手頃な野菜になりました。

       生産者にも消費者にも、優等生の野菜

 Г優れた野菜」として何処の家庭の冷蔵庫のストックにもありそうなピーマン。 

そんなピーマンも、昭和の時代は人参と並んで、嫌いな野菜の代表!?

その理由は、

『苦い。』

『不味い。』

        多分        『食わず嫌い』が原因の一因では?

ピーマンは普及したのが、比較的新しい野菜なので、

お母さんたちもピーマンの美味しい料理方法を知らなかったのも、知れませんね……

私も50年程前に、『家の光』と言う農協から買う農家向けの雑誌の付録を見て、市場へ

出荷出来ないピーマンで、初めてピーマンの挽き肉詰めを作った記憶があります。

 ハンバーグの中味と同じ様に作った具をピーマンに詰めて、小麦粉をまぶして具が出ないように油で揚げる。

食べ盛りの兄たちも喜んで食べてくれました。

その時、油で揚げると、ピーマンが甘くなるのを知りました。

 

                 ピーマンは優れもの

      半世紀前の実家でも私たちの学費の為に、現金収入になるピーマンを沢山作っていて、帰宅後計量や袋詰めの仕事を手伝っていました。

値段は現在と同じ八百屋の店頭で一袋60~80円位?

青果市場の手数料を引かれて、

包装の袋、ダンボール箱。必要経費のガソリン代。肥料、農薬、種代。

手取りは、30円位だったのでは?

大根は、一本一本が重たいし、冷たいのに水で洗って真っ白にしても、一本たったの10円でした!

人件費、手間賃は微々たるものです。本当に農家は大変です。

     ※当時の80円は、現在の80円とは全然価値が違います!

昭和47年、私が大学入学時、日本育英会の奨学金が月8,000円。

母からの仕送りが月3000円。沼津と東京の東海道線普通列車片道運賃550円。

 

                  人間の中身が無い人をピーマン。

         と言いますが、野菜のピーマンは優れものです。