弊社の建材店のクライアント様が商売をされているエリアで、
長年、評判が非常に悪かった会社が民事再生を申請しました。
とにかく品質の良くない木材を叩きまくって仕入れ、
安い価格で地域の工務店に販売する。
メーカーや商社に対しても駆け引きが強く、
値下げ交渉を強烈に仕掛けて安く仕入れ、安売りする。
あり得ない価格で市場に販売し、
市場価格を荒らしまくっているのに、
決算は毎年、ギリギリ黒字を計上していました。
まあでもその数字を見れば、
粉飾しているだろう、ということは誰にでも理解できました。
そして税務調査が入り、徹底的にやられたのでしょう。
前期にいきなり9億超えの赤字を計上し、
一気に債務超過となり、
売り先が仕入れを当然ながら控えるようになり、
資金も回らなくなってこういう事態となった訳です。
ただただ安く仕入れて、低粗利で販売し、赤字を垂れ流すなんて、
何の価値もありません。
(それでしっかりと利益を確保し、
健全経営をして納税していれば別です)
そしてその評判の悪い会社から
いろんな材料をメインで仕入れている、
この地域を代表する住宅会社3社も
これまた評判が悪い先で、
現状、かなり苦戦している様子。
そりゃそうです、お客様に提供できる価値が安さだけであり、
その安さに理念も信念もない。
評判の悪い仕入れ先から、
評判の悪いビルダーが商品を仕入れている。
類は友を呼ぶのです。
嘘は必ずばれます。
粉飾決算なんて、いつか必ず表に出るもの。
それを何十年にも渡ってやり続けた結果、
このような事態になってしまうのです。
粉飾決算という嘘を世間に対して、
また仕入れ先やお客様、金融機関に対して、
そして社員さんに対してやり続けたこの会社の経営陣は、
誰からも信用されないと思います。
民事再生の許可が下りるのか、
それとも倒産となるのかは分かりませんが、
いずれにしてもこの会社は、浮上することはないでしょう。
(でも有名な上場企業ですら、
粉飾決算や検査数値の改ざんをやってしまっている、
情けない日本ではありますが・・・)
仕事をする上での基本中の基本は、
約束を守ること、
嘘をつかないこと、
お客様や仲間、仕事に対し、誠実であること、
だと改めて思ったのでした。