『昔を思えば父祖の功!?』
母校愛鷹小学校校歌の一節です。
私は、自身の六年生の卒業式の練習で、
印刷物を見る迄ずっと『昔を思えば嘘の様』だと思っていて
小学校時代は『校歌斉唱』と言われると、何の疑いもなく、
堂々と【昔を思えばウソのよう】と歌っていました。
小学校一年生にとって、父祖の功と言う言葉は難しかったようです。
今日は、私が初めて母親になった日です。
昭和53年5月26日。
長男は44歳のオジサンに。
私は69歳のおばあちゃんになりました。
昭和50年5月26日に、亡くなった父方の祖母の命日に生まれた長男。
私の人生に、喜びも悲しみも苦しみも、怒りさえも与えてくれた不思議な存在。
到底軽々しい言葉、ましてや文章等にできない色々な事が在りましたが、
今は昔。
昔を思えばウソのよう。
昔はこうだった。ああだった。等と言っても昨日にさえ戻れません。
何の疑いもなく、無心に母乳を飲んてスヤスヤ眠っていた昔。
初めて我が子を胸に抱いた喜び。
母親になったことに感動した日。
生まれて来てくれてありがとう!!
誕生日おめでとう。
亡くなる直前に到来物の苺を食べて、大往生した祖母
父方の祖母 せきは、
早死にした父の母親で、旧家の当主だった祖父の妻。
46歳で急逝した父亡き後も、気丈に生き抜いて78歳で生涯を終えました。
当日は苺農家に嫁いでいた親戚から届いた苺を食べて奥座敷に横になっていたようです。
兄嫁が「夕飯です。」と起こしに行くと息をしていなかったそうです。
誰にも迷惑を掛けずに、自宅の座敷の布団の上で静かに亡くなりました。
言葉には出来ない程の悲しかった出来事や 、信じられない様な壮絶な経験も年を取る毎に徐々にですが、
『昔を思えばウソのよう』になって来ます...
波瀾万丈の人生を歩む中で、優しかった祖母の教えや笑顔はいつも私の慰めや励みになっています。