鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第357回】 親父の言葉

2011年12月23日 | 住宅コンサルタントとして
私の父は、長崎県の農業高校を出て、大阪に就職をするために出てきました。

田舎の高卒ですが、仕事はそれなりに出来たらしく、
大手鉄鋼会社の子会社で、ある事業部の営業責任者をしていました。

しかしながら、親会社の意向で、その事業部そのものを廃止することに・・・。
父は、会社から

「ウチのお客様を鬼山さんが全部引き継いでもらっていいから」

と言われていました。

父は独立するか、それとも同業他社に転職するか迷っていましたが、
最終的に同業他社に転職することにしました。
お給料もかなり上がっての転職です。

そして、それまで前職でお付き合いのあった取引先に事情をお話し、

「会社からは引き継いでもらってよいというお墨付きをもらっています」

ということも伝えました。

以前勤めていた会社も応援してくれての転職です。
当然ながら、大半のお客様が、自分が新しい会社に移っても取引してくれるのでは、
という思いが父にはあったそうです。

しかしながら、大半の取引先がついてきてくれなかったのです。

特に、口では「独立されたら応援しますよ!」と言ってくれていた会社ほど、
転職後、お取引をしてくれなかったそうです。

私が社会人になって、4年目から営業マンとしてトップになれたのですが、
親父は天狗になっている私に、いつもこう言ってくれました。

「今、売れているのは、3分の2は会社のちからのおかげ。
自分の力だとは思うな。
お前がもし、独立したとしたら、売上は3分の1にしかならへん」

この言葉を若い時に言ってもらったので、私は

「他の営業マンと同じことをやっていてはダメ。
3倍働いて、3倍お客様のお役に立って、はじめてお客様は自分を買って下さるのだ!」

と思えるようになりました。

メーカーの営業マン時代。
そしてコンサルティング会社に転職した後。

この言葉がずっと自分の頭にありました。

「今、お客様からオファーを頂戴しているのは、自分の力ではない。
会社の力なのだ。
だから、会社のネームバリューを上回るくらい、自分が認められるようにならないといけない。
そのために、3倍働いて、3倍認められなければ!」

この気持ちをコンサルタントになってからも、ずっと持ち続けることが出来ています。

クライアントの皆様のお役に立てるよう、まだまだ自分自身、成長しなければなりません。
しかしながら、この親父の言葉を若い頃から聴いていたからこそ、
今年1年、乗り越えられたのだと思います。

本当にありがたいことに、
多くのクライアント企業様、勉強会のメンバーの皆様に支えていただいて、
年末を無事に迎えることが出来ました。

ご縁を頂戴していることに心から感謝し、謙虚な気持ちで
来年度も少しでもお役に立てるよう、私自身、自分を磨き続けたいと思います。

そして父の言葉を忘れず、3倍お役に立てるようなコンサルタントを目指したいと思います。
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